トンデモない一行知識の世界 OLD - 唐沢俊一の「雑学」とは -

一部で有名な唐沢俊一の一行知識に、ツッコミを入れたり派生トリビアを書いたり。
「愚かで分別のない人と思われたいなら、唐沢俊一のトリビアを引用しなさい。」

 
旧 URL は、http://diary.aol.com/yzuc9ww/764.html
文字列の一括置換をかけた都合上、旧ブログのコメント欄および2ちゃんねるのスレからの引用の中の URL も全部新 URL に置き換わっていますことを、あらかじめご了承ください
http://tondemonai2.blog114.fc2.com/ で続きの Blog をやっています
   
 

2008/11/10  2:31

で、リカちゃん人形とかも「赤裸な人間性を剥き出し」にするの?  その他の雑学本 間違い探し編

『唐沢俊一のB級裏モノ探偵団』 P.219
 この美女惨殺シーンの羅列を見て、まずまっさきに連想するのは温泉場
などにある秘宝館のあのセックス人形、それから香港でみたタイガーバー
ム・ ガーデンのあの泥くさい極彩色のセメント人形である。いずれも、こちら
がここまでの人生かけて身につけた教養とか、高尚な趣味みたいなものを
テンから無視して
「オラオラ、おまえの本質はこういう下品なものだろうが」
 と、傍若無人に押し付けてくるような不快感を与えるが、まさにこのスク
ラップ・ブックの中の絵は、そのような役割を果たし、下品な、しかし躍動的
パワーのある世界に、こちらを引き戻してくれるのである。
 博多人形のような、人形の名を借りた工芸品以外、一般的な意味での
人形というものを大人は普通、自分の身の回りに置くことを好まないもの
だ。それは、およそ人形というものであればどれも、面と向かったときに
大なり小なり、このような、自分の人生におけるビルドゥングスを無視して、
赤裸な人間性を剥き出しにするような、そんな性質を持っているからでは
ないか、と思えてならないのである。

自分の人生におけるビルドゥングス」って何……? これ、結構難しい話のような気が。
ビルドゥングスロマン (Bildungsroman) ならば、教養小説または成長物語などと訳せば
よいとして、「ビルドゥングス」単独だと「英語ではformation, creation, education」との
ことで、形成、育成、発達、創造、教育、教養 etc. 候補がいろいろ。

http://ci.nii.ac.jp/naid/110000426055/
>ドイツ語のBildung1に意味内容上完全に対応する語は、他言語には見られないと言
>われている。2 Bildungは、英語ではformation, creation, education、フランス語では
>formation, [?]ducation, culture等と訳されるが ...


まあ Bildung は「教養」の意味だと定義している資料もあったし、前半部分の「こちら
がここまでの人生かけて身につけた教養とか、高尚な趣味みたいなものをテンから無視

から推測し、ここでの「ビルドゥングス」は「教養」と解釈すればよいだけの話かも。

http://kyoto.cool.ne.jp/bildung/
>Bildungとは、ドイツ語で「教養」という意味です。

そうだとしても、「ビルドゥングス」でなく「ビルドゥング」ではないかという疑問は消えない
し、教養などとは書かないで Bildungs の片仮名表記をあえて選択した理由とか、「自分の
人生における教養を無視
」とは結局どういう意味かとかいう問題は残るけど。

で、「『オラオラ、おまえの本質はこういう下品なものだろうが』と、傍若無人に押し付け
てくるような不快感を与える
」については、唐沢俊一人形説という興味深い意見がスレに
書き込まれていたので、Read More の方を参照していただくとして。

下品な、しかし躍動的パワーのある世界に、こちらを引き戻してくれる」というのも、
ちょっとどうかと思った。「引き戻してくれる」って、人間が本来属していた場所とは、
下品な、しかし躍動的パワーのある世界」なんですか、アナタといっしょにしないで
欲しいというか。

たぶん唐沢俊一の念頭にあったのは、人間から「教養とか、高尚な趣味みたいなもの
を取り除いたときにあらわれる、原初的なパワーに満ちた世界のイメージではないかと
は思うけれど。しかし、人間の本質を、「秘宝館のあのセックス人形」や「タイガーバー
ム・ ガーデンのあの泥くさい極彩色のセメント人形
」で象徴されても少し困る。「下品
だからではなく、あまりに人工的で観光地的な世界でしかない感じだから。

追記 : 「ビルドゥングス」問題は、コメント欄に書いてくださった唐沢俊一検証blogさん
のところの「わからない言葉は使わないように。」にある説明の方が、ずっときちんと
しているのでお勧め。

……それにしても、1997 年の『人形考』 (パロル舎) に収録の文章を、1999 年の
『唐沢俊一のB級裏モノ探偵団』 (大和書房) に、豪快セルフコピペですかそうですか。



http://www.23ch.info/test/read.cgi/books/1225599380/

886 :無名草子さん:2008/11/01(土) 15:18:14
『唐沢俊一のB級裏物探偵団』 P.219

>それはおよそ人形というものであればどれも、面と向かったときに大なり小なり、
>このような、自分の人生におけるビルドゥングスを無視して、赤裸な人間性を
>剥き出しにするような、そんな性質を持っているからではないか、と思えて
>ならないのである。

ビルドゥングスだってさw 馬鹿が無理して難しい言葉を使う見本みたいな文章だね。
このわずか8行前に、唐沢は、

>温泉場などにある秘宝館のあのセックス人形、それから香港でみたタイガーバーム・
>ガーデンのあの泥くさい極彩色のセメント人形である。いずれも、こちらがここまでの
>人生かけて身につけた教養とか、高尚な趣味みたいなものをテンから無視して
>「オラオラ、おまえの本質はこういう下品なものだろうが」
>と傍若無人に押し付けてくるような不快感を与える

と書いているんだが、内容の幼稚さは別にして同じことだよね。「教養」を
「ビルドゥングス」と言い換えてみましたってことですか。

http://www.23ch.info/test/read.cgi/books/1225599380/

887 :無名草子さん:2008/11/01(土) 15:28:13
>>886

たかが秘宝館に入っただけで、

>「オラオラ、おまえの本質はこういう下品なものだろうが」
>と傍若無人に押し付けてくるような不快感を与える

って、どんな育ち方をしているものやら。下品かつ打たれ弱い唐沢俊一先生らしいけど。

888 :無名草子さん:2008/11/01(土) 15:34:27
>>887
唐沢先生は秘宝館の人形に欲情してしまい、ああ、知性も教養も性欲の前には無力だ
と感じるってことだな。「高尚な趣味」とか言ってるくせにw

889 :無名草子さん:2008/11/01(土) 15:36:03
>「オラオラ、おまえの本質はこういう下品なものだろうが」
>と傍若無人に押し付けてくるような不快感を与える

おお、唐沢さんそのもの。たぶん唐沢さんは自分自身が、
その本質において純粋な「人形」にならん!
と決意した瞬間があったのですね。(’・ω・’)/

890 :無名草子さん:2008/11/01(土) 15:50:24
そういえば、別の本では、こういうことも書いているよ。

『トンデモ一行知識の逆襲』 P.110
 --------------
 熱海秘宝館に、「新・一寸法師」という展示物がある。“ハイテクを駆使した
奇跡の映像”と謳っているが、機械仕掛の人形(オートマトン)と立体映像
(人間が演じている)を組み合わせたもので、人形のお姫さまと一寸法師が
ズッコンバッコンやりまくるのである。
 --------------

「オートマトン」にはちょい違和感あったけど、まあ間違いとも言い切れないしで、
その点についてはスルーした。

892 :無名草子さん:2008/11/01(土) 16:00:27
     /Vヽ.
.    /   i、
   /二二二l     そーなんです。わたしは人形だったのです!
  /___ \     「社会派くんがゆく」に見られるような鬼畜路線。低俗で無教養な
  7 (@)(@)ゝ   唐沢像というものは、あれは戦略的に装われたものだったんですぅ。
   ~`! ,、,、 |´~   いわば唐沢俊一という主体が選択した結果なのですね。
  ,,.-ヽ、_ _.,/-.、       本当のわたしっていうか、人形化する以前の唐沢俊一は
  | < | Y | > l    知的であり教養もあればハイソな趣味も解する趣味人、
  ヽ、/,O〈〉|Oレ′        雅な人間だったのですよ。いやぁ~みんな騙されたね!
   |_/==.|__|   




2008/11/11  1:05

投稿者:トンデモない一行知識
http://tondemonai2.web.fc2.com/

>kensyouhan さん
こちらこそお世話になっております。(_ _) (_ _)
「わからない言葉は使わないように。」のエントリーの方は、遅れば
せながら、追記にリンクを張らさせていただきました。

それにしても、1997 年に出した本に収録した文章を、1999 年に出
した別の本 (出版社も別) というのは、権利関係としてはどうなのかな
というのが少し気になります。同じようなことは『トンデモ怪書録』
(1996 年、光文社) から『トンデモ一行知識の世界』(1998 年、大和
書房) への豪快セルフコピペ (宮沢賢治についてのトンデモ本紹介など)
にも思うのですけど。

2008/11/11  0:40

投稿者:トンデモない一行知識
http://tondemonai2.web.fc2.com/

>岡田さん
いやもう本当に「博多人形のような、人形の名を借りた工芸品以外、
一般的な意味での人形というもの」というのはどういうものかと。

博多人形を「人形の名を借りた工芸品」というのも、「名を借りた」
って何よ?と思いましたし……。市松人形やビスクドールのような、
いかにも怪談の主役になりそうな人形たち (←という定義もどうか) の
位置づけも、よくわかりませんし。

「呪物としての人形」の方は、どうなんでしょ、「大人は普通、自分
の身の回りに置くことを好まないもの」というより、子どもも普通は
身の回りに置きたがらないような気もしますし。

とにかく、この電波文章は本当に解読困難で、「赤裸な人間性を剥き
出しにするような」人形とは、どういう人形を想定しているのか……
秘宝館のセックス人形やタイガーバーム・ ガーデンの極彩色のセメン
ト人形に相当するような人形で、大人は「自分の身の回りに置くこと
を好まない」(子どもならアリ?)、「赤裸な人間性を剥き出しにするよ
うな」人形とは? @_@

2008/11/10  17:31

投稿者:kensyouhan
http://d.hatena.ne.jp/kensyouhan/

いつもお世話になっています。
この『裏モノ探偵団』の文章って『人形考』に収録されたものの使いまわしみたいですね。
http://d.hatena.ne.jp/kensyouhan/20080712/1215837745
「ビルドゥング」の使い方がおかしいのもつっこんでおきましたけど。

2008/11/10  17:11

投稿者:岡田

>博多人形のような、人形の名を借りた工芸品以外、一般的な意味での人形というものを

という文章もワケわかりませんね。

文明社会であれば、「工芸品としての人形」が一般的な人形であると思うのですが。
まあ、祭礼の際のみの「呪物としての人形」は文明社会でも存続していますが。それについては、この唐沢文ではスルーされてますし・・。

   
 
HOME

 

 

inserted by FC2 system