トンデモない一行知識の世界 OLD - 唐沢俊一の「雑学」とは -

一部で有名な唐沢俊一の一行知識に、ツッコミを入れたり派生トリビアを書いたり。
「愚かで分別のない人と思われたいなら、唐沢俊一のトリビアを引用しなさい。」

 
旧 URL は、http://diary.aol.com/yzuc9ww/602.html
文字列の一括置換をかけた都合上、旧ブログのコメント欄および2ちゃんねるのスレからの引用の中の URL も全部新 URL に置き換わっていますことを、あらかじめご了承ください
http://tondemonai2.blog114.fc2.com/ で続きの Blog をやっています
   
 

2008/8/??  ??:??

どんな某病院関係者がどう説明したのか染色体の遠心分離  その他の雑学本 間違い探し編

『社会派くんがゆく! 乱世編』 P.98
唐沢●こないだ某病院関係者に聞いたんだけど、今はもう染色体を遠心分離
させて人為的に組み合わせて、それを着床させることは可能なんだって。

男女の産み分けに関しての話。精子ではなくて「染色体を遠心分離させて」、それをどう
「人為的に組み合わせ」るかは知らないが受精卵にして(?) 「着床させることは可能」とい
うのは、意味が通らない。

可能性として考えられるのは、以下の 2 通りか。

1. 精子を遠心分離にかけてX染色体精子とY染色体精子に分離させるエリクソン方式 [1]
  または、パーコール法 [2] による男女生み分け方式を、誤解して紹介した。この場合、
  ×染色体を遠心分離 ○精子を遠心分離
  ×人為的に組み合わせて ○人工授精させて

2. 受精卵の染色体を調べて、希望の性の卵だけを体内に戻すという方法を、間違えて
  紹介した。この場合は、
  ×染色体を遠心分離 ○受精卵の染色体を調査
  ×人為的に組み合わせて ○人為的に選別して

1. は確実な方法ではないし、2. は 100% 近い生み分けが可能だが、そのために倫理的
に問題があるとされ禁止されている。

どちらにしても、「今はもう」というほどの最新情報ではない。……少し気になるのは、
「人為的に組み合わせて」だけど。1. と 2, を混同してしまっているだけでなく、さらに
遺伝子操作も混ざっている可能性もなくはない。

[1] - http://nakoyusa.blog42.fc2.com/blog-entry-349.html
>エリクソン方式(米国のエリクソン博士が発明)X染色体精子とY染色体を遠心分離か
>アルブミンで選別し、それを人工授精。 世界の数カ国で行われているが、費用的に
>高く、成功率にも難点あり 。他に レーザー分離法(レーザーによる精子の分離)という
>のがあるよう。。。


[2] - http://www.sakuralifesave.com/library/20050320sexselection.html
>日本では、産み分け希望の方に利用されてきた男女の生み分け方法として、分離試薬
>(パーコール液) に精子を重層し遠心分離する方法が使われてきましたが、これも平成
>6年に日本産科婦人科学会が 『当分の間、パーコール液の使用はしない。』 との見解
>を出しました。しかし、2006年4月22日に日本産科婦人科学会は“追試の結果、(男
>女の)選別できる科学的根拠がない”とし、また、“使用を容認するものではない”という
>見解を明らかにしながらも禁止令を撤回し黙認へと決めました。それは、つまり、この
>パーコール法が使用によって副作用が起こらない、などの安全性が確認されていること
>を前提に、着床前診断 (PGD)の産み分けのように男女産み分けが100%ではなく、
>男女の選別ができないのだから、倫理的な論議・混乱が起こるはずもなく取り締まるほ
>どのことはない、ということでしょう。パーコール法は成功率70%とも75%とも言われい
>ていますが、ここで理解していただきたいのは、1.日本産科婦人科学会はパーコール
>法は科学的根拠を持たない、と明確にしていること、2.自然妊娠しても男及び女の確
>率は50%であること、です。


[3] - http://yamai.biz/umiwake/42.html
>ほぼ100パーセントの方法として、
>受精卵を分割させ、
>その染色体を調べて、希望の性の卵だけを体内に戻すというやり方です。

>しかしながら、この方法は、倫理的な側面からさまざまな問題があり、
>現在は行われていません。
>こうした方法による産み分けは、自然の原理に反する、というわけです。

その他参考 URL:
- http://www.arsvi.com/0w/ts01/1996a02.htm
- http://unkar.jp/read/news24.2ch.net/scienceplus/1145723567


http://www.23ch.info/test/read.cgi/books/1215619596/

937 :無名草子さん:2008/07/22(火) 22:05:55
『社会派くんがゆく 乱世編』 P98

男女の産み分けに関して
>唐沢●こないだ某病院関係者に聞いたんだけど、今はもう染色体を遠心分離させて
>人為的に組み合わせて、それを着床させることは可能なんだって。

唐沢は自分でなにをしゃべっているのか、理解しているのだろうか。バーコール液でX精子を遠心分離し
人工授精させる(“人為的な組み合わせ”とはこのことを指しているようだ)方法は、「女の子」を産む
方法なのだ。このときのテーマは天皇家に男子が誕生したという話題だから、見当違いも甚だしい。
さらに「今はもう〜中略〜可能なんだって」と、さも秘密の情報を仕入れてきた風に言っているが、
この本が出た2006年(初版12月)の4月22日に日本産科婦人科学会は“追試の結果、
(男女の)選別できる科学的根拠がない”として、“使用を容認するものではない”としながらも禁止してきた
バーコール方を黙認する決定したのだ。

つまり唐沢は「秘密だが、今はもう確実に男を生む方法がある」として薀蓄を傾けているが、それは「すでに
効果がないと分かったために、出版時点では黙認された、女を生む方法なのだ」。どうして聞きかじりを
偉そうに吹聴するのだろうか。

http://love6.2ch.net/test/read.cgi/books/1216830166/265-

265 :無名草子さん:2008/07/27(日) 02:55:16
前スレのネタ。

>937 :無名草子さん:2008/07/22(火) 22:05:55
>『社会派くんがゆく 乱世編』 P98

>男女の産み分けに関して
>>唐沢●こないだ某病院関係者に聞いたんだけど、今はもう染色体を遠心分離させて
>>人為的に組み合わせて、それを着床させることは可能なんだって。

前スレでこれを指摘した人は、パーコール法のことだろうと書いているけど、
もしかしたらエリクソン法のことで、これが元ネタでは↓

http://nakoyusa.blog42.fc2.com/blog-entry-349.html
>エリクソン方式(米国のエリクソン博士が発明)X染色体精子とY染色体を遠心分離か
>アルブミンで選別し、それを人工授精。 世界の数カ国で行われているが、費用的に
>高く、成功率にも難点あり 。他に レーザー分離法(レーザーによる精子の分離)という
>のがあるよう。。。

これだとすると、「染色体を遠心分離させて」とか、どうして精子じゃなくって染色体で、
しかも「それを着床させる」んだよっ、というトンデモ部分が説明できる気がする。

272 :無名草子さん:2008/07/27(日) 08:01:27
>>265
このサイトでも紹介されているが……
http://www.sakuralifesave.com/library/20050824pgdtech.html

>*PGD (Preimplantation Genetic Diagnosis) 着床前遺伝子診断
>ほとんど100%の成功確率で男女の産み分け可能
>* MicroSort マイクロソート方式
>女子は比較的高い確率 (90%)、男子は76%
>* Ericsson Method エリクソン方式
>以前からある古典的な方法、ほぼ50%−50%の成功確率

エリクソン方式だとすると、なおのこと「今はもう〜可能なんだって」なんて言い方で
「古典的な方法」をあたかまもマル秘の最新療法のように語っているわけで。それにしても
男女の産み分けが50%って、それ普通に妊娠したのと同じなんじゃない?

281 :無名草子さん:2008/07/27(日) 10:57:01
>>272
http://yamai.biz/umiwake/42.html あたりだと、また少し数値が違う。

><エリクソン法>

>アメリカやイギリスで実施されている方法です。
>男の子75パーセント、女の子70パーセントの成功率をねらっています。

><パーコール法>

>パーコール液という液体を使い、精子を分離する方法です。
>パーコール法は、もともと不妊治療で体外受精をするために考え出されたものです。

>より元気がよく、強い精子を選ぶために研究されたもので、
>この方法により純度の高いX精子を取り出すことができ、
>女の子の産み分けに使われるようになりました(日本では規制されていますが)。

>女の子の産み分け確率は、85パーセント〜90パーセントです。

このサイトにはこの↓記述もあるけど、染色体うんぬんはこの手の記述からきている可能性も。

>ほぼ100パーセントの方法として、
>受精卵を分割させ、
>その染色体を調べて、希望の性の卵だけを体内に戻すというやり方です。




   
 
HOME

 

 

inserted by FC2 system