トンデモない一行知識の世界 OLD - 唐沢俊一の「雑学」とは -

一部で有名な唐沢俊一の一行知識に、ツッコミを入れたり派生トリビアを書いたり。
「愚かで分別のない人と思われたいなら、唐沢俊一のトリビアを引用しなさい。」

 
旧 URL は、http://diary.aol.com/yzuc9ww/525.html
文字列の一括置換をかけた都合上、旧ブログのコメント欄および2ちゃんねるのスレからの引用の中の URL も全部新 URL に置き換わっていますことを、あらかじめご了承ください
http://tondemonai2.blog114.fc2.com/ で続きの Blog をやっています
   
 

2008/6/21  13:19

ドラキュンカルスだドラキュラだというより、ドキュンなコラム  その他の雑学本 間違い探し編

唐沢俊一「知らなきゃ良かった!」 (MouRa 唐沢俊一)
第一回「ただいま寄生虫!」
http://moura.jp/liter/karasawa/001/index.html#001
人の生き血をすする吸血鬼ドラキュラ。その恐ろしい名に由来する
“ドラキュンカルス・メディネシス”という寄生虫が西アフリカのマリにいる。
通常は“ギニア虫”と呼ばれている寄生虫だ。

×吸血鬼ドラキュラ。その恐ろしい名に由来する
○小さな竜、または、蛇、悪魔という意味の学名をもつ
דドラキュンカルス・メディネシス” ○“ドラクンクルス・メディネンシス”

西アフリカのマリ」という地域限定のしかたは変、メジナ虫といわれることの方が多い
などの問題は、「ギニア虫もよいけどサナダ虫を無視しないでください」の方で。

外国語の表記には揺れがつきものとはいえ、メジナ虫 (ギニア虫)の学名である
Dracunculus medinensis を「ドラキュンカルス・メディネシス」としている資料は、
ググったかぎりでは、唐沢俊一の文章の他は存在しなかった。

で、Dracunculus は、竜を意味するラテン語 draco に、「小さい」という意味の接尾辞
unculus がついた派生語で、小さな竜とか蛇とか悪魔の意味。ちなみに medinensis
の方は、マホメットの墓のあるサウジアラビアの都市メジナのこと。

ドラキュラの語源は「ルーマニア語で『ドラゴンの子供』『悪魔の子』」とのことなので、
意味は似ていないこともないし、元をたどればギリシャ語の drakon やラテン語の
draco に遡れるとは思うが、そもそもラテン語でつけられた学名が、「吸血鬼ドラキュラ。
その恐ろしい名に由来
」というのは、ものの順序としてもおかしい。

唐沢俊一の説だと、吸血鬼という意味のドラキュラという単語がラテン語に存在して
いないといけないが、ドラキュラが吸血鬼をさすようになったのはブラム・ストーカーの
小説発表後、つまり 19 世紀末以降 (ドラキュラのモデルとされるヴラド串刺し公の
時代には、ドラキュラは吸血鬼という意味ではなかった)。

それに、メジナ虫って、別に吸血生物じゃないし。

http://www.amda.or.jp/contents/database/2-9/_index.html
>メジナ虫症 CIM 125.8.
>メジナ虫症(Dracunculose, dracontiase) はアジア・アフリカの蠕虫症で、
>Dracunculus medinensis(ラテン語で《メジナ(マホメッドの墓があるサウジアラビア
>第2の都市)の悪魔》を意味する)という線虫に因る。これはメジナ糸状虫、ギニア虫、
>握り紐虫とも呼ばれる。


http://ja.wiktionary.org/wiki/draco
>名詞dracō, 属格: dracōnis, 第三変化名詞、男性
>1. 竜、龍、蛟
> et proiectus est draco ille magnus serpens antiquus qui vocatur Diabolus et
> Satanas qui seducit universum orbem proiectus est in terram et angeli eius
> cum illo missi sunt
>悪魔とかサタンと呼ばれ、全世界を惑わす年を経た巨大な蛇である龍は地に投げ
>落とされ、その使いも又投げ落とされた(ヨハネの黙示録12・9)
>派生語
〈略〉
>dracunculus


http://www.wordinfo.info/words/index/info/view_unit/2228
>-unculus +
>(Latin: a suffix; little, small)
>Dracunculus medinensisA threadlike worm 30 to 120 cm long that inhabits the
>subcutaneous and intermuscular tissues of humans and domestic animals in India,
>Africa, and the Arabian peninsula, causing dracunculiasis.


http://ja.wikipedia.org/wiki/ドラキュラ
>ドラキュラは、イギリス時代のアイルランド人の作家、ブラム・ストーカーの恐怖小説
>『吸血鬼ドラキュラ(きゅうけつき-)』に登場する男性吸血鬼(バンパイア)。転じて、
>現在の日本では吸血鬼一般を表す言葉としてもしばしば使われる。
>ドラキュラはルーマニア語で「ドラゴンの子供」「悪魔の子」という意味を表す。
〈略〉
>ドラキュラのモデルは15世紀のルーマニア、トランシルバニア地方出身のワラキア公
>ヴラド3世(ヴラド・ツェペシュ)とされているが、実際のところ使われているのはドラキュ
>ラというヴラドのニックネームと、出身地が現在のルーマニアという点だけである。


http://ja.wikipedia.org/wiki/ヴラド・ツェペシュ
>存命時はむしろツェペシュよりもドラキュラというニックネームの方が多く用いられたの
>ではないかと言われ、本人筆と思われるサインにも「ヴラド・ドラキュラ」(正確には
>Wladislaus Drakulya、ヴラディスラウス・ドラクリヤ。"ヴラド=竜の息子"の意)と書かれ
>たものが存在する事から、ドラキュラというニックネームは本人も喜んで使用していたと
>推測される。


その他参考 URL :
- http://ja.wikipedia.org/wiki/ドラゴン
- http://kiino.smile.her.jp/?cid=14135&page=1


追記 : 2ちゃんねるのスレでの話の続きを Read More に追加。
それと、他のエントリもだけど「聴かなきゃ良かった!」→「知らなきゃ良かった!」に修正。


http://love6.2ch.net/test/read.cgi/books/1212823815/532-

532 :無名草子さん:2008/06/20(金) 07:58:39

「唐沢俊一の怪コラム 知らかなきゃ良かった!」
第一回「ただいま寄生虫!」
http://moura.jp/liter/karasawa/001/index.html#001

>人の生き血をすする吸血鬼ドラキュラ。
>その恐ろしい名に由来する“ドラキュンカルス・メディネシス”という寄生虫が西アフリカのマリにいる。
>通常は“ギニア虫”と呼ばれている寄生虫だ。こいつは水中のミジンコに卵の状態で寄生し、
>生水を通して人体に入ると、半年から1年で、体長1メートルの大きさにまで成長する。
>人体の中に寄生する虫の中でも最大のものに属する。

人体に寄生するサナダ虫は、目黒寄生虫館の標本が8.8メートル、10メートル以上のものも
存在すると言われ、1メートルでは到底最大のものには属せない。

534 :無名草子さん:2008/06/20(金) 09:28:50
>>532
>“ドラキュンカルス・メディネシス”という寄生虫

Dracunculus medinensis(ドラクンクルス・メディネンシス=メジナ虫 or ギニア虫)のことか?

http://www.jomf.or.jp/report/kaigai/19/worm/c/c2/c2-6.htm
http://x51.org/x/03/06/3045.php

535 :無名草子さん:2008/06/20(金) 09:40:24
>>534
http://tondemonai2.web.fc2.com/522.html
にもアップしたばかりだけど、「メジナ虫」の方が通常っぽい。
-------
また、「通常は“ギニア虫”」というより「メジナ虫」の方が通常のようだ。「西アフリカの
マリにいる」という地域の限定のしかたも少し変。

http://www.forth.go.jp/tourist/useful/06_kisei.html
>(3)メジナ虫症(ギニア虫症)症状
〈略〉
>分布 :インドからアラビア半島にかけて広く分布している。その他、ミャンマー、トルコ、
>イラン、スーダン、中部及び東沿岸のアフリカ地域、南米のギアナ、ブラジルなど

http://wiki.livedoor.jp/jaih/d/%A5%E1%A5%B8%A5%CA%C3%EE%BE%C9
>メジナ虫症(ギニア虫症)は線虫Dracunculus medinensisによる寄生虫感染症である。
〈略〉
>1986年には毎年350万人が感染していたが、現在ではサハラ以南アフリカの12カ国
>の約3万人に限局され、対策は最終段階である。

http://www.res.kutc.kansai-u.ac.jp/%7Ekubota/report/ginia.htm
>主な流行地はサハラ以南の西アフリカ地域である。
〈略〉
>2000年現在、主な感染国はスーダン(59 860)、ナイジェリア(12 297)、ガーナ
>(7 156)、ブルキナファソ(2 184)、ニジェール(1 920)、トーゴ(1 589)(カッコ内は
>1999年感染ケース数)に続くサハラ以南のアフリカを中心とした12カ国である。

536 :532:2008/06/20(金) 09:49:15
植物の「タラゴン」の学名が“Artemisia dracunculus ”だが、「dracunculus」というのは
ラテン語で「小さな竜」という意味で、ドラキュラとは関係ないようだ。

http://www.arkfarm.co.jp/farm/herb_index/tarragon.html
>タラゴンの名は、ギリシア語のdrakon(蛇の意味)からきた名で、学名のdracunculusは
>「小さな竜」という意味です。
>この名の由来は2通りあり、蛇などの毒を治す力を持っていると思われていたからという
>説と、その根が蛇のトグロの様に見えるからという説があります。

http://www.myherb.jp/main/library/herb/sonota/ta/taragon.html
>タラゴンという名前は、「小さいドラゴン」という意味のフランス語のエストラゴン、
>ラテン語のドラクンクルス(dracunculus)からで、その由来は、細い葉がドラゴンの牙に
>似ていることや、根が蛇のような形をしているなどからです。

537 :536:2008/06/20(金) 09:53:19
ゴメン!
名前の欄に「532」って入れちゃった。
532ではなく、534です。

538 :無名草子さん:2008/06/20(金) 10:21:11
そういや、ラテン語なのに、ドラキュラ由来というのも変なような。

540 :無名草子さん:2008/06/20(金) 10:57:27
ドラキュラという言葉自体がドラゴンを語源にしてるんだよ。


543 :無名草子さん:2008/06/20(金) 11:09:11
>>540
それを「吸血鬼ドラキュラ。その恐ろしい名に由来する」って
逆だろ逆、ってな話にしてしまうのが、恐ろしいトンデモさんの唐沢俊一ってオチ?

544 :無名草子さん:2008/06/20(金) 11:09:51
>>540
http://homepage2.nifty.com/SYU/essay/essay14.htm
> 「ドラキュラ」のモデルになったのは、15世紀のワラキア公国(現在は
>ルーマニアの一部)に実在した「ヴラッド・ツェペシュ」別名「串刺し公」
>です。
(略)
>また彼は「ドラクル」とも呼ばれていましたが、それはルーマニア語で
>「龍」とか「悪魔」という意味で、これが「ドラキュラ」の語源なので
>ありました。

ルーマニア語の「ドラクル」の語源がラテン語のドラクンクルスなのだろうが、
「ドラクンクルス・メディネンシス」の名が「ドラキュラ」経由なのかどうか
は、かなり疑問に感じるんだが・・・

545 :無名草子さん:2008/06/20(金) 11:22:38
ラテン語で単に「ドラゴン」と言うなら、「draconem」だからね。
「小さなドラゴン」で、「dracunculus」となる。

546 :無名草子さん:2008/06/20(金) 11:32:57
別名「dragon worm」とも呼ばれているようだ。
やはり語源は「小さなドラゴン」からきているようだ。
ドラキュラとは関係ないのではないか?

http://www.britannica.com/eb/topic-248919/guinea-worm

547 :無名草子さん:2008/06/20(金) 11:39:14
くっだらねー
そんな細かい所に拘るお前らのケツの穴の小ささw

548 :無名草子さん:2008/06/20(金) 11:44:10
だから、その虫の名前も、ドラキュラのあだ名も、ドラゴンを語源にしてるんだよ。

唐沢はドラキュラがドラゴンから来た言葉だと知らなかったわけさ。

549 :無名草子さん:2008/06/20(金) 11:45:17
>>547
だから、お前は馬鹿だと言われるんだぞ。

550 :無名草子さん:2008/06/20(金) 11:49:41
>>548
そっか。
どちらにしてもガセは確定だね。
読み方も間違ってるし。


552 :無名草子さん:2008/06/20(金) 12:04:01
>>547
あんたの理屈だと、ケツの穴の小ささでライター稼業を細々続けてきた唐沢俊一、
ということになってしまうぞ。考えようによっては、その通りといえなくもないが。

http://moura.jp/liter/karasawa/001/index.html#001
>どの分野でも「瑣末・無用な」「消費されてしまい残りにくい」知識やモノを
>あえてクローズアップし、独特の切り口で多くの支持者を持っている。

ちなみに、このプロフィールだと、代表作がえらいしょぼいんだが。

>『近くへ行きたい』(講談社)『切手をなめると、2キロカロリー』(サンマーク出版)
>『こんな猟奇でよかったら』(ミリオン出版)など。

本の題名がそもそもガセの『切手をなめると、2キロカロリー』とか。

592 :無名草子さん:2008/06/21(土) 09:40:24
>>536
http://www.dicts.info/ud.php?l1=Latin&l2=Japanese で引いてみたかぎりでは、
Dracunculus は英単語にはあっても、ラテン語やギリシャ語にはないみたい。
日本語のタラゴンに該当するのが、英語では「tarragon; estragon; Artemisia dracunculus」、
ドイツ語やフランス語では Estragon で。

まあ、上記のツール自体、ラテン語で竜が draco までは引けても、draconem だと駄目だから
主格しか探せないものと思った方がよいかもだけど。


593 :592:2008/06/21(土) 11:39:39
ごめんなさいの自己フォロー。ラテン語にありですね。

http://ja.wiktionary.org/wiki/draco
>派生語
〈略〉
>dracunculus

http://www.rondely.com/zakkaya/tday/arch39.htm
>rankle[rkl]悩ます、苦しめる、怒り・恨みを起こさせる
〈略〉
>語源はラテン語の dracunculus で、 draco 「蛇」の縮小形。

594 :無名草子さん:2008/06/21(土) 11:42:11
>>592
Dracoはラテン語で竜、蛇の両方を指すようですが、「unculus」は「little, small」
という意味の接尾辞だそうで、「dracunculus」=「小さなドラゴン」で間違いないのでは?

http://www.wordinfo.info/words/index/info/view_unit/2228
>-unculus +
>(Latin: a suffix; little, small)
>Dracunculus medinensisA threadlike worm 30 to 120 cm long that inhabits the
>subcutaneous and intermuscular tissues of humans and domestic animals in India,
>Africa, and the Arabian peninsula, causing dracunculiasis.
>Its embryos are discharged through an opening in the skin upon contact with water;
>from the water they enter the body of a small crustacean, Cyclops, where they
>undergo larval development. Also known as: dragon worm, guinea worm, Medina
>worm, and serpent worm.

http://www.walesjapan.com/hanagoyomi/2007/hanagoyomi_may.html
>culus(「小さい」という意味の接尾辞)

http://kiino.smile.her.jp/?cid=14135&page=1
>「ラテン語 キュラス」で調べると1年生の解剖学講座というブログの中に「 ホムンクルス
>(homunculus)」という言葉を発見! culus=クルス又はキュラスと読むそうで、ラテン語
>で小さいものを示す言葉だそうです。 (homunculusは小人という意味)

595 :594:2008/06/21(土) 11:47:14
あ、>>594を書いた時点では>>593を読んでませんでした。

596 :592:2008/06/21(土) 12:07:37
>>595
いえいえ、詳しい情報、ありがとうございました。
そうか、ホムンクルスのクルスと共通なんすね。

597 :無名草子さん:2008/06/21(土) 12:15:56
「medinensis」の方は、メジナを指しているんですね。
マホメットの墓があるサウジアラビア都市メジナ・・・
「Dracunculus medinensis」で、「メジナの小さな竜」あるいは
「メジナの小さな蛇」という意味でいいでしょうか?

598 :無名草子さん:2008/06/21(土) 12:25:53
>>597
よいと思うです<「メジナの小さな竜」あるいは 「メジナの小さな蛇」
何でメジナの名前がついたかも、どこかで見たような気がするんだけど、
すぐに見つからない……

599 :無名草子さん:2008/06/21(土) 12:50:27
これとか。

http://www.amda.or.jp/contents/database/2-9/_index.html
>メジナ虫症 CIM 125.8.
>メジナ虫症(Dracunculose, dracontiase) はアジア・アフリカの蠕虫症で、
>Dracunculus medinensis(ラテン語で《メジナ(マホメッドの墓があるサウジアラビア
>第2の都市)の悪魔》を意味する)という線虫に因る。これはメジナ糸状虫、ギニア虫、
>握り紐虫とも呼ばれる。


607 :597:2008/06/21(土) 16:30:52
http://www.flc.kyushu-u.ac.jp/~michel/exhibitions/19990622_0711/07.html
>ドイツ人医師エンゲルベルト・ケンペル(Engelbert Kaempfer、1651~1716)は
>特に、日本について革命的な本を著して有名になった。彼はそれ以前にも長く近東を旅し、
>最初の著書、『廻国奇観』では異国の病気について多くを記している。この中では、当時
>ヨーロッパ人が「小竜」(Dracunculus)と呼んでいたメジナ虫に関する詳細な論文が
>よく知られている。ケンペルはすでに、この虫は貯水槽や池の水を介して人体に入るが、
>きれいな泉水では感染しないことを知っていた。

>>599のリンク先は「Diabolos」と間違えてるのかも。
Dracunculus属の寄生虫はメジナ虫だけじゃないみたいだけど、本当に何故メジナ?
と思ったら・・・↓これですね!

http://www.fujita-hu.ac.jp/~kimigaai/study/naiyou/kokushitaisaku.htm
>なぜ医神のシンボルが蛇なのか。上の説明は正しいのだろうか。Encyclopaedia
>Britanica社の1992年版"Medical and Health Annual"の"Guinea worm, the
>end in sight"に興味ある記載がある。まず、WHOが天然痘に続く第2の撲滅対象に
>指定している疾患、「ギネア虫症あるいはメジナ虫症」とよばれる寄生虫症を説明
>しよう(この撲滅運動は、元アメリカ大統領、ジミー・カーター氏が主催する
>カーターセンターが中心となっている)。本症はインド・パキスタンから駆逐された
>ものの、西アフリカ地方を中心に現在でもアフリカ大陸にしぶとく生き残っている。

608 :597:2008/06/21(土) 16:32:16
(続き)
>長さ60~90センチに及ぶこの大型線虫(ギネア虫=メジナ虫)は、水溜りにすむ
>中間宿主であるミジンコごと水を飲むことでヒトへ感染する。感染からちょうど
>1年後に成長したメスの成虫が足に顔をだし、猛烈な(火を吹くような)痛みを
>もたらす。患者は痛みをとるために患部を水で冷やす。そして、そのときに産卵が
>行われる。こうして、水道や井戸のないアフリカの熱帯地方で、単純な生活環が
>成立する。成虫は1ヶ月以上をかけてゆっくりと皮膚からせりだしてくる。水の
>豊富な農業収穫期にあたるその時期に、多くの働き手が奪われることになるため、
>経済的観点からも本症の撲滅が切望されている。本疾患は、疾患自体に関する
>住民教育と水を濾過するための布類配布で予防対策が可能なのだ。

>この疾患は古く、紀元前15世紀のエジプトにすでに記載がある。紀元前10世紀の
>エジプトミイラの脚に石灰化した虫がみつかっている。紀元前12~13世紀、
>モーゼの一行が紅海周辺を旅したときに「火を吹く蛇fiery serpents」に襲われた
>ことが、旧約聖書に記述されている。当時、中東地域はギネア虫症、いやメジナ虫症
>の汚染地域だった(メジナはアラビア、イスラム教の聖地)! この虫(蛇)を棒に
>巻きつけてゆっくりととりだすのが当時の医師の重要な役目だったのだそうだ。
>もし、途中でちぎれてしまうと重篤な二次感染を生じ、不具状態になってしまう
>危険が高かった。

>そう、メジナの町に巣食う虫、「火を吹く蛇」を退治することは最高級の医療
>だった。アスクレピオス氏はきっと、メジナ虫退治の神がかった名人だった
>可能性が高い。

609 :無名草子さん:2008/06/21(土) 16:37:43
>>607
うーん、シンボルが蛇というのはメジナ虫からというのは、
異論が多かったはずだけど。

http://www.horagai.com/www/book/read/rd2000b.htm
>杖に蛇が巻きついたアスクレピオスのシンボル(カドゥケウス)が、メジナ虫
>(潰瘍を作り、産卵のたびに外に出てくるそうな。写真あり)を棒に巻きつけて
>引きだす治療をかたどったという説を紹介しているが、これは我田引水。アスク
>レピオスはアラビア半島ではなく、地中海一帯で信仰された治癒神で、死後、
>天にあげられて蛇使い座になったといわれているように、もともと蛇神だったのだ。

610 :無名草子さん:2008/06/21(土) 16:46:42
>>607
>>>599のリンク先は「Diabolos」と間違えてるのかも。

http://fr.wikipedia.org/wiki/Dracunculose
http://dictionnaire.sensagent.com/DRACONTIASE/fr-fr/

てのがあるから、間違いではないでしょう。
なぜフランス語かはわからないけど。

611 :607:2008/06/21(土) 17:04:38
どうなんでしょう? >>607のリンク先でも「上の説明は正しいのだろうか」
とは書いていますが。この話、wikiにも出てますけど・・・
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AC%E3%83%94%E3%82%AA%E3%82%B9

ただ、>>607>>608に引用した箇所については、医神のシンボルの真偽云々話と
切り離しても、ある程度成立するんじゃないでしょうか?

612 :611:2008/06/21(土) 17:07:45
訂正orz

医神のシンボルの真偽云々話と → 医神のシンボルの真偽云々とは

613 :無名草子さん:2008/06/21(土) 17:25:40
>>604
603は多分張り付きと擁護が仕事なんだ
俺等が検証して引用するとPCから離れられないから愚痴ってるんだろうw

614 :無名草子さん:2008/06/21(土) 17:27:27
>>611
>当時、中東地域はギネア虫症、いやメジナ虫症
>の汚染地域だった(メジナはアラビア、イスラム教の聖地)!

だけを取り出すなら、ああだから、メジナという名前がついたのねと
納得しやすいし、いいんじゃないかと。

616 :無名草子さん:2008/06/21(土) 17:37:38
何か >>609 や >>614 って、我ながら偉そうで低好感度だなあ。
悪気はなかったんだけど、気を悪くしてたらごめんなさい。

医神のシンボルうんぬんは、真偽をうんぬんするなら、ちょっと怪しげだなと思う。
(もしかしたら怪しげだと思うのは素人考えで、全然怪しげじゃない話かもしれないけど)。
で、ふと思い出したのは、唐沢俊一のいっていた、雑学は怪しげなのが魅力ってのは、
普通考えるのはこういう路線での怪しげさであって、まるきりのデタラメとか、
初歩的な間違いや知識不足による、唐沢俊一タイプの怪しげさじゃないよなあ、と
ふと思ったりした。

619 :無名草子さん:2008/06/21(土) 17:56:35
>>616
>悪気はなかったんだけど、気を悪くしてたらごめんなさい。

いや、そんなことないですよ。

しかし、ここまで検証が進んで、あらためて『唐沢俊一の怪コラム』を
読み直してみると、あまりにもヒドイ!
ドストエフスキーの件についても書きたいことはあるのだけれど、明日
急に仕事が入って・・・orz

622 :無名草子さん:2008/06/21(土) 18:38:47
http://www.flc.kyushu-u.ac.jp/~michel/exhibitions/19990622_0711/04.html
>ヨーロッパ人版画家の想像図。イスラム教の医師がメジナ虫を引き抜いている。
>H.ウェルシュ『メジナ虫に関する試作』アウクスブルク、1674年。
>(Hieronymus Welsch: Exercitatio de vena medi Sinae, sive de dracunculis veterum. Augsburg, 1674)

結局、別名の「ギニア虫」と共に、単純に汚染地域の問題でしょうか。

623 :無名草子さん:2008/06/21(土) 19:30:28
『吸血鬼ドラキュラ』が出版されたのは1897年。
>>607によると、17?世紀初頭のヨーロッパで既にメジナ虫が「Dracunculus」と
呼ばれていたことが確認できるし、>>622によれば17世紀の絵画のタイトルに
「dracunculis」の名が出てくる(制作当時につけられたタイトルであればだが)。
よって、「Dracunculus medinensis」がドラキュラから命名された可能性はゼロ。

ドラキュラのモデルとなったヴラド3世(ニックネームは Drakulya=ドラクリヤ)は
15世紀の人物だが、こちらも「Dracunculus medinensis」の命名との関連性は
まず有り得ないだろう。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%A9
>それまで、ルーマニアではドラキュラ伯爵は無名の存在だった。ヴラド家の居城が
>あったトランシルバニアの地元でも、吸血鬼伝説はない。ヴラド・ツェペシュは
>統制のために見せしめの串刺しを行い、串刺し公と呼ばれた領主ではあった。
>しかし、当時の社会情勢を考えれば、ヴラド・ツェペシュが他の領主と比べて
>格別に残忍だったということでもない。ヴラド・ツェペシュに関して吸血鬼に
>類する記録や伝説、伝承は皆無である。ドラキュラのモデルがヴラドとされて
>いることについては、地元では、観光に利用できると喜ぶ反面、郷土の英雄を
>怪物扱いしていると複雑な気持ちを抱いている。尚、ヴラドがドラキュラと
>呼ばれていた、及び自称していたのは事実であるが、これは単にヴラドの父が
>竜公(ドラクル)と呼ばれた事に起因する。竜公の息子の小竜公という意味で
>ある。ストーカーは恐らく、そういったバックグラウンドは知らずにこの名前の
>響きを気に入って吸血鬼の名前に採用したものと思われる。

624 :623:2008/06/21(土) 19:36:56
別にテキストデータで書いたのをコピペして投稿したせいか、文字化けしちゃいましたorz
二行目に「17?世紀初頭」とあるのは、正しくは「17?世紀初頭」。

625 :無名草子さん:2008/06/21(土) 19:38:34
http://tondemonai2.web.fc2.com/525.html
>で、Dracunculus は、竜を意味するラテン語 draco に、「小さい」という意味の接尾辞
>unculus がついた派生語で、小さな竜とか蛇とか悪魔の意味。ちなみに medinensis
>の方は、マホメットの墓のあるサウジアラビアの都市メジナのこと。

>ドラキュラの語源は「ルーマニア語で『ドラゴンの子供』『悪魔の子』」とのことなので、
>意味は似ていないこともないし、元をたどればギリシャ語の drakon やラテン語の
>draco に遡れるとは思うが、そもそもラテン語でつけられた学名が、「吸血鬼ドラキュラ。
>その恐ろしい名に由来」というのは、ものの順序としてもおかしい。

>唐沢俊一の説だと、吸血鬼という意味のドラキュラという単語がラテン語に存在して
>いないといけないが、ドラキュラが吸血鬼をさすようになったのはブラム・ストーカーの
>小説発表後、つまり 19 世紀末以降 (ドラキュラのモデルとされるヴラド串刺し公の
>時代には、ドラキュラは吸血鬼という意味ではなかった)。

それに、メジナ虫って、別に吸血生物じゃないし。


626 :無名草子さん:2008/06/21(土) 19:40:35
>それに、メジナ虫って、別に吸血生物じゃないし。

引用記号つけ忘れちった

627 :無名草子さん:2008/06/21(土) 19:48:53
学名はラテン語でつけられることが多いのも事実だが、それはそれとして・・・

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%83%A9%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%84%E3%82%A7%E3%83%9A%E3%82%B7%E3%83%A5
>ドラキュラ公の由来
>ドラキュラとは、竜の息子、つまり小竜公とでもいうような意味である。
>父親ヴラド2世がドラクル(竜公、または悪魔公)と呼ばれた事に由来する。
>現地の言葉で"ア"は、"○○の息子"(英語のSon of~に相当)という意味を
>持ち、単純にドラクル公の息子だからドラクレア(=英:ドラキュラ)公という
>事である。父ドラクルは前述の年表にある通り神聖ローマ帝国より竜騎士団の
>騎士に任じられた事でドラクルと呼ばれたが、聖書、特に新約聖書には悪魔
>サタンは蛇、竜として描かれる事が多く竜と悪魔は同一視される事も多かった
>為、後世では竜公であるはずのドラクルは悪魔公と呼ばれ、ドラキュラ公で
>ある3世は悪魔の子という不名誉な見方をされるに至った。これは父ドラクルが
>初めから悪魔と認識されたのではなく、後の串刺し公としての3世のイメージ
>から悪魔と同一視され、偶然悪魔とも解釈可能なあだ名を持っていた父
>ドラクルにまで飛び火したものと思われる。このイメージは後述のように、
>吸血鬼ドラキュラ伯爵へと発展する。

628 :624:2008/06/21(土) 19:53:38
また文字化けorz
「17から18世紀初頭」が正しい。
「から」を記号で打つと何故かその前後がおかしくなる・・・



   
 
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