トンデモない一行知識の世界 OLD - 唐沢俊一の「雑学」とは -

一部で有名な唐沢俊一の一行知識に、ツッコミを入れたり派生トリビアを書いたり。
「愚かで分別のない人と思われたいなら、唐沢俊一のトリビアを引用しなさい。」

 
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2008/8/11  3:53

多様性に寛容だった (!?) 残虐ナンバーワンと悪女ナンバーワン  その他の雑学本 間違い探し編

『創』9・10月号 唐沢俊一と岡田斗司夫の対談
『オタク論!』第10回「日本貴族奴隷党に一票!(前)」
小熊英二が言ってますが、平等を原則とする市民社会は“均質”を要求
されるので、人種とか宗教とかが異なる人々は排除されてしまう。身分
の差ということさえ我慢すれば、王制の方が多様性に寛容なんですよ。

唐沢俊一検証blogの「どれーもこれも適当な発言ばかりだ。」では、「十字軍や宗教
戦争は王制の下で起こったのではないだろうか
」その他、非常にもっともなツッコミを
入れている。

それにしても、「市民社会は〈略〉宗教とかが異なる人々は排除」「王制の方が多様性
に寛容
」とは、唐沢俊一は、かつて自分が「残虐ナンバーワン」と書いたトルケマダとか、
異端審問関連のことをすっぱり忘れてしまったのだろうか……。

『トンデモ一行知識の世界』 P.148 (表題)
男の残虐ナンバーワンはスペインの初代宗教裁判長トルケマダである。

『トンデモ一行知識の世界』 P.149
 残虐さで名を馳せた異端審問官も数多くいたが、中でも十五世紀
スペインの初代宗教裁判所長、トルケマダがもっとも有名。

『トンデモ一行知識の世界』 P.153
彼が在職中に火あぶりにした異教徒(主にユダヤ人)の数は二千人と
言われているが、厳しい拷問に耐えかねて命を落とした哀れな囚人の
数はおそらくその十数倍はいただろう。
 彼の功績を認めたスペイン国王は、宮廷の重臣として彼を抜擢しよう
としたが、トルケマダは
「わたくしのこの仕事はすべて祖国と神のために行ったものであり、立身
を求めてのことではございませぬ」
 と答え、その地位を固辞して、死ぬまで異教徒への迫害と拷問、処刑
を続けた。

唐沢俊一の書いている異端審問の拷問関連の話はガセビアだらけのため、上の数字も
真偽は保証できないが、スペインの異端審問での数々の拷問と処刑は、「王制の方が
多様性に寛容
」との説の有力な反証となることは確かだろう。

異端審問での拷問に関する唐沢俊一のガセビア
西洋梨なら ペリカンよりも まずは Pope (?)
セイントと青銅の雄牛といっても宇宙 (コスモ) とは無関係
うるさい鉄の桃じゃなくて熱した鉄の三位一体 Trinity
聖職者がわざわざ男根の形のものがついた仮面を用意するかね?

さらに、唐沢俊一によると、悪女のナンバーワンはカトリーヌ・ド・メディチ。その理由は、
新教徒を数万人単位で虐殺したから。当然ながら、このサン・バルテルミーの虐殺もまた
王制下での話である。

『トンデモ一行知識の世界』 P.153 (表題)
悪女の世界ナンバーワンはイタリアの大富豪カトリーヌ・ド・メディチである。

『トンデモ一行知識の世界』 P.154
何しろ、彼女の一存で殺された人間の数が、五万人とも、十万人とも
言われているのだ。


ちなみに、カトリーヌ関連でも、唐沢俊一は無茶苦茶なガセビアを披露している↓

超高齢出産ではなかったカトリーヌ



2008/8/14  1:43

投稿者:トンデモない一行知識
http://tondemonai2.web.fc2.com/

現代日本の、特に「郊外」などでは「“均質”を要求」する傾向が強く
てどうのこうのとかいうのは、10 年くらい前、宮台が書いていたのを
読んだような記憶があります。近所全員、持っている車はカローラ、
それも白でないといけないとかいうノリで。

まあ上に書いたのは、うろ覚えなのですが (_ _);、「“均質”を要求」
する市民社会の存在に言及する人がいても不思議ではない、しかし、
市民社会一般 (といってよいかどうか) が、均質を要求するあまりに、
「人種とか宗教とかが異なる人々は排除されてしまう」などと、
「小熊英二が言ってます」ということからして、本当かなと疑問に
思っている次第です。

ちょこっとググったくらいでは、何だか武装する市民社会について
本を書いている人ということくらいしか、わかりませんでしたが……

http://www.amazon.co.jp/dp/4766411005
>アメリカ連邦政府憲法修正第2条「市民武装権」に着目し、アメリカ
>においてはなぜ 市民が「武装」するのか、なぜ銃規制が一向に進ま
>ないのかを歴史的に検証し、近代 市民社会のあり方を解き明かす
>「市民と武装」。

唐沢俊一の場合は、ただ単に、呉智英のいっていた「民主主義」を
「市民社会」に、「封建主義」を「王制」に置き換えたようなことを
真似していってみたかっただけではないかなどと、疑っていたりもす
るのですが。

2008/8/12  18:45

投稿者:金平糖

そもそも唐沢が「市民社会」とはなにかを理解していないのは確かだね

市民社会と一口に言ってもその範囲は広い
古代の市民社会と近代の市民社会
近代の中でも市民革命による市民社会、国家の政策としての市民社会

まあ、どちらに転んでも宗教の自由は重要なファクター
宗教が原因ではじかれる市民社会なぞまがい物もいいところだ
宗教に関して誰からも強制されないことこそが市民社会だ

何か根本的な勘違いをしてるんじゃないかな?

   
 
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