トンデモない一行知識の世界 OLD - 唐沢俊一の「雑学」とは -

一部で有名な唐沢俊一の一行知識に、ツッコミを入れたり派生トリビアを書いたり。
「愚かで分別のない人と思われたいなら、唐沢俊一のトリビアを引用しなさい。」

 
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2008/5/31  15:33

アナフィラキシーなんて書かなきゃよかったものを  その他の雑学本 間違い探し編

『唐沢俊一のカルト王』 P.80
抗生物質を酒と一緒に飲むと、嫌酒(アンタブース)作用という一種の感作
(アナフィラキシー)が起きて、二日酔いのひどい症状を引き起こす。 それが
はなはだしい場合にはショック死する場合がある。

アナフィラキシー」とは、「急性アレルギー反応のひとつ」。二日酔いで死ぬ人間は
いないというが、アナフィラキシーのショック症状では生命の危険もある。

抗生物質による嫌酒作用とは、一部のセフェム系抗生物質が、アセトアルデヒド脱水素
酵素の働きを阻害することによるもの。体内でアルコールが分解されてアセトアルデヒド
となるが、 この毒性による症状が二日酔い。それを酢酸に分解する酵素が阻害されて
二日酔いのひどい症状」となるのは、急性アレルギー反応のアナフィラキシーとは別。

また、酒といっしょに飲むと、どの抗生物質でも嫌酒作用が起こるわけでもない。

http://www.anaphylaxis.jp/forum/anaphylaxis.html
>アナフィラキシーとは、ハチ毒や食物、薬物等が原因で起こる、急性アレルギー反応
>のひとつです。アナフィラキシーは、じんましんや紅潮(皮膚が赤くなること)等の皮膚
>症状や、ときに呼吸困難、めまい、意識障害等の症状を伴うことがあり、血圧低下等
>の血液循環の異常が急激にあらわれるとショック症状を引き起こし、生命をおびやか
>すような危険な状態に陥ってしまうことがあります。これをアナフィラキシーショックと
>呼びます。


http://www.kiyokawa-hp.or.jp/html/yakuzai.html
>ジスルフィラム様作用(セフェム系抗生物質の中にはアルデヒド脱水素酵素を阻害
>して嫌酒作用を示すものがある。)


http://ja.wikipedia.org/wiki/二日酔い
>アルコールを摂取すると、体内でアルコールはアルコール脱水素酵素によりアセトア
>ルデヒドに分解される。さらにアセトアルデヒドは、アセトアルデヒド脱水素酵素により
>酢酸へと分解され、最終的には水と二酸化炭素に分解されることにより体外へと排出
>される。アルコールの中間代謝物質であるこのアセトアルデヒドは毒性が非常に強く、
>その毒性により引き起こされる症状が二日酔いである。


ところで、これ↓によると東京田辺製薬社製アンタブースという商品名の薬があるそう
だけど、ググっても他にヒットしないし、よくわからなかった。2000 年頃にはあったけど、
今はないという可能性もあるのかな。

http://www.j-tokkyo.com/2000/A61K/JP2000-128794.shtml
>【従来の技術】抗酒剤としては従来よりジスルフィラム(disulfiram,
>C10H20N2S4)などの薬物が主流を占めている。例えば、アンタブース(東京田辺
>製薬社製)などが知られている。



・追記 : なぜかコメント欄にうまく書き込めないので、こちらに……。

抗生物質を含む薬物のアレルギーでは、ペニシリンが有名みたい。

http://www.anaphylaxis.jp/forum/allergy_drug.html
>原因薬物
> 多くは、ペニシリン等の抗生物質、アスピリン等の解熱鎮痛剤、医療機関で検査に
>用いられる造影剤等によるものです。
> ペニシリンやその類似薬によるアナフィラキシーは以前からよく知られていますが、
>この他にも、かぜ薬等に配合されている塩化リゾチームを卵アレルギーをもつ人が
>服用すると、じんましん等があらわれることもあります。


ちょっと調べれば、単なる裏取りだけではなく、いろいろ他のネタも拾えそうなのにもったい
ないとは思うです。本文にも引用した http://www.kiyokawa-hp.or.jp/html/yakuzai.html
のページとかも結構興味深く、牛乳やチーズあたりはわかるとして、グレープフルーツ、
まぐろ、ビタミン C や K もダメなことがあるのねと面白く思ったんですけど。


http://love6.2ch.net/test/read.cgi/books/1211615504/92

92 :無名草子さん:2008/05/26(月) 08:25:23
『唐沢俊一のカルト王』P80

>抗生物質を酒と一緒に飲むと、嫌酒(アンタブース)作用という一種の感作(アナフィラキシー)が起きて、
>二日酔いのひどい症状を引き起こす。

 薬学である。
 抗生物質の嫌酒作用とは、抗生物質の中でもセフェム系抗生物質と言われている薬のNーメチルテトラゾールチオメチル基というものを持ったものに特異的に出る作用。
これがアルデヒドデヒドロゲナーゼの働きを鈍らせるために、アセトアルデヒドが血液の中に溜まってしまい、ひどい二日酔いと同じ症状が現れるのです。少量の飲酒でこうした
症状になるため、酒が嫌いになるというわけである。
 一方、「アナフィラキシー」とは、「アレルギー反応」のことで、この話とは全く関係ない。



2008/5/31  16:45

投稿者:金平糖

抗生物質を飲むとアナフィラキシーになる場合がある

抗生物質を飲んでから酒を飲むとひどい中毒症状が起きることがある

この2つが混ざってしまったんでしょうね

内容を理解せずに引き写すからでたらめになる
結果ばかりにとらわれて「何故」と言う部分を無視するから
結果よりもむしろ経緯のほうが大事なのにね

   
 
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