トンデモない一行知識の世界 OLD - 唐沢俊一の「雑学」とは -

一部で有名な唐沢俊一の一行知識に、ツッコミを入れたり派生トリビアを書いたり。
「愚かで分別のない人と思われたいなら、唐沢俊一のトリビアを引用しなさい。」

 
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2008/4/26  13:02

これじゃあナンセンスの一行知識です  『トンデモ一行知識の逆襲』間違い探し編

『トンデモ一行知識の逆襲』 P.87 欄外
・牛はもともと色盲で赤の布でなくても邪魔になるものには襲いかかる。

牛は色盲であり、闘牛士に向かっていくのも赤い色に興奮しているのではなく、布のヒラ
ヒラした動きに反応しているのだ――というのは、昔の子ども向けの雑学本にも引用され
まくっていたため、闘牛というものの存在と、この豆知識を同時に知ったという人間もいたり
する (自分のことだけど……)。

唐沢俊一も『古本マニア雑学ノート 2冊目』 P.137 でほめていた B・エヴァンスの『ナンセ
ンスの博物誌』。日本で 1960 年、1963 年に出版されているこれが、有力なネタ元では
ないかと思う。

『ナンセンスの博物誌』 P.51
> 牡牛は何でも赤い物を見ると激怒するというのは人の心に非常に深く侵み込んでいる
>「事実」なので、それに疑いをさしはさんだりするのは平和の妨害になるのではないかと
>思うほどだ。しかしそのことを現に疑った者もあって、ニューヨーク大学のトマス・N・ジェ
>ンキンズ、コルゲート大学のG・H・エスタブルック両教授は二人とも牡牛は色盲だと主張
>している。そしてこの説は闘牛士のシドニー・フランクリンも賛成しており、彼は牡牛を
>いらだたせるのは布の色ではなくて動きだと言っている。


で、いったんは、「これも雑学なのか編」にでも分類しとくかなと思ったんだけど、2ちゃん
ねるでの指摘 (Read More) を見て、改めて唐沢俊一の書いた一行知識を読むと、何だか
トンデモないのだ。

だって、「赤の布でなくても邪魔になるものには襲いかかる」には、何も牛が色盲である
必要はない。色盲でなく、赤の色を見ると興奮しがちな人間であっても、赤の布以外の、
邪魔なものに襲いかかるのは珍しいことではない。



http://love6.2ch.net/test/read.cgi/books/1208837414/454-

454 :無名草子さん:2008/04/26(土) 06:11:59
「トンデモ一行知識の逆襲」P.85
>牛はもともと色盲で赤の布でなくても邪魔になるものには襲いかかる。

牛が色盲というのは雑学が好きな人にとっては当たり前の知識のはず。しかし、この説明は上手くない。
「赤い布」と言うからには闘牛のことを言ってるのだろうが、
では、牛は「邪魔になるもの」だから闘牛士の持つ布に襲いかかっているのだろうか。
「邪魔になるもの」であればいいのなら、闘牛士は布以外の物を持っても構わないのではないか。
牛が布に襲いかかるのは、ヒラヒラと揺れるからである。布の動きに反応してしまうのである。
そして、闘牛で使われる布が赤いのは、牛よりもむしろ人間の方を興奮させるはたらきがあるから。
これらの知識もやはり当たり前のものだ。下記のYahoo知恵袋を見てもらえばわかるだろう。
ttp://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q149692819
一応プロなんだからもうちょっと上手い説明をしてほしい。
「邪魔になるもの」→「揺れ動くもの」とでもしておけばよかったと思う。

458 :無名草子さん:2008/04/26(土) 08:50:38
>>454
参考までに、『ナンセンスの博物誌』P.51 より
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 牡牛は何でも赤い物を見ると激怒するというのは人の心に非常に深く侵み込んでいる「事実」
なので、それに疑いをさしはさんだりするのは平和の妨害になるのではないかと思うほどだ。し
かしそのことを現に疑った者もあって、ニューヨーク大学のトマス・N・ジェンキンズ、コルゲ
ート大学のG・H・エスタブルック両教授は二人とも牡牛は色盲だと主張している。そしてこの
説は闘牛士のシドニー・フランクリンも賛成しており、彼は牡牛をいらだたせるのは布の色では
なくて動きだと言っている。
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子ども向きの雑学本にも引用されまくったため、闘牛というのをロクにわからないまま、
この豆知識の方がインプットされた者もいたりするw



   
 
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