トンデモない一行知識の世界 OLD - 唐沢俊一の「雑学」とは -

一部で有名な唐沢俊一の一行知識に、ツッコミを入れたり派生トリビアを書いたり。
「愚かで分別のない人と思われたいなら、唐沢俊一のトリビアを引用しなさい。」

 
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2008/11/24  3:02

1996 年の超誤読と 1998 年のパクリそして使い回し  『トンデモ一行知識の世界』間違い探し編

『トンデモ一行知識の世界』 P.129
 フロリダ在住の女性億万長者ミセス・ウィルモは、海に面した
庭を造ったが、そこにタンカーが座礁したことがある。

 このウィルモ女史には彼女の金をたかっていた無能な夫がいたが、
女史はこの夫に毎月小遣いをやるのがもったいなくなり、離婚して
彼を追い出した。その結果、その小遣いの節約分で、中規模の広告
代理店をひとつ設立することができたそうだ。

この文章は、以前「世界の超リッチ (5) - 小遣いで広告代理店」のエントリーで取り上げ
たもので、『トンデモ怪書録』からのほぼそのまま使い回しであり、しかも『トンデモ怪書
録』の方では明記していた引用元『世界の超リッチ』 (駿河台出版) を、『トンデモ一行
知識の世界』ではいっさい言及していないというパクリ物件でもある。

『トンデモ怪書録』 P.143 ~ P.144
 ――フロリダ在住の女性億万長者ミセス・ウィルモは、海に面した
自分の庭に、以前タンカーが座礁したことがあるほどの大金持ちである
が、このたび離婚し、彼女の金をたかっていた無能な夫を追い出した。
その結果、彼女は夫にこれまで毎月払っていた小遣いを節約できる
ようになったが、その節約分で、広告代理店をひとつ設立することが
できた。

どちらの文章にも、「彼女の金をたかっていた無能な夫」とあるが、元ネタの『世界の
超リッチ』 (駿河台出版) には、そのようなことは一言も書かれていない。

『トンデモ一行知識の世界』の方には、「この夫に毎月小遣いをやるのがもったいなく
なり、離婚
」と、金がかかる夫であったことが離婚原因のように書かれているが、これも
『世界の超リッチ』には書かれていない、唐沢俊一による捏造。

『世界の超リッチ』に書かれていることは、以下の通り。

『世界の超リッチ』 P.204
> 配偶者からの気前のよいプレゼント――法律のおかげであることもよくあるが――に
>あずかるのは、女性だけとは限らない。
> ミセス・ウィルモは、かつての若い夫について、そのことを経験した。この女性はフロ
>リダに在住する億万長者で、かつて大型タンカーが嵐で彼女の庭園に座礁したことで
>話題となったが、夫が別れていった時、自分が金持ちであるとよくわかったのである。
>彼女が夫に渡していた旅費や買物費用を節約しておいて、彼は広告エージェントを
>設立することができたのだ。


唐沢俊一の文章では、ミセス・ウィルモが、「夫にこれまで毎月払っていた小遣いを節約
できるようになった
」ので、彼女がその「節約分で、中規模の広告代理店をひとつ設立
したことになっている。

しかし、『世界の超リッチ』によると、小遣い――といってよいかどうかはわからないが、
ミセス・ウィルモから渡されていた「旅費や買物費用」――を節約して貯めておいて、
離婚後に広告エージェントを設立したのは夫の方である。

引用元の隠蔽 (パクリ)、自著からの豪快な使い回し、元ネタを正確に要約できないで
ガセを混入というのは、「1998 年のパクリとガセと使い回し」や「1996 年の書籍紹介
にも妄想混入
」のエントリーと共通するものだけど、このエピソードだけは何をどうした
のか、本に書いてあることと、全然違う話にしてしまっている。

『トンデモ一行知識の世界』だけなら、パクリ元の隠蔽のためという解釈も可能だが、
『トンデモ怪書録』の方は『世界の超リッチ』という本を紹介する章なのだから、唐沢俊一
が素で間違えたと考えるのが妥当なのだろう……何かスゴすぎて信じ難いけど。



2008/11/24  12:57

投稿者:トンデモない一行知識
http://tondemonai2.web.fc2.com/

言われてみればそうですね<はした金&タンカーの座礁は偶然の確率

まあ、元ネタをチェックする前までは、愛が冷めれば少しの金も惜し
くなる、座礁したタンカーを丸ごと格納できるほど庭園は広い、と何
となく脳内補完していたわけですが。

>ガセとかパクリ以前の話で唐沢先生は日本語がお粗末すぎ

元ネタを発見するまでは (何のことはない、最後のページに書かれて
いました) は、元ネタの方にはもっとわかりやすく書いてある話を、
ちょっと劣化させていそうだなと予想していたのですが……。

本文にも書いたように、「彼女の金をたかっていた無能な夫」「この
夫に毎月小遣いをやるのがもったいなくなり、離婚」などが全部、勝
手な唐沢補完だったとは……唐沢劣化の法則には慣れているつもりで
したが、これに関しては何だかどっと疲れました。「毎月小遣い」自
体が元の文章にないし。

「日本語がお粗末」ってのが、書く能力だけでなく、読む能力の方に
も言えてしまうという……。

まあ唐沢俊一としては、広告代理店を設立したのは夫でなく妻と間違
えた (「彼」と書いてあるんだけど) うえで、読者にわかりやすいよう
にリライトしたつもりなんでしょう。『世界の超リッチ』にはネタが
ヤマほどあるんだから、そこまで文章をイジらなければいけないネタ
はスジが悪いと没にすればよかったのに、とも思いますが。

2008/11/24  8:27

投稿者:金平糖

まあ、ガセだったから意味がないんだけど

>女史はこの夫に毎月小遣いをやるのがもったいなくなり、離婚して
>彼を追い出した。その結果、その小遣いの節約分で、中規模の広告
>代理店をひとつ設立することができたそうだ。

どのくらいの期間で出来たか書かなきゃ意味ないよね
わずか3ヶ月で設立できてしまったのと
30年後には設立できるほどの額になってたのではまるで話が違う

で、中規模の広告代理店を設立って
大富豪からしたらたいした金でもないと言うか、はした金?
どう考えても離婚を考えるような額とも思えんが

> ――フロリダ在住の女性億万長者ミセス・ウィルモは、海に面した
>自分の庭に、以前タンカーが座礁したことがあるほどの大金持ちである

"ほどの"というのがおかしい
タンカーの座礁は偶然の確率の問題なんだから
金持ちかどうかは関係ない

ガセとかパクリ以前の話で唐沢先生は日本語がお粗末すぎ

   
 
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