トンデモない一行知識の世界 OLD - 唐沢俊一の「雑学」とは -

一部で有名な唐沢俊一の一行知識に、ツッコミを入れたり派生トリビアを書いたり。
「愚かで分別のない人と思われたいなら、唐沢俊一のトリビアを引用しなさい。」

 
旧 URL は、http://diary.aol.com/yzuc9ww/827.html
文字列の一括置換をかけた都合上、旧ブログのコメント欄および2ちゃんねるのスレからの引用の中の URL も全部新 URL に置き換わっていますことを、あらかじめご了承ください
http://tondemonai2.blog114.fc2.com/ で続きの Blog をやっています
   
 

2009/1/3  3:21

しまいには生まれ変わって病院で再会? <ジャクリーン姉妹  『トンデモ一行知識の逆襲』派生トリビア編

『トンデモ一行知識の逆襲』 P.123
 アメリカのジャクリーン姉妹は生まれてすぐに離れ離れになり、お互いの
存在すら知らずに育ったが、二十六歳のとき、たまたま同じ遺伝病のために
入院して、そこの病院で対面した。ほくろ、あざ、小指の曲げ方、ひざの病気、
すべて同じだったそうだ。しかも、ひとりは夫と離婚し、もうひとりは同じ時期
に夫と死に別れている。これは遺伝と関係じゃないか、と言われそうだが、
考えれば手相まで同じだったわけだから、夫運が悪い手相だったとすれば
……まあ、これは冗談。

以下の 2 つのエントリーに続く、『トンデモ一行知識の逆襲』の中にある世界の再会双子
シリーズ (←勝手に命名)、最後のひとつである。

ジェームズというよりジムという顔をしていたのでは
そのトリニダード、多分カリブ海の島じゃありません

しかし、この「ジャクリーン姉妹」というのが一番の難物で、このような双子の生き別れ、
そして再会の話が見つからない。

双子版の「今日は何の日?」といえる http://www.twinstuff.com/thisdate.htm (翻訳)
では、「ジャクリーン」といえばこれだけ↓。生き別れて再会した双子の話ではなくて、
三つ子のプレイメイトの話。

> Dec. 12, 1977 Identical triplets Nicole, Erica and Jaclyn Dahm are born in
> Minneapolis, Minnesota. They become the first triplets to become Playboy
> Playmates of the Month in December, 1998.


有名人の双子のリスト http://www.twinsworld.com/famous_twins.shtml (翻訳) の方の
ジャクリーン」といえば、「Jacqueline Hennessy」くらい。彼女と片割れの Jill とは、生き
別れになっていたわけではない。

http://en.wikipedia.org/wiki/Jacqueline_Hennessy
> Jacqueline Hennessy (born November 25, 1968 in Edmonton, Alberta) is a
> Canadian journalist, television host, and occasional actress. She is the identical
> twin sister of actress Jill Hennessy.


いや、これらのリストは、そもそも生き別れて、後に再会した双子を並べたものではない
だろう――といわれるかもしれないが、もう唐沢俊一のいう「アメリカ」も「ジャクリーン」も
二十六歳」もあてにはできそうもないという判断のもと、「twins sister hospital reunit」
で上位 100 件まで検索してみても、該当しそうなケースは見つからなかったというか、
かすりもしなかったのだ。

(ここここここなど、双子の片割れ他、離れ離れになった家族を捜すためのサイトが、
それなりの数存在するものだなということは、わかったけれど)。

……結局、いろいろ探した中で、唐沢俊一の書いた「ジャクリーン姉妹」の話と一番似て
いたのは、再会した一卵性双生児の話というより、生まれ変わりの事例として紹介され
ていた話だった。

http://ehara.hiro6.com/?eid=300977
>ジリアン・ポロックとジェニファー・ポロックは、1958年10月4日、イギリス北部のノー
>サンバーランド州へクサムに双子として生まれました。
>ふたりは、二歳から四歳までの間に、ジョアンナとジャクリーンというふたりの姉の生
>涯を記憶していると見られる発言を行っています。
>1957年5月5日、ジョアンナとジャクリーンは歩道に乗り上げてきた自動車にはねら
>れ亡くなりました。その時ジョアンナは1歳、ジャクリーンは6歳でした。
>しかし父親のポロック氏は、生まれ変わりを強く信じていたことから、妻が1958年の
>はじめに妊娠した時、死んだふたりの娘が双子として生まれてくるはずだ、と自信を
>持って言い切りました。
>病院では「そんなことはありません。」と否定されたにもかかわらず、妻は双子を生む
>はずだと言い続けたのです。そして、本当に双子が生まれました。
>ポロック氏の確信は、まもなくさらに裏付けられることになった。死んだジャクリーンの
>体にあった2つの傷跡と大きさも場所も一致するあざが、妹のジニェファーの体にある
>ことに夫妻が気づいたのです。
>ジェニファーの眉間にあるあざは、ジャクリーンが昔ころんでつけた傷と一致していた
>し、ジェニファーの左腹部にある茶色のあざは、ジャクリーンにあった同様のあざと一
>致していたのです。


いろいろとご意見はあると思うけど……「ジャクリーン」「あざ」「病院」というキーワード
は共通している。

その他参考 URL (双子の話、いろいろ):
- http://netafull.net/neta2008/023638.html
- http://listverse.com/people/10-extraordinary-tales-of-extraordinary-twins/ (翻訳)
- http://www.flatrock.org.nz/topics/odds_and_oddities/twins_in_black_and_white.htm (翻訳)

追記: コメント欄でいろいろ話が出ている通り、Jacqueline と Sheila という双子の事例だ
と教えていただいたので、これの分類を派生トリビアの方に変更。



2009/1/10  18:50

投稿者:トンデモない一行知識
http://tondemonai2.web.fc2.com/

自己フォロー。

>『超常現象の謎に挑む』(こちらも何とかなりそう)

結局この本が当たりだったので、
http://tondemonai2.web.fc2.com/835.html
の方に書きました。

それにしても、本のサイズが予想のほぼ 2 倍。いや、この手の話が
載っている本は嫌いじゃないし、よいんですけど。(←一生懸命、自分
に言い聞かせている)

2009/1/3  23:10

投稿者:トンデモない一行知識
http://tondemonai2.web.fc2.com/

いえいえ、本当にありがとうございます。(_ _)

となると、
http://tondemonai2.web.fc2.com/819.html#comment
の方に書いた、

http://www.interq.or.jp/sun/rev-1/D03-6.htm
>30 『超常現象の謎に挑む』 コリン・ウィルソン著 教育社 
>1992年

の方がネタ元らしいと。確かに、こちらが元ならば、斉藤啓一氏の文
章にも「養子の兄弟と育てられたのだが、その名前が同じラリー」が
入っていることについて説明がつきますね。さすがに唐沢俊一以外の
人が、資料にそう無茶な変形を加えて発表するとは考えにくいなあと
思っていたので。

で、『超常現象の謎に挑む』(こちらも何とかなりそう) は、コリン・
ウィルソン著というよりコリン・ウィルソン編であり、コリン・ウィ
ルソン著の『世界不思議百科』とは、同じ事例の記述が若干異なって
いるという話になりそうな。

http://tondemonai2.web.fc2.com/819.html#comment では記述
を混乱させてしまっているんですが、『世界不思議百科』の方は、
http://www.ntv.co.jp/next/nisseieiken/records/044.html
で引用されている方です。

……って、何かややこしいですね。後で整理して書くつもり。

とりあえず、このエントリーの分類は、追記に書いた通り派生トリビ
ア編に移動しました。その他参考 URL にリンクしたもの等、これの
本文を書いている時点では、派生ネタの方が面白いと思って書いてい
たし。

2009/1/3  20:06


何度もすみません。

「超常現象の謎に挑む」 コリン・ウィルソン監修 1992年

先の2ちゃんねるの投稿の元ネタはこの本に入っているのかなと思います。
電波をキャッチしていそうな半角カナの人が書き込みしているスレッドがこちら。
http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/esp/1199580812/

この18番のレスに原典としてこの本の名が記載されています。
この本では唐沢俊一のネタに含まれる情報が足りないとすれば、他に元ネタがあるということになりますけどね。

2009/1/3  18:32

投稿者:アッシュ

"The Third Level of Reality"は"Paranormal~"の再版であるという表示が、"The Third Level~"の背表紙にありました。Google書籍検索で表示し、スクロールして最終ページを表示すると確認できます。

従って、ジャクリーンとシーラの記事は少なくとも1993年頃には一般向けに出版されており、90年代半ば以降に日本にも紹介されていた可能性があります。というか、多分紹介されていますね。

とはいえ、この記事に含まれていない情報がどこで付加されたのか(あるいは、別の情報源があるのか)という問題がありますし、そもそもPercy Seymourもどこかで拾ったネタっぽいですから、さらに元ネタがあるんでしょう。

これについても、日本語の元ネタとしては、ムー1997年8月号が怪しいように思われます。でも、ほんの数年前の雑誌記事からまとめてパクるようなひどいことはしないかなと思いますし、他に資料があったかもしれません。

2009/1/3  14:04

投稿者:トンデモない一行知識
http://tondemonai2.web.fc2.com/

ああ、それと、

http://thezodiac.com/weird/twinsastrology.htm
>このページの下の方にSeparated At Birthという項目があってジム
>兄弟の話が出ていまして、

これ↑にも、"The Third Level of Reality" にも、養子のラリーの話は
出ていないみたいですね。

http://academy6.2ch.net/test/read.cgi/whis/1157202981/449
の方には、載っていますが……。このスレの書き込み、「アラン」と
「アレン」というのも唐沢俊一&斉藤啓一氏の文章と一致していて、
これは英文で見たものが同じというより、日本語訳の元ネタが同じと
考えるのがよさそうだなと思っています。

『リプレーの奇人不思議館』がビンゴだったら、何とかなりそうなん
ですが……。

2009/1/3  13:45

投稿者:トンデモない一行知識
http://tondemonai2.web.fc2.com/

ありがとうございます! (_ _) (_ _)
いやあ、確かに占星術の人も好きですよね、双子話。本当の一卵性双
生児だけでなく、出生地と出生時刻が同じな 2 人を、アストロ双子と
してネタにすることもあるようですし。

ご紹介いただいた、Jacqueline と Sheila の話。細部はともかくとし
て、イギリスということは間違いなさそうで……唐沢俊一が何でわざ
わざ「アメリカ」ということにしたのは、わかりませんが。

で、2ちゃんねるのスレの書き込み
http://academy6.2ch.net/test/read.cgi/whis/
1157202981/447-451
は、Percy Seymourの著作の抄訳や超訳というより、別に存在する日
本語の文章をコピペしてきたっぽい感じに思いました。『トンデモ一
行知識の逆襲』の唐沢俊一の文章は、それの劣化混じりのコピー (?)。

2ちゃんねるのスレの方はともかく、唐沢俊一の場合は、
"Ripley's Believe It or Not" が最有力ネタ元候補なんじゃないかと
思います。

http://thezodiac.com/weird/twinsastrology.htm
> The truly fascinating thing is there have been several case
> studies focused on identical twins who were separated at
> birth. Parallels and similarities in the separated twins in
> regard to life events, choices, and external behaviors are
> often found to border on the verge of "Ripley's Believe It or
> Not."

唐沢俊一はこの本が好きで、他の一行知識のネタ元にしたりしている
ので。

『トンデモ一行知識の世界』 P.211 欄外
>・ロバート・リプレイ著『信じようと信じまいと』という本によれ
> ば、タイに886人の子どもを生ませた王様がいた。

日本語になっている本としては、『トンデモ怪書録』の P.155 に紹介
の、『リプレーの奇人不思議館』(河出書房新社) とか?

2009/1/3  12:30


これの元ネタっぽいものを見つけました。

まずは添付URLで2ちゃんねるの最近の投稿ですが、レス番448がそれです。明らかに何かの引用だと思われます。

さらに元ネタっぽいのが次の書籍です。
"The Third Level of Reality" Percy Seymour著
129ページにJacquelineとSheilaの双子の姉妹について記載があります。
Dr. Percy Seymourは、占星術関係で知られるイギリス人のようです。
Googleの書籍検索
http://books.google.co.jp/books
これを使って書名を検索し、Jacquelineで書籍内を検索すれば129ページに英語記事を発見できます。2ちゃんねるの投稿は翻訳というには簡略化されていますけれど元ネタの要所をほぼ忠実に押さえています。

また、この129ページの後半に出てくるのが先に取り上げられたジム兄弟の話で、ここでは犬の名前がTroyとなっています。

ただ、The Third Level~は2003年刊ということですし、ジャクリーンとシーラの夫の話は出ていませんから、さらに元ネタがあると思われます。
これは恐らく、同じ著者の1993年の著書"Paranormal: Beyond Sensory Science"に含まれる双子の記事だろうというところまで見当がついたんですが未確認です。こちらはGoogle書籍検索では出てきません。
http://thezodiac.com/weird/twinsastrology.htm
このページの下の方にSeparated At Birthという項目があってジム兄弟の話が出ていまして、参考文献として"Paranormal~"が挙げられています。ここでも犬の名前はTroyとなっています。

恐らく国内で1993年以降に出た占星術などの超自然関係の本にこの件の日本語の記事があるんじゃないでしょうか。

   
 
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