トンデモない一行知識の世界 OLD　- 唐沢俊一の「雑学」とは -

『唐沢先生の雑学授業』 P.33

唐沢●推理小説ではもう、“被害者の死体からは青酸カリを飲まされた者
特有の、甘いアーモンドの香りがプンとした”なんて表現が定番だし。
おぐり●あ、あれ読むたびに、“おいしそう”と思っちゃって。アーモンド
チョコ、食べたいな。

この「おぐり」発言と設定されている「アーモンドチョコ、食べたいな。」には、何のツッコミ
もないまま会話は続くが、よく知られている通り、このような場面での青酸カリの匂いは、
アーモンドチョコから連想されるようなローストしたアーモンドの香ばしい匂いではなく、
「オレンジ臭、アンズ臭」ともいわれる、「収穫前のアーモンド」の「甘酸っぱい香り」である。

http://ja.wikipedia.org/wiki/シアン化カリウム
＞摂取して胃酸と反応するとアーモンドまたはオレンジ臭、アンズ臭を発するという。ここで
＞いうアーモンド臭とは、収穫前のアーモンドの臭いであり、製菓に用いるアーモンドエッ
＞センスの甘い香りと異なり、甘酸っぱい香りである。

ちなみに、２ちゃんねるのスレへの指摘書き込み (Read More 参照) によると、青酸カリの
アーモンドの匂いは、煎ったアーモンドの匂いとは異なるという知識の普及に関しては、
由良三郎『ミステリーを科学したら』や、それを元ネタにした呉智英『言葉につける薬』の
功績が大きいのではないかとのこと。

http://www.amazon.co.jp/dp/4163452206
＞ミステリーを科学したら (単行本)
＞由良 三郎 (著)
＞元東大教授にして医学博士の推理作家が切捨御免。フォーサイスから半七捕物帳
＞まで、ミステリーを診断する。

なお、唐沢俊一によるダメな青酸カリのネタには http://tondemonai2.web.fc2.com/100.html
というのもある。




http://love6.2ch.net/test/read.cgi/books/1210096847/132-

132 ：無名草子さん：2008/05/10(土) 11:49:24
「唐沢先生の雑学授業」P．33

＞唐沢●推理小説ではもう、
＞"被害者の死体からは青酸カリを飲まされた者特有の、甘いアーモンドの香りがプンとした"
＞なんて表現が定番だし。
＞おぐり●あ、あれ読むたびに、"おいしそう"と思っちゃって。アーモンドチョコ、食べたいな。

これは誤解を招く書き方だろう。これに続く部分でもフォローしてないし。
青酸カリの「アーモンドの香り」というのは、「アーモンドの実」の香り。
チョコに入っているのは、アーモンドの実から取り出した仁をロースト（フライ）したもの。
つまり、青酸カリの匂いは甘酸っぱい果実の匂いなのであって、チョコに入っているアーモンドの香りとは別物だということ。
呉智英「言葉につける薬」でもネタにされていたけどね（呉氏のモトネタは由良三郎「ミステリーを科学すると」だったような）。

＞摂取して胃酸と反応するとアーモンドまたはオレンジ臭、アンズ臭を発するという。
＞ここでいうアーモンド臭とは、収穫前のアーモンドの臭いであり、
＞製菓に用いるアーモンドエッセンスの甘い香りと異なり、甘酸っぱい香りである。
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%83%B3%E5%8C%96%E3%82%AB%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%A0

133 ：無名草子さん：2008/05/10(土) 12:26:56
『ミステリーを科学したら』

147 ：無名草子さん：2008/05/10(土) 15:04:31
>>143 関連 (?)
レーガン狙撃のジョーク : http://tondemonai2.web.fc2.com/353.html
最初の電気椅子の処刑囚 : http://tondemonai2.web.fc2.com/189.html
＞- 電気椅子のデモンストレーションの成果で、人道的に囚人を確実に即死させる
＞　方法を捜していたニューヨーク州は、死刑の執行方法として電気椅子を採用。
＞　しかし、1890 年の初の電気椅子による死刑執行では、1000 ボルトの電流が
＞　17 秒間流されても囚人は死ななかった。椅子が固定されていなかったためだ。
＞　2 度目は電圧 2000 ボルトで 1 分以上。囚人は感電死というより黒焦げになり死亡。


>>132 に関連する青酸カリネタには、
青酸カリを注射すると死ぬ : http://tondemonai2.web.fc2.com/100.html
ってのもありますね。