トンデモない一行知識の世界 OLD - 唐沢俊一の「雑学」とは -

一部で有名な唐沢俊一の一行知識に、ツッコミを入れたり派生トリビアを書いたり。
「愚かで分別のない人と思われたいなら、唐沢俊一のトリビアを引用しなさい。」

 
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2008/6/9  1:00

残念ながら再現は困難な「醍醐」  『トンデモ一行知識の逆襲』間違い探し編

『トンデモ一行知識の逆襲』 P.22 ~ P.23
 奈良時代には、日本人は牛乳を好んで飲んでいた。乳製品もたくさん
あって、その中で最高級品とされていたのが「醍醐」。「醍醐味」という
言葉はここからきている。

これだとまるで、日本人が「醍醐」とよばれる乳製品をつくって食べていたかのようだが、
日本で醍醐をつくることに成功していた可能性は低い。

醍醐味という言葉は、涅槃経の「醍醐最上にして」「味は乳酪酥の中で微妙第一にして
からきている。涅槃経の記述は、醍醐を仏教の最高真理にたとえたもの。日本でつくられ
ていた乳製品の最高級品が醍醐だから「醍醐味」という言葉がうまれたわけではない。

以下、「ちなみにゴダイゴは Go Die Go または God I Ego だそうだ」のエントリと、引用
する資料が重複するけど……。

http://milk.asm.ne.jp/rekishi/wakeru.htm
>醍醐はわが国では文献にあっても、実際に味わったことのない幻の食品であったよう
>です。日本では『酥』まて゜(それも日本式の酥)しかつくられなかった、または、つくる
>ことができなかったと思われます。


http://www.kitora.com/nehannesetto.htm
>『醍醐』というのは『乳、酪、生酥、熟酥、醍醐という五味の第五。乳を精製して得られる
>最上の美味なるもの』の意で、同時に仏教の最高真理に例えられています。 今日いわ
>れる『醍醐味』も、ここに由来しています。 ですので 醍醐という食品自体は過去も現在も
>実在はしていません。


また、上で引用した唐沢俊一の文章に続くのが「これくらいの知識ならすでに皆さん
ご存じと思うが、これからこう発展してくるとどうか。
」という文であり、そのまた続きが
発売は七夕、水玉は天の川だぞのカルピス」で取り上げた文章。カルピスの名前の
由来について、本当は「熟酥」と書くべきところを、間違えて「醍醐」と書いている。



   
 
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