トンデモない一行知識の世界 OLD - 唐沢俊一の「雑学」とは -

一部で有名な唐沢俊一の一行知識に、ツッコミを入れたり派生トリビアを書いたり。
「愚かで分別のない人と思われたいなら、唐沢俊一のトリビアを引用しなさい。」

 
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2008/12/6  23:29

端午の節句は五行の五色で Go Go Go  『トンデモ一行知識の逆襲』間違い探し編

『トンデモ一行知識の逆襲』 P.66 欄外
・鯉のぼりの吹き流しは「雲」を表す、「滝」を表す、の二説ある。

鯉のぼりの吹き流しの五色は、「古代中国の『五行説」(ごぎょうせつ)に由来」するもの
で、五色の吹き流しを飾るのは「魔よけ」[1]「邪気払い」[3]のためといわれている。

『雲』を表す、『滝』を表す、の二説ある」とはいわれていないことは確か。雲または滝
をあらわすはずの吹き流しが、なぜ「五色もしくは鯉などを描いた」 [2] ものになるのか、
唐沢俊一は何の説明もしていないので、説得力もあまりない。青・赤・黄・白・黒で雲や
滝というのは連想しにくいし、かといって端午の節句用の白や水色の単色吹き流しという
のはあまり見かけない気がするし。

また、鯉のぼりの本体というか、鯉の形をしたそれを吹き流しということもあるけれど、
当然ながらこれがあらわしているのは、雲でも滝でもなく鯉である。

ところで、その鯉が立身出世を象徴する魚とされ、鯉のぼりの図案にも使用されている
のは、「登竜門」の言い伝えにちなんだものなのだろうけど [2]、その「竜門」が「急流
[3][4] なのか「」[5] なのかというのも気になったり。ついでに、黄河の上流 [5] にある
のか中流 [4] にあるのかも。

[1] - http://www.kougetsu.co.jp/tangonoseku/gosiki.html
>五色の吹流しと鯉のぼりの関係は?
>◆「五色」(ごしき)は、古代中国の「五行説」(ごぎょうせつ)に由来しています。万物
> は、木・火・土・金・水の五つの要素で形成されているとの考え方です。
>・木は青・火は赤・土は黄・金は白・水は黒を表現しています。
>・以上は神道の思想によるものですが、仏教でも五色は重要な意味を持っているよう
>です
〈略〉
>・源平の時代から、旗・吹流しは目印として使用されていました。江戸時代の浮世絵
>などでも、鯉のぼりと吹流しは描かれています。
〈略〉
>・五色の吹流しは、幼子の無事な成長を願って「魔よけ」の意味で飾られました。カラ
> カラと回る矢車も同様な意味をもっています。吹流しは家を象徴しているとも考えられ
> ます。


[2] - http://ja.wikipedia.org/wiki/鯉幟
>竿の先に回転球や籠玉、その下に矢車を付け、五色もしくは鯉などを描いた吹流しを
>一番上に、以下真鯉、緋鯉、等を大きさの順に並べて揚げるのが一般的。
〈略〉
>一方、大きな経済力を身につけながらも社会的には低く見られていた商人の家庭で
>は、武士に対抗して豪華な武具の模造品を作らせ、幟の代わりに黄表紙の挿絵など
>を見ると五色の吹流しを美々しく飾るようになっている。
>さらに、吹流しを飾るだけでは芸がないと考えたのか一部の家庭で「竜門」の故事に
>因んで、吹流しに鯉の絵を描くようになった。 現在の魚型の鯉幟は、さらにそこから
>派生したものである。


[3] - http://www.koboku.co.jp/tango/5-tango/tango-setumei.htm
>五色の吹流しは続命縷(ショクメイル・五色の糸で作られた薬玉)の五色糸の邪気払い
>が元になっているようです。武家は幟や吹流しを邸前に立てて、町人は武家に習い
>吹流しを立てるようになりますが、やがて縁起の良い鯉の形にしたものを立てるように
>なりました。
〈略〉
>一般的に多くは鯉幟を飾る。"鯉の滝のぼり"と言われ立身出世の象徴の鯉(勝ち上が
>る出世魚)に定紋をつけた吹流しが子孫の繁栄を願う心に適うのでしょう。
>ところで中国から来ている言い伝え"登竜門"とは、中国の黄河に竜門というところが
>あって、鯉がその急流を登りきれば竜になるという故事です。


[4] - http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=登竜門&stype=1&dtype=0
>とうりゅうもん3 【登竜門】
>〔補説〕 「後漢書(李膺伝)」より。「竜門」は中国の黄河中流の急流で、これを登った
>鯉は竜になるという言い伝えから立身出世の関門。


[5] - http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&stype=1&dtype=0&p=鯉の滝登り
>こい‐の‐たきのぼり〔こひ‐〕【×鯉の滝登り】
>1 鯉が滝をのぼること。また、勢いのよいことのたとえ。
>2 《黄河の上流にある滝、竜門を登ることのできた鯉は竜になるという「後漢書」党
>錮伝の故事から》立身出世することのたとえ。




   
 
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