2008/7/?? ??:??
時間的・経済的な効率を無視しないと実行できない唐沢式読書術 その他の雑学本 間違い探し編
『ビジネスマンの強化書』 vol.1
良本・駄本を問わず読む方法もあるとかいうならまだしも、「良本・駄本を問わず読むのが
基本」とはずいぶん変則的な「基本」もあるものだと……。
「『こんなくだらない本もあるのか!!』というサプライズもアイデアとなります」って、「企画
立案をはじめとするクリエイトな作業を前提として本を読む」人たちが皆、トンデモ本の
愛好者というわけではないんだから。
「『どうしていい本がないんだ?』ということも、それをフックに問題を考えれば、より立体
的に思考できます」って、そりゃ出版関係で企画を出す人だったらともかく、「企画立案を
はじめとするクリエイトな作業を前提として本を読む」人たちが皆、出版関係者というわけ
でもないんだし。
だいたい、趣味で読む小説等なら、世間でいう駄本が自分にとっての傑作というケースも
そう珍しくないけど、ビジネスマンの読むような実用書ではそういうことは稀だというのに、
わざわざ駄本に時間を費やすことを勧めなくとも。これで、前段では「1/3読んで興味が
持てないなら諦める」と、唐沢俊一 まとめwiki - 間違い5での検証 (Read More を参照)
でいうところの「効率を重視した読み方を勧めている」のだから、わけがわからない。
さて、前のエントリ「引用元隠蔽とツギハギ劣化コピーの唐沢式読書術」で書いた分も
あわせると、唐沢式読書術は以下のようなものになる。
・田中角栄も実践していた「乱読」はお勧め。角栄は内容云々ではなく量を読むことで、
ゴルフをマスターした。
(角栄が入門書から順に熟読して読破していき、レッスンプロはつけなかったものの、
素振りの練習もちゃんとやっていたことは無視)。
・勉強したいジャンルの本を 10 冊程度購入するのがよい。
(10 冊を選ぶにあたり、立花隆のいってたという「入門書から高度そうな内容のもの
まで」とかいうのはどうでもよいらしい)。
・本の 3 分の 1 を読んで興味が持てないなら諦める。
・企画立案などのクリエイトな作業が前提ならば、良本・駄本を問わず読むのが基本。
つまり、そこに入門書を含むかどうかも気にせず 10 冊程度を選び、入門書から読むなど
といったことを気にせず読み始め、3 分の 1 くらい読んでも興味が持てないなら諦める
けど、『こんなくだらない本もあるのか!!』『どうしていい本がないんだ?』という駄本でも、
アイデアや立体的な思考のためには読むのが基本——時間的な効率も経済的な効率も
あったものではないような。
http://www13.atwiki.jp/tondemo/pages/69.html
唐沢式読書術はマネしないほうがいいよパート2
『ビジネスマンの強化書』vol.1
キャッチコピーによると、 「少年時代からこれまで読んだ本はざっくり数えても10万冊
以上」という唐沢は 「良本と駄本、両方を読む」 という読書法を提唱している。
言ったほうがいいんじゃないかと思う。
そもそも読む前から良本か駄本か知ることは難しいし、世間一般で「駄本」と評価されて
いる本を勉強のためにわざわざ読むのは、はっきり言って徒労でしかない。 読書を積み
重ねていくうちに駄本の中からも何かを学ぶことはある、というだけの話でしかない。
加えて、唐沢は、その前段で 「1/3読んで興味が持てないなら諦める」 という効率を
重視した読み方を勧めているが、駄本を読むということは 非効率な読書法の最たるもの
であって、矛盾したことを言っている。いずれにせよ、唐沢の読書法は、トンデモ本好きな
らともかく、ビジネスマン向けの読書法とはとても言えない。
もっとも、 唐沢の数多くの駄本から 『こんなくだらない本もあるのか!!』 とショックを受け
たことが、2ちゃんねる唐沢スレをはじめとして、当まとめwikiや『トンデモない一行知識の
世界』の現在の活動につながっていることは確かな事実なのだが。
また、唐沢さんは必ずしも良書ばかりを選び読むのがベストではないとも説く。
「とくに企画立案をはじめとするクリエイトな作業を前提として本を読む場合は、
良本・駄本を問わず読むのが基本です。
『こんなくだらない本もあるのか!!』というサプライズもアイデアとなります。
また、『どうしていい本がないんだ?』ということも、それをフックに問題を考え
れば、より立体的に思考できます。」
良本・駄本を問わず読む方法もあるとかいうならまだしも、「良本・駄本を問わず読むのが
基本」とはずいぶん変則的な「基本」もあるものだと……。
「『こんなくだらない本もあるのか!!』というサプライズもアイデアとなります」って、「企画
立案をはじめとするクリエイトな作業を前提として本を読む」人たちが皆、トンデモ本の
愛好者というわけではないんだから。
「『どうしていい本がないんだ?』ということも、それをフックに問題を考えれば、より立体
的に思考できます」って、そりゃ出版関係で企画を出す人だったらともかく、「企画立案を
はじめとするクリエイトな作業を前提として本を読む」人たちが皆、出版関係者というわけ
でもないんだし。
だいたい、趣味で読む小説等なら、世間でいう駄本が自分にとっての傑作というケースも
そう珍しくないけど、ビジネスマンの読むような実用書ではそういうことは稀だというのに、
わざわざ駄本に時間を費やすことを勧めなくとも。これで、前段では「1/3読んで興味が
持てないなら諦める」と、唐沢俊一 まとめwiki - 間違い5での検証 (Read More を参照)
でいうところの「効率を重視した読み方を勧めている」のだから、わけがわからない。
さて、前のエントリ「引用元隠蔽とツギハギ劣化コピーの唐沢式読書術」で書いた分も
あわせると、唐沢式読書術は以下のようなものになる。
・田中角栄も実践していた「乱読」はお勧め。角栄は内容云々ではなく量を読むことで、
ゴルフをマスターした。
(角栄が入門書から順に熟読して読破していき、レッスンプロはつけなかったものの、
素振りの練習もちゃんとやっていたことは無視)。
・勉強したいジャンルの本を 10 冊程度購入するのがよい。
(10 冊を選ぶにあたり、立花隆のいってたという「入門書から高度そうな内容のもの
まで」とかいうのはどうでもよいらしい)。
・本の 3 分の 1 を読んで興味が持てないなら諦める。
・企画立案などのクリエイトな作業が前提ならば、良本・駄本を問わず読むのが基本。
つまり、そこに入門書を含むかどうかも気にせず 10 冊程度を選び、入門書から読むなど
といったことを気にせず読み始め、3 分の 1 くらい読んでも興味が持てないなら諦める
けど、『こんなくだらない本もあるのか!!』『どうしていい本がないんだ?』という駄本でも、
アイデアや立体的な思考のためには読むのが基本——時間的な効率も経済的な効率も
あったものではないような。
http://www13.atwiki.jp/tondemo/pages/69.html
唐沢式読書術はマネしないほうがいいよパート2
『ビジネスマンの強化書』vol.1
キャッチコピーによると、 「少年時代からこれまで読んだ本はざっくり数えても10万冊
以上」という唐沢は 「良本と駄本、両方を読む」 という読書法を提唱している。
また、唐沢さんは必ずしも良書ばかりを選び読むのがベストではないとも説く。「とくにこれは、 関心のあるジャンルの本ならばどれでも手を出しておいたほうがいい、 とでも
企画立案をはじめとするクリエイトな作業を前提として本を読む場合は、良本・駄本を問わず
読むのが基本です。
『こんなくだらない本もあるのか!!』というサプライズもアイデアとなります。
また、『どうしていい本がないんだ?』ということも、それをフックに問題を考えれば、より
立体的に思考できます。」
言ったほうがいいんじゃないかと思う。
そもそも読む前から良本か駄本か知ることは難しいし、世間一般で「駄本」と評価されて
いる本を勉強のためにわざわざ読むのは、はっきり言って徒労でしかない。 読書を積み
重ねていくうちに駄本の中からも何かを学ぶことはある、というだけの話でしかない。
加えて、唐沢は、その前段で 「1/3読んで興味が持てないなら諦める」 という効率を
重視した読み方を勧めているが、駄本を読むということは 非効率な読書法の最たるもの
であって、矛盾したことを言っている。いずれにせよ、唐沢の読書法は、トンデモ本好きな
らともかく、ビジネスマン向けの読書法とはとても言えない。
もっとも、 唐沢の数多くの駄本から 『こんなくだらない本もあるのか!!』 とショックを受け
たことが、2ちゃんねる唐沢スレをはじめとして、当まとめwikiや『トンデモない一行知識の
世界』の現在の活動につながっていることは確かな事実なのだが。