トンデモない一行知識の世界 OLD - 唐沢俊一の「雑学」とは -

一部で有名な唐沢俊一の一行知識に、ツッコミを入れたり派生トリビアを書いたり。
「愚かで分別のない人と思われたいなら、唐沢俊一のトリビアを引用しなさい。」

 
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2008/10/7  22:29

確かに瞑眩は「めんけん」とも読むけど「面験」とは違うのでは  その他の雑学本 間違い探し編

『唐沢俊一のカルト王』 P.77
あるいは無知なだけかもしれないが、漢方には「瞑眩(めんげん、面験とも)」
という副作用にあたる言葉がちゃんとあり、効能のドラスティックなクスリほど
これが強いとされている。また柴胡桂枝湯始め何種類かの漢方薬に、頻尿・
血尿などの、常習による副作用が現れることも最近あきらかになった。

2ちゃんねるのスレに書き込んだ人のいう通り「お待ちかねのクスリねた」 (Read
More
参照)。

瞑眩」とは、「副作用にあたる言葉」ではない。「治癒前に、一時的な高熱・下痢・発
疹(ほっしん)などが起こること
」である。「面験」というのも多分間違い。辞書にもない
し、ググっても「面接検査」の略らしいものくらいしか見つからない。

http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=瞑眩&dtype=0&dname=0na
>めん‐けん【×瞑×眩】
>[名](スル)《「めんげん」とも》
>1 目がくらむこと。めまい。
>・「俗社会の塩漬になり過ぎて只見てさえも―しそうな人間でないと」〈漱石・虞美
>人草〉
>2 漢方治療で、治癒前に、一時的な高熱・下痢・発疹(ほっしん)などが起こること。


瞑眩、つまり、「治癒していく前の一時的な不快症状」としての不快症状ならば、その
薬を服用し続ければ症状はよくなる。副作用の場合は、不快な症状が数日経っても
おさまらない。服用を続けるべきでもない。

http://www.bl.mmtr.or.jp/%7Eshinjou/men.htm
>【瞑眩(メンゲン)】
>上記の副作用と似ていて、実は副作用ではないという反応があります。この反応
>を瞑眩(メンゲン)といいますが、これは、漢方薬を飲んで多くは1~2日のうちに
>起きるもので、漢方薬の効果があがり、治癒していく前の一時的な不快症状なの
>です。瞑眩(メンゲン)であれば、その漢方薬が合っているということの現われであ
>り、薬を飲み続けているうちに、反応が治まるばかりか、症状もどんどんよくなって
>いくものなのです。ただ、いったい副作用であるか、瞑眩(メンゲン)であるかという
>判断は普通はかなり難しいと思います。そのため、なんらかの症状が起きた後も、
>さらに2~3日注意しながら服用し、それでも発疹、吐き気、動悸、倦怠感などの不
>快な症状が依然として続くような場合には、明らかに副作用ですので、すぐに薬を
>やめなければなりません。

>このようなことからも、漢方薬はできれば専門医や漢方に詳しい薬剤師の指示の
>もとで服用することが望ましいといえるのです。


なお、「柴胡桂枝湯」は「小柴胡湯(しょうさいことう)と桂枝湯(けいしとう)の合方」。
唐沢俊一は「頻尿・血尿などの、常習による副作用が現れる」とのみ書いているが、
小柴胡湯に含まれる柴胡剤は、インターフェロンとの併用などで重大な副作用を起こし、
間質性肺炎を起し死に至ることがある」とのこと。

http://www.e-yakusou.com/yakusou/knpo424.htm
>柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)
〈略〉
>備考 本方は、小柴胡湯(しょうさいことう)と桂枝湯(けいしとう)の合方です


http://ja.wikipedia.org/wiki/小柴胡湯
>柴胡剤は喘息・膠原病など、各種の慢性炎症に対する東洋医学の「切り札」的な
>存在として脚光を浴びていたが、その後インターフェロンとの副作用情報がセン
>セーショナルに報道されたために、漢方医以外にはやや敷居の高い薬になり、一
>時期ほど頻用される薬剤ではなくなってしまった。
〈略〉
>インターフェロンとの併用、肝硬変または肝癌の患者に投与すると、間質性肺炎を
>起し死に至ることがある。他に、偽性アルドステロン症、ミオパシー、肝機能障害、
>黄疸など。


その他参考 URL (インターフェロンと小柴胡湯) :
- http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/790005_6399402D1040_1_04.pdf

追記 : Read More に、2ちゃんねるのスレの 353 さんの書き込みも追加。



http://love6.2ch.net/test/read.cgi/books/1223130750/278

278 :無名草子さん:2008/10/06(月) 21:49:37
『唐沢俊一のカルト王』P.77


 お待ちかねのクスリねただよw
>あるいは無知なだけかもしれないが、漢方には「瞑眩(めんげん、面験とも)」
>という副作用にあたる言葉がちゃんとあり、効能のドラスティックなクスリほど
>これが強いとされている。また柴胡桂枝湯始め何種類かの漢方薬に、頻尿・血尿
>などの、常習による副作用が現れることも最近あきらかになった。

まず、瞑眩(めいげんとも)は副作用ではない。、漢方薬を飲んで多くは1~2日のうちに起きるもので、
漢方薬の効果があがり、治癒していく前の一時的な不快症状を言うのだ。
瞑眩であれば、その漢方薬が合っているということの現われであり、薬を飲み続けているうちに、
反応が治まるばかりか、症状もどんどんよくなっていく。
*漢方薬の副作用と瞑眩
http://www.bl.mmtr.or.jp/~shinjou/men.htm

漢方の副作用で有名なのは、小柴胡湯で、
肝硬変または肝癌の患者に投与すると、間質性肺炎を起し死に至ることがある。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E6%9F%B4%E8%83%A1%E6%B9%AF

353 :無名草子さん:2008/10/07(火) 00:54:32
>>278
自分は様々な病気を経験していて、それぞれの症状に対して病院でよく処方される顆粒状のものよりもかなり強力な、
葉っぱや根っこを乾燥させた生薬を10種類ぐらい処方されたものを煮出して服用していたことがある。

確かに服用した途端に激しい反応がある。
表現するのが難しいが分かり易く言うと、自分の場合はそれまでに溜まってしまった疲れが
ドカッと出るという感じだ。余りにもドカッと出るのでしばらく寝込まないといけないけど、
それが過ぎると体調が見違えるようによくなっていることに気づき、根気よく飲んでいくと体全体が元気になってくる。
生まれて初めて服用した後はとんでもない貧血がしばらく続いたけど、それは毎日多忙で緊張していたのを
漢方薬が緩めてくれて、体自身すら自覚出来ていなかった症状が出てきたものなので、
副作用などというものでなく、体が元々抱えていたものである。

連れも漢方薬を飲んでいるが、最初は飲んだ途端に頭痛に襲われ、「疲れが体の中で爆発している」と
言いながら毎日バタッと布団に倒れ込んでいたが、もちろんこれも副作用ではなく溜まった過労が出てきたものだ。
今では爆発も起きなくなり、慢性疲労も取れてきたと喜んでいる。

それを、唐沢は副作用という非常にネガティブな言葉で表現することで、漢方薬を知らない人に誤解を与え、
手を出すことをためらわせることになっていることに気づいていないのだろうか?
確か日記で漢方薬を服用していることを書いていたし、薬局の息子だということをあれほどウリにしているのに
このような基本的なことも書き表せないのか?
非常に腹立たしくあきれかえる文章である。



2008/10/8  1:30

投稿者:トンデモない一行知識
http://tondemonai2.web.fc2.com/

追記でもふれましたが、収録しました。

それにしても気になるのが、この文章の調子と、『トンデモ一行知識
の逆襲』での「救心」について書いた章の違い。あちらでは、身体に
やさしい生薬だから安心というトーンなような。

2008/10/7  16:58

投稿者:藤岡真

2ちゃんねるの353のレスが、体験に基づいた貴重なもののようなので、採録した方がいいと思いますよ。

   
 
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