トンデモない一行知識の世界 OLD - 唐沢俊一の「雑学」とは -

一部で有名な唐沢俊一の一行知識に、ツッコミを入れたり派生トリビアを書いたり。
「愚かで分別のない人と思われたいなら、唐沢俊一のトリビアを引用しなさい。」

 
旧 URL は、http://diary.aol.com/yzuc9ww/652.html
文字列の一括置換をかけた都合上、旧ブログのコメント欄および2ちゃんねるのスレからの引用の中の URL も全部新 URL に置き換わっていますことを、あらかじめご了承ください
http://tondemonai2.blog114.fc2.com/ で続きの Blog をやっています
   
 

2008/9/1  2:50

出来立てロールパンや出来立てカールじゃないんでしょ?  その他の雑学本 間違い探し編

『血で描く』 P.44
全身から発する怒りのオーラが、自分をより一層華麗に見せているで
あろうことを、ホラーの女王と呼ばれる女流怪奇漫画家・姫井戸晃子は
自覚していた。
 ロングヘアーはトレードマークの立てロールに丁寧にカールされ、ラメ
入り白色のフリルネックシャツ、花柄のパンツ姿はスリムな長身にぴったり
と張り付くようである。女王、と呼ばれる女性はさまざまな業界にいるが、
まさに彼女は女王であった。

×立てロール ○縦ロール

スリムな長身はよいとして、縦ロールに、身体に「ぴったりと張り付くような」フリルのラメ
シャツに花柄のパンツとなると、女王様というより、お笑い芸人かド派手好きオバさんか
という感じになりそうだけどなあ。

『血で描く』 P.79
 自慢の立てカールの髪も、念入りに化粧をほどこした顔も、全てが平べっ
たくなって、白くなり、その上に線が引かれ、ノンブルが打たれていく。

×立てカール ○縦カール

……もしかしたら、逆毛を立てたカールとかを「立てカール」とでも呼ぶのかと不安に
なったけど、「"立てカール"」と二重引用符つきでググっても、「出来立てカール」など
を含むページが多数ヒットするだけだし、たまに髪型をさすものがあっても誤変換ぽいし、
「"縦カール"」なら、ウィッグや美容院のページもヒットするし。

https://www.layered.jp/shop/m_goods_detail.cgi?CategoryID=242&GoodsID=2420
>メイプルフルウィッグ ロング縦カール ブロンズ
〈略〉
>頭頂部から約50cmのロング縦ロールタイプ!少し長めの縦ロールになっています。


http://beauty.hotpepper.jp/B_20500/stlL000009960_fvt0.html
>強めの縦カールはカジュアルな服装でもエレガント系でもOKの万能スタイル。
>ボリュームを出しすぎずにアイロンで巻くのがポイントです。


ところで、「線が引かれ、ノンブルが打たれていく」という、「その上」って、どこの上のこと?



2008/9/3  1:14

投稿者:トンデモない一行知識
http://tondemonai2.web.fc2.com/

引用の順番が前後します。(_ _)

>あの「足」が、本に登場しないあたりなどは、本当に小説の面白い
>部分をスルーしているといういつものパターン

これはまったく同意です。どうして悪い意味で予想をハズすのかなと
不思議に思います。良い意味で予想をハズそうと努力して失敗という
のとも違う気がしますし。雑学関係で言えば、体位がどうのこうのと
延々書いていながら、カーマ・スートラの「カ」の字も出さなかった
り。

それと、発売前に個人的に期待していた、貧血で意識を何度も失いな
がら描き続ける漫画家の姿の描写もなかったのも残念です。
( http://tondemonai2.web.fc2.com/636.html の中の名無しさんの
書き込みにあるようなもの)。

>115 :無名草子さん:2008/08/03(日) 22:56:01
>『血で描く』と聞いて、思い出すのは伊藤彦造だな。
>自分の生き血を絞って、何度も貧血で倒れながら描いたという。

いや必ずしも貧血にならなくてもよいんですけど、登場人物たちは、
インクに血を混ぜたというだけで何か驚いて終わりというのは拍子
抜けでした。

>印刷なんかしちゃ駄目

これは普通に印刷したら確かに駄目駄目だと思いますが、血を印刷の
インクに混ぜたらよかったのではないでしょうか。

>108 :無名草子さん:2008/08/03(日) 22:41:37
>血をインクに混ぜて印刷するってのは
>1977年5月に発売されたロックバンドKISSの
>『KISS Marvel Comic』はメンバーの血を混ぜて印刷した
>ってふれこみで当時かなり話題になった。

どうせ超自然なんだから、沼波には本の中から死ぬ気で (というか、
死んでいますが) 戻ってもらって、深夜印刷所に降臨して印刷のインク
に血を混ぜるとか。できれば、ありがちでよいから、身体に蛆がわき
目玉は眼窩に収まらずにぶらぶら揺れ、腐った手足は抜け落ちる
(でも、鮮血はドバドバとでる) という読者サービスつきで。
下手に血など混ぜたら、印刷に支障がでないかというのだけが気にな
りますが、それも超自然ということで勘弁してもらうとして。

2008/9/2  10:55

投稿者:藤岡真
http://www.fujiokashin.com/

 そもそも「血で描いた」本なんですから、印刷なんかしちゃ駄目で、世界で1冊の生原稿本であるべきなんです。なんでそうしなかったのかは、唐沢の能力の限界でしょう。そうしていたなら、最後まで読んだ人間が取り込まれ、本のストーリーがどんどん複雑化していくという面白さが盛り上げられる。笠松という両足を失った「関係者」のエピソードがありますが、あの「足」が、本に登場しないあたりなどは、本当に小説の面白い部分をスルーしているといういつものパターンですね。唐沢は日記でプロットをきちんと作ったと書いていますが、つまり、箱書きでストーリーを作って埋めただけなのでしょう。小説をなめているとしか申し上げられません。

2008/9/2  1:20

投稿者:トンデモない一行知識
http://tondemonai2.web.fc2.com/

>体(顔も含めて)ページになっちゃったんだから、そのページに
>コマとかノンブルが書かれていったんでしょうね。

やっぱりそうなんでしょうね……。いえ、「その上」の「その」と
いうのが姫井戸晃子の顔や身体で、線というのが漫画のコマの線、
そしてノンブルが『血で描く』に振られるページの数字だとしたら、
「その上に線が引かれ、ノンブルが打たれていく。」というのが、
どういう位置関係になっているのかわけがわからなかったので。@_@

「その周囲に線が引かれ、下の方にはノンブルが打たれていった。」
なら、とりあえず位置関係的には納得できるのですが。もちろん、

>途中に挿入されるなら、ノンブルは打ち直しでしょうが。
>闇雲に引き摺り込んでページに加えて、ストーリーが破綻しないと
>いうアイデアは凄いですね。

という問題も出てくるわけですが。しかも、ある一冊を読んで引きず
り込まれた人間が、後でその一冊を読んだ者に見えるのか (ページも
増えているのか)、別の一冊を読んだ者にはどうか、というのも判然と
しません。

生原稿を読んで漫画の中に入った佳織と新のコンビは、印刷された
別の本の中に吸い込まれた姫井戸晃子に会っているけど、生原稿を
読んだ時点ではどうだったか……何か初めて見たもののように驚いて
いる感じもしますし。あの二人が、漫画を全部読んでから吸い込まれ
たかどうかもよくわからないし――というか、唐沢俊一自身、設定を
つめるのが面倒で、中途半端に誤摩化しているような気さえします。

2008/9/1  9:19

投稿者:藤岡真

>「その上」って、どこの上のこと?

 体(顔も含めて)ページになっちゃったんだから、そのページにコマとかノンブルが書かれていったんでしょうね。途中に挿入されるなら、ノンブルは打ち直しでしょうが。闇雲に引き摺り込んでページに加えて、ストーリーが破綻しないというアイデアは凄いですね。どういうアイデアなのか全く分かりませんが。

   
 
HOME

 

 

inserted by FC2 system