2008/10/22 8:51
自転車操業に使う自転車の車輪の下 その他の雑学本 パクリ探し編
『pronto pronto?』 Vol.14 「唐沢俊一のビジネス課外授業。」 P.20
2ちゃんねるのスレ (Read More 参照) で、パクリ元と目されているのは、これ↓
http://heroism.seesaa.net/article/10322946.html
>頭痛がして、それを治すには誰かを殺さねばならない、そして自殺する。そしたらこの
>荒涼たる世の中から救われる」
>
>『車輪の下』で知られるヘッセは、エリート神学校在学中、こんなことを友人に語って
>いたらしい。こんなだから当然ともいえるが、彼は同級生たちに気味悪がられていた。
>森を散歩していて枯草に火をつけ13歳で監視人に捕まった彼は、14才で学校を脱走
>した。
〈略〉
>その後、書店の見習い店員になるが、2日間勤めると脱走し、行方不明に。1歳では
>骨折してまで女中から逃げ、幼稚園もサボったという彼、スジガネ入りである
「幼稚園もサボった」ことへの言及とその表現の類似からして、確かにこれがネタ元の
ように思える。他での使用例もそう少なくないとはいえ、「エリート神学校」も一致。
ただし、上で引用した資料には、幼稚園を「ウソをついてサボり」とは書かれていないし、
「精神を病んだふりをしてまでサボり」などと「仮病」をにおわせるような記述もない。
それどころか、「周囲からは精神病院への入院を促された」とか、「もし精神病にならな
ければ」とか書いてあるのだ。
「『pronto pronto?』Vol.14のガセネタ」での間違い指摘は、以下の通り。
http://slashdot.jp/%7Eyasuoka/journal/453947
>「精神を病んだふり」ではなく、Hesseは実際に精神を病んでいたと考えられる。
>Dennis Farrellの『The Forgotten Childhood of Hermann Hesse』(The Annual of
>Psychoanalysis, Vol.15 (1987), pp.247-268)などでも指摘されているように、Hesseは
>幼少期にかなり強いトラウマを負っており、少年期には既に鬱病(あるいは境界性パー
>ソナリティ障害の合併症)の初期症状が見られる。Hesseの病状はMaulbronn神学校に
>おける生活で悪化し、脱走騒ぎの時点では精神的にかなり危険な状態だった。Hesse
>が自殺に成功しなかったのは、ドイツ文学にとって非常な幸運だったと言えるだろう。
>その意味では、「仮病がそのうち本当の病気になった」などという唐沢俊一の言い草
>は、この手の精神疾患(特に鬱病)の病態に関して、あまりに無理解であると言わざる
>を得ない。
唐沢俊一は「精神を病んだふりをしてまでサボり、仮病がそのうち本当の病気になった
と言われている」と書いているが、そのようなことがどこで「言われている」かは、さっぱり
わからない。ヘッセが神学校時代に「精神を病んだふり」でサボり、病んだふりをしていた
ことが「本当の病気になった」原因であるかのようにも読めるが、これはもう唐沢俊一
オリジナルの、トンデモな珍説として片づけるのがよいのだろう。
その他参考 URL:
- http://ja.wikipedia.org/wiki/ヘルマン・ヘッセ
- http://epi-w.at.webry.info/200802/article_2.html
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/books/1223714076/986
986 :無名草子さん:2008/10/21(火) 14:38:46
『pronto pronto?』Vol.14「唐沢俊一のビジネス課外授業。」p.20
>『車輪の下』などで知られるドイツの文豪、ヘルマン・ヘッセは、子供のときサボりの常習犯だった。
>通わされていた幼稚園をウソをついてサボり、エリート神学校では精神を病んだふりをしてまでサボり、
>仮病がそのうち本当の病気になったと言われている。
>サボったのは自分一人での思索の時間を集団の中で妨げられるのが嫌だったからだが、
>この思索の中から多くの名作が生まれてきたことを思うと、サボりもあながちムダでなかったのでは?
唐沢のパクリ元、ココ↓
http://heroism.seesaa.net/article/10322946.html
>『車輪の下』で知られるヘッセは、エリート神学校在学中、こんなことを友人に語っていたらしい。
>こんなだから当然ともいえるが、彼は同級生たちに気味悪がられていた。
>森を散歩していて枯草に火をつけ13歳で監視人に捕まった彼は、14才で学校を脱走した。
>その後、書店の見習い店員になるが、2日間勤めると脱走し、行方不明に。
>1歳では骨折してまで女中から逃げ、幼稚園もサボったという彼、スジガネ入りである。
安岡先生のガセ指摘↓
http://slashdot.jp/~yasuoka/journal/453947
『車輪の下』などで知られるドイツの文豪、ヘルマン・ヘッセは、子供のとき
サボりの常習犯だった。通わされていた幼稚園をウソをついてサボり、
エリート神学校では精神を病んだふりをしてまでサボり、仮病がそのうち
本当の病気になったと言われている。
サボったのは自分一人での思索の時間を集団の中で妨げられるのが
嫌だったからだが、この思索の中から多くの名作が生まれてきたことを
思うと、サボりもあながちムダでなかったのでは?
2ちゃんねるのスレ (Read More 参照) で、パクリ元と目されているのは、これ↓
http://heroism.seesaa.net/article/10322946.html
>頭痛がして、それを治すには誰かを殺さねばならない、そして自殺する。そしたらこの
>荒涼たる世の中から救われる」
>
>『車輪の下』で知られるヘッセは、エリート神学校在学中、こんなことを友人に語って
>いたらしい。こんなだから当然ともいえるが、彼は同級生たちに気味悪がられていた。
>森を散歩していて枯草に火をつけ13歳で監視人に捕まった彼は、14才で学校を脱走
>した。
〈略〉
>その後、書店の見習い店員になるが、2日間勤めると脱走し、行方不明に。1歳では
>骨折してまで女中から逃げ、幼稚園もサボったという彼、スジガネ入りである
「幼稚園もサボった」ことへの言及とその表現の類似からして、確かにこれがネタ元の
ように思える。他での使用例もそう少なくないとはいえ、「エリート神学校」も一致。
ただし、上で引用した資料には、幼稚園を「ウソをついてサボり」とは書かれていないし、
「精神を病んだふりをしてまでサボり」などと「仮病」をにおわせるような記述もない。
それどころか、「周囲からは精神病院への入院を促された」とか、「もし精神病にならな
ければ」とか書いてあるのだ。
「『pronto pronto?』Vol.14のガセネタ」での間違い指摘は、以下の通り。
http://slashdot.jp/%7Eyasuoka/journal/453947
>「精神を病んだふり」ではなく、Hesseは実際に精神を病んでいたと考えられる。
>Dennis Farrellの『The Forgotten Childhood of Hermann Hesse』(The Annual of
>Psychoanalysis, Vol.15 (1987), pp.247-268)などでも指摘されているように、Hesseは
>幼少期にかなり強いトラウマを負っており、少年期には既に鬱病(あるいは境界性パー
>ソナリティ障害の合併症)の初期症状が見られる。Hesseの病状はMaulbronn神学校に
>おける生活で悪化し、脱走騒ぎの時点では精神的にかなり危険な状態だった。Hesse
>が自殺に成功しなかったのは、ドイツ文学にとって非常な幸運だったと言えるだろう。
>その意味では、「仮病がそのうち本当の病気になった」などという唐沢俊一の言い草
>は、この手の精神疾患(特に鬱病)の病態に関して、あまりに無理解であると言わざる
>を得ない。
唐沢俊一は「精神を病んだふりをしてまでサボり、仮病がそのうち本当の病気になった
と言われている」と書いているが、そのようなことがどこで「言われている」かは、さっぱり
わからない。ヘッセが神学校時代に「精神を病んだふり」でサボり、病んだふりをしていた
ことが「本当の病気になった」原因であるかのようにも読めるが、これはもう唐沢俊一
オリジナルの、トンデモな珍説として片づけるのがよいのだろう。
その他参考 URL:
- http://ja.wikipedia.org/wiki/ヘルマン・ヘッセ
- http://epi-w.at.webry.info/200802/article_2.html
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/books/1223714076/986
986 :無名草子さん:2008/10/21(火) 14:38:46
『pronto pronto?』Vol.14「唐沢俊一のビジネス課外授業。」p.20
>『車輪の下』などで知られるドイツの文豪、ヘルマン・ヘッセは、子供のときサボりの常習犯だった。
>通わされていた幼稚園をウソをついてサボり、エリート神学校では精神を病んだふりをしてまでサボり、
>仮病がそのうち本当の病気になったと言われている。
>サボったのは自分一人での思索の時間を集団の中で妨げられるのが嫌だったからだが、
>この思索の中から多くの名作が生まれてきたことを思うと、サボりもあながちムダでなかったのでは?
唐沢のパクリ元、ココ↓
http://heroism.seesaa.net/article/10322946.html
>『車輪の下』で知られるヘッセは、エリート神学校在学中、こんなことを友人に語っていたらしい。
>こんなだから当然ともいえるが、彼は同級生たちに気味悪がられていた。
>森を散歩していて枯草に火をつけ13歳で監視人に捕まった彼は、14才で学校を脱走した。
>その後、書店の見習い店員になるが、2日間勤めると脱走し、行方不明に。
>1歳では骨折してまで女中から逃げ、幼稚園もサボったという彼、スジガネ入りである。
安岡先生のガセ指摘↓
http://slashdot.jp/~yasuoka/journal/453947
2008/10/23 23:56
投稿者:トンデモない一行知識
http://tondemonai2.web.fc2.com/
http://tondemonai2.web.fc2.com/
2008/10/23 9:06
うーむ、これはちょっと、パクリ元だとみなすのは苦しいような…。ガセネタ(仮病)それ自体のネタ元じゃないみたいですし。
を、他人を驚かせる芝居がかったセリフとして解釈し、超流し読みで
「実はヘッセ自身よりまわりのほうが変だったんじゃないかとか」や
「学校かったるいなと思いつつ」あたりの記述を恐ろしい脳内変換に
かけた結果の仮病説とか……。
検索でヒットするような他のページだと、脳内変換する「種」にあた
る箇所すらないようなのばかりですし、すでにネタ元のサイトが消え
ていると仮定するにはこの連載の文章は新し過ぎるような気がするし
という感じなのです。猟奇ネタやエロネタならば、怪しげな古本が
ネタ元かもと思うところですが、ヘッセをネタに、悪い意味で面白
おかしく書いた本ってあるのかなあと思いましたし (唐沢俊一自身の
書いたような本は除く)。
まあ、想像というより妄想になってしまいそうですが、つきあいのあ
る編集者に妙なことを吹き込まれたという可能性もあるかもしれませ
ん。たとえば、『pronto pronto?』の担当者に吹き込まれた→唐沢俊
一はそれを素直に信じて書いた、とか。これだと、間違いが訂正され
ずに、すんなり掲載されることになった理由が説明できますw