トンデモない一行知識の世界 OLD - 唐沢俊一の「雑学」とは -

一部で有名な唐沢俊一の一行知識に、ツッコミを入れたり派生トリビアを書いたり。
「愚かで分別のない人と思われたいなら、唐沢俊一のトリビアを引用しなさい。」

 
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2008/4/6  10:18

発売は七夕、水玉は天の川だぞのカルピス  『トンデモ一行知識の逆襲』間違い探し編

『トンデモ一行知識の逆襲』 P.23
 醍醐をサンスクリット語(梵語)で言うと「サルピス」。これと「カルシウム」を
あわせたのが、カルピスの由来である。

 あんなモダンなイメージの飲料が、サンスクリット語を語源としているとは。

× 醍醐 ○ 熟酥

同じ本の P.166 では「実は親戚にカルピスの社員がいて」と書いている (「もちろん
マジンガーZについての蘊蓄もない
」を参照) のだが、その割には間違えている。

カルピスのサイトによると、サンスクリット語の「醍醐」は「サルピルマンダ」で、カルピスの
「ピス」は、「熟酥 (じゅくそ)」という意味の「サルピス」から。仏教の五味の最上位である
醍醐ではなくて、次位の熟酥を選んだ理由は、「カルピル」よりも「カルピス」の方が言い
やすいためだそうだ。決定にあたっては、音楽家やサンスクリット語の権威にも相談。

http://www.calpis.co.jp/products/faq/calpis/calpis_qa02.html
>「カルピス」の“カル”は、牛乳に含まれているカルシウムからとったもの。 “ピス”は、
>サンスクリット語に由来しています。 仏教では乳、酪、生酥、熟酥、醍醐を五味といい、
>五味の最高位を“サルピルマンダ”(醍醐)、次位を“サルピス”(熟酥=じゅくそ)という
>ため、本来は最高のものとして“カルピル”と言うべきですが、創業者の三島海雲は、
>音楽家の山田耕筰(ヤマダコウサク)氏やサンスクリット語の権威・渡辺海旭(ワタナベ
>カイギョク)氏に相談し、言いやすい「カルピス」と命名しました。


また、サンスクリット語を語源とするのは意外だという感想はよいけど、意外と思う理由が
あんなモダンなイメージの飲料が」というのも、何かハズしたことをいっているような。
カルピスの歴史は古くて、発売は 1919年 (大正8年) だし、唐沢俊一の年代にとっては、
ものごころついた頃には当たり前のように家庭に常備されていた飲料では。まあカルピスに
古めかしい印象はないし、もしかしたら西洋風のイメージといいたかったのかもしれないが。

http://www.calpis.co.jp/calpis/faq/source.html
>「カルピス」の誕生のきっかけは1908年(明治41年)にまでさかのぼります。のちに
>創業者となる三島海雲がモンゴルを訪れたとき、長旅ですっかり疲れていた彼は、
>現地の遊牧民が好んで飲んでいた白い液状の酸っぱい乳「酸乳」を飲みました。
>その後、体力が見る見る回復したといいます。この経験をヒントに乳酸菌飲料「カルピス」
>を誕生させたのです。「カルピス」の発売は1919年(大正8年)7月7日の七夕の日です。
>七夕に願いを込めて―。


参考 URL:
- http://milk.asm.ne.jp/rekishi/wakeru.htm
 (『酪』『生酥』『熟酥』『醍醐』とはなにか?)



2008/10/24  7:14

投稿者:トンデモない一行知識
http://tondemonai2.web.fc2.com/

ああ、なるほど<大正モダニズム

こういうのもありました↓

http://www.calpis.co.jp/corporate/history/kaiun/kaiun3.html
> 「カルピス」のキャッチフレーズ「初恋の味」は、1920(大正
>9)年、三島海雲の文学寮時代の後輩である驪城(こまき)卓爾が
>『甘くて酸っぱい「カルピス」は「初恋の味」だ。これで売り出し
>なさい』と提案したことがきっかけでした。大正9年当時といえ
>ば、“初恋”という言葉さえはばかるような時代だったため、海雲
>は、一度は『とんでもない』と断りました。

> しかし、また驪城は海雲を訪ね、『「カルピス」はやはり初恋の
>味だ。この微妙・優雅で純粋な味は初恋にぴったりだ』とすすめま
>した。海雲は、『それはわかった。だが「カルピス」は子どもも飲
>む。もし子どもに初恋の味ってなんだと聞かれたらどうする』と言
>うと、驪城は『「カルピス」の味だと答えればいい。初恋とは、清
>純で美しいものだ。それに、初恋ということばには、人々の夢と希
>望とあこがれがある』という言葉に海雲も納得し、1922(大正
>11)年4月の新聞広告にキャッチフレーズとして使用したのが始ま
>りです。

>  当初は、世論を二分するほど話題になりましたが、好景気で世の
>中は明るく、このモダンなキャッチフレーズは世情にマッチし、ま
>たたくまに日本中に広がっていきました。

唐沢先生も、親戚にカルピスの人がいるなら、このあたりの蘊蓄を
披露してくれればよかったのに、です。

「“初恋”という言葉さえはばかるような時代」に、「もし子どもに初
恋の味ってなんだと聞かれたら」、「『カルピス』の味だと答えれば
いい」というのも何だかモダン。(←ちょっと違う)

2008/10/24  1:28

投稿者:肩を持つと

大正モダニズムと言いたかったんでしょう。

   
 
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