トンデモない一行知識の世界 OLD - 唐沢俊一の「雑学」とは -

一部で有名な唐沢俊一の一行知識に、ツッコミを入れたり派生トリビアを書いたり。
「愚かで分別のない人と思われたいなら、唐沢俊一のトリビアを引用しなさい。」

 
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2008/10/20  0:11

悪い意味で普通とだいぶ違う“働きアリの法則”  その他の雑学本 間違い探し編

『pronto pronto?』 Vol.14 「唐沢俊一のビジネス課外授業。」 P.20
最近“働きアリの法則”というのが話題である。忙しく働いているように見える
アリの社会でも、本当に働いているのは8割で、あとの2割はサボってばかり。
この2割のサボりアリを取り除いても、今まで働いていたアリの中からサボる
ものが出はじめ、結局その比率は元に戻るという。逆に、働くアリを取り除くと、
サボりアリの中から働き出す者が出てくる。休んでいたからか、顎の力などは
サボっていたアリの方が強いのだそうだ。

これもパクリ元捜し中だけど、ガセビアとしてのアップを先に。

別件のエントリー (「人たちはすべてが冗談なんだと思っていた」) で使用した『虫屋の
よろこび』を参照してみたけれど、「本当に働いているのは8割で、あとの2割はサボって
ばかり
」かどうかについては書かれていなかった。

まあ、“働きアリの法則”というのは、実際にアリを観察した結果というより、パレートの
法則を使って、会社などの中の働く人・働かない人の割合を説明するたとえ話のような
ものではないかと。それにしても普通は、唐沢俊一のいう割合とは逆に、よく働く者が
2 割であまり働かない者を 8 割とするか、よく働く者 2 割、普通に働く者 6 割、怠け者
が 2 割とするのではないかと思うが。

では、実際にアリを観察するとどうかというと、これは2ちゃんねるのスレで指摘した人が
いたが (Read More 参照)、北海道大の長谷川英祐による研究結果が発表されている。

これによると、よく働くアリが 3 割、働かないアリが 7 割で、さらにそのうちの 1 ~ 2 割
はまったく働いていないという感じか。で、働くアリだけ、働かないアリだけを取り出すと、
前者は以前よりも働かなくなり、後者は分離前よりは働くようにはなるが、働いていた
アリで構成されたコロニーの方が、働いていないアリで構成されたコロニーよりも、後者
の方がより働いているとのこと。[2][3]

で、「唐沢俊一のビジネス課外授業。」であるから、“働きアリの法則”は前述のパレート
の法則のバリエーションとして扱い、[4] で引用する資料のように、理論的な根拠は別と
して経験則としては何となく正しい――という方向で文章を書けばよかったのにとは思う。

それを「顎の力などはサボっていたアリの方が強い」とか、実際のアリの観察結果である
かのように書いたものだから、立派なガセビアになってしまったという……。

[1] http://ja.wikipedia.org/wiki/パレートの法則
>パレートの法則とは、経済において、全体の数値の大部分は、全体を構成するうちの
>一部の要素が生み出しているという説。
>80:20の法則、ばらつきの法則などと呼ばれることもあるが、本来は別のものである。
>イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレート(Vilfredo Federico Damaso Pareto)が発見
>した冪乗法則である。経済以外にも自然現象や社会現象等様々な事例に当て嵌めら
>れることが多い。
>ただし現代で言われるパレートの法則の多くは、法則と言うよりもいわゆる経験則の
>たぐいである。
〈略〉
>現代でよくパレートの法則が用いられる事象
> ※パレートがこれらの説ひとつひとつを唱えたわけではない。いかなる時にも厳密に
>  80:20であるとは限らず、90:10や70:30の場合もある。つまり何事にもばらつきが
>  あることを例に挙げているにすぎない。
〈略〉
>・売上の8割は、全従業員のうちの2割で生み出している。


[2] http://www.iris.dti.ne.jp/%7Epapicon/news_log/2003_10_28_no_work_ants.htm
> 長谷川さんらは、カドフシアリと呼ばれる小型のアリの3コロニーそれぞれ約30匹の
>アリにマジックで目印を付けて1匹1匹を識別し、その行動を毎日3時間、5か月にわ
>たり調べた。すると、全体の1―2割が、じっとしていたり、巣の中をうろうろしたり、自分
>の体をなめて掃除したりしているばかりだった。エサは、エサを集めてきた働きアリか
>ら、口移しでもらっていた。
> 怠けアリや仕事熱心なアリをそれぞれ取り出してみても、やはり、怠け者は怠けた
>ままで、ハードワーカーは働き続けたという。


[3] http://d.hatena.ne.jp/shorebird/20080901
>これまでアリはあるコロニーの個体のうち70%が働いていないことが知られていた
>(まったく動かないが典型的).
〈略〉
>そしてより働いたアリ20匹20コロニー.怠けたアリ20匹20コロニーを選別して,選別前,
>選別後の労働頻度を(またもデータをとって!)回帰させる.〈略〉結果,働いたアリは
>選抜後働く頻度が下がり,怠けていたアリは働く頻度が増加した.これは反応閾値モ
>デルが正しいことを示唆している.
>(もっとも大きさと働く頻度が相関していることからもわかるように,働いたアリコロニー
>と怠けたアリコロニーを比較すると働いたアリコロニーのほうがより働くようだ.その点
>ではネット言説は都市伝説であり,正しくないと言うことになるだろう)


[4] http://ameblo.jp/moshimoshi-coach/entry-10150323820.html
>動物の本能として少数が多数を引っ張るという関係が成立する。怠けている奴でも、
>環境が要求すれば ( 2割の中に入れば ) 働き始めるという論理です。

>俗に、働きアリの法則と呼ばれます。2・8の法則とか、パレートの法則とも呼び方も
>します。

>最近では、理論自体に科学的な根拠はなく、経験則からくるマーフィーの法則のような
>ものだと言われています。でも何となく納得できるものがあります。





http://love6.2ch.net/test/read.cgi/books/1223714076/788-

788 :無名草子さん:2008/10/19(日) 12:05:41
『pronto pronto?』Vol.14「唐沢俊一のビジネス課外授業。」p.20
>最近“働きアリの法則”というのが話題である。
>忙しく働いているように見えるアリの社会でも、本当に働いているのは8割で、あとの2割はサボってばかり。
>この2割のサボりアリを取り除いても、今まで働いていたアリの中からサボるものが出はじめ、結局その比率は元に戻るという。
>逆に、働くアリを取り除くと、サボりアリの中から働き出す者が出てくる。
>休んでいたからか、顎の力などはサボっていたアリの方が強いのだそうだ。

唐沢のパクリ元、ココ↓
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1410711804
>働きアリの法則というのがあるそうです。
>100匹の働きアリを観察すると、実際に働くのは80匹で、残りの20匹は何もしない、
>食事でさえ、外から食料を運んできた仲間に、口移しで食べさせてもらうという。
>この働かない20匹を取り除くと、残った80匹の20%(16匹)が、やっぱり働かなくなってしまうそうです。
>逆に、働いていたアリを取り除くと、働かなかったアリが働き始めるという。
>で、これ、面白いんだけど、どうやら、「働かず」アリの方が、顎の力が若干強かったりするそうです。

792 :無名草子さん:2008/10/19(日) 12:38:48
>>788
ちなみに「顎の力などはサボっていたアリの方が強い」はガセ

http://d.hatena.ne.jp/shorebird/20080901
>長谷川英祐による「なぜみんなが働かないのか?アリの社会における無駄の意味」
>より働いたアリ20匹20コロニー.怠けたアリ20匹20コロニーを選別して,
>選別前,選別後の労働頻度を回帰させる
>大きさと働く頻度が相関していることからもわかるように,
>働いたアリコロニーと怠けたアリコロニーを比較すると働いたアリコロニーのほうがより働く



   
 
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