トンデモない一行知識の世界 OLD - 唐沢俊一の「雑学」とは -

一部で有名な唐沢俊一の一行知識に、ツッコミを入れたり派生トリビアを書いたり。
「愚かで分別のない人と思われたいなら、唐沢俊一のトリビアを引用しなさい。」

 
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2008/11/16  13:23

1996 年の書籍紹介にも妄想混入  『トンデモ一行知識の世界』間違い探し編

『トンデモ一行知識の世界』 P.127
 たとえば、南アフリカのあるダイヤ鉱山王は世界旅行が趣味だが、
泊まるホテル々々の浴室に、改造費を出して、特別の浴室をもう
ひとつ特設させる。ペットとしていつも連れているワニを遊ばせる
ためのものだという。これくらいの遊び精神が欲しいところだ。

この南アフリカの大金持ちが「ダイヤ鉱山王」で、「世界旅行が趣味」かどうかは不明。
泊まるホテル々々の浴室」にワニ用の浴室を「もうひとつ特設させる」かどうかも不明。
わかっているのは、『世界の超リッチ』という本によれば、鰐のための浴槽を据えつけて
くれという予約の電話を、パリのホテル・スクリブにかけた南アフリカの大金持ちがいた
と書かれているということ。

上に引用した唐沢俊一の文章は、以前「世界の超リッチ (1) - ペットのワニ用浴槽か
浴室
」のエントリーで取り上げたもので、『トンデモ怪書録』からのほぼそのまま使い回し
であり、しかも『トンデモ怪書録』の方では明記していた引用元『世界の超リッチ』 (駿河
台出版) を、『トンデモ一行知識の世界』ではいっさい言及していないというパクリ物件で
もある。

『トンデモ怪書録』 P.144
また、南アフリカのあるダイヤ鉱山王は、泊まるホテルホテルの
浴室に、特別の浴槽をもうひとつ特設させる。ペットとしていつも
連れているワニのためだ。

で、元ネタの『世界の超リッチ』 (駿河台出版) に書かれているのは、これくらい。

『世界の超リッチ』 P.106 ~ P.107
> 一九八〇年に完全に改修されて以来、ホテル・スクリブはパリの豪華ホテルの限ら
>れたグループに再び立派に仲間入りした。
〈略〉
>しかもそれも、ある南アフリカの金持のすることに比べれば、法外といってもごく些細
>なものだ。その人物は予約の電話でこう言ったのである。
>「浴室に十分の大きさの浴槽をもうひとつ据えつけてくれたまえ。旅行するときはいつ
>も鰐を連れて行くのだから。」


これも、「1998 年のパクリとガセと使い回し」のエントリーで書いた件と同様、引用元の
隠蔽 (パクリ)、自著からの豪快な使い回し、元ネタにないガセの混入をやらかしていると
いえる。

または、1996 年の『トンデモ怪書録』の時点で、この本にはこれこれこういうことが書か
れているといった紹介が、かなりいい加減なものだったというべきか。このデタラメさを
突っ込まれるのが嫌で、唐沢俊一は参考文献の書名をあげるのを避けがちなのかも
しれない。



   
 
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