トンデモない一行知識の世界 OLD - 唐沢俊一の「雑学」とは -

一部で有名な唐沢俊一の一行知識に、ツッコミを入れたり派生トリビアを書いたり。
「愚かで分別のない人と思われたいなら、唐沢俊一のトリビアを引用しなさい。」

 
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2008/5/29  8:59

ヨーグルト健康法を無理にホラーにしないでも……  その他の雑学本 間違い探し編

『唐沢俊一のカルト王』 P.102
 十九世紀の終わりには、ロシアの科学者ユーリ・メチニコフが、
ブルガリア産のヨーグルトこそ健康と長寿の秘訣と考え、同じように
本を書いて売りまくった。彼自身も毎日々々、想像を絶する量の
ヨーグルトを摂取し続け、全身ヨーグルトの固まりみたいになって
死んだ。

×ユーリ・メチニコフ ○イリヤ・メチニコフ

ヨーグルトは長寿に有用と唱えたイリヤ・イリイチ・メチニコフ (Ilya Ilyich Mechnikov) を、
ユーリ・メチニコフ」としているのは、ググってみたら 1 件だけヒットした。この『唐沢俊一
のカルト王』という本の感想文だが。
http://blog.goo.ne.jp/albrecht/e/34d6070410915ef178ff5e64652e67f2

『ビタミン・バイブル』がベストセラーとなったメガビタミン主義のライナス・ポーリング博士
と「同じように本を書いて売りまくった」として、「想像を絶する量のヨーグルトを摂取し
続け、全身ヨーグルトの固まりみたいになって死んだ
」ことにしているのは、いつもの、
無理にでも他人を貶す癖の発動か。

ヨーグルトの大量摂取といっても 300g 程度なら「想像を絶する量」というほどではない。
だからこそ、具体的にメチニコフが 1 日どのくらいヨーグルトを摂取していたとも書いて
いないのではないかとも思われる。

仮に「想像を絶する量」を摂取していたとして、それで「全身ヨーグルトの固まりみたいに
なって死んだ
」ことになるか甚だ疑問――というのは、2ちゃんねるのスレへの書き込み
(Read More 参照) にも指摘されてる通り。

http://ja.wikipedia.org/wiki/イリヤ・メチニコフ
>ブルガリア旅行中の見聞からヨーグルトが長寿に有用であるという説を唱え、ヨーロッパ
>にヨーグルトが普及するきっかけを作ったことでも知られる。自身もヨーグルトを大量に
>摂取し、大腸を乳酸菌で満たして老化の原因である大腸菌を駆逐しようと努めた。
〈略〉
>彼は死の寸前に、ヨーグルトを食べたことの結果が自分の体にどのように現れたかを
>調べるよう、友人に依頼したといわれる。「腸のあたりだと思うんだ」が最後の言葉で
>あったと伝えられる。現在ではヨーグルトを経口で摂取しても、胃において乳酸菌は
>死滅し、腸には到達しない事が判明している(ただし死滅した加熱死菌体も疾病予防
>効果などを有するので、健康上の効果は存在する)。


http://womens-help.com/pri_kenkyu/calorie.html
>健康のためにヨーグルトを活用するときは、なんと1日300gもの量が推奨されています。

その他参考 URL :
- http://nobelprize.org/nobel_prizes/medicine/laureates/1908/mechnikov-bio.html
- http://ja.wikipedia.org/wiki/ビタミンC




http://love6.2ch.net/test/read.cgi/books/1211615504/89

89 :無名草子さん:2008/05/26(月) 06:55:52
『唐沢俊一のカルト王』大和書房 1997 P102

>十九世紀の終わりには、ロシアの科学者ユーリ・メチニコフが、
>ブルガリア産のヨーグルトこそ健康と長寿の秘訣と考え、
>同じように本を書いて売りまくった。
>彼自身も毎日々々、想像を絶する量のヨーグルトを摂取し続け、
>全身ヨーグルトの固まりみたいになって死んだ。

上の「同じように」というのは、『ビタミン・バイブル』がベストセラーとなった
ライナス・ポーリング博士のこと。
唐沢のガセの中で酷いのは、自分のいい加減な雑学を正当化するために、事実を曲げて、
謂れの無い誹謗をすることだ。
メチニコフは「イリヤ・イリイチ・メチニコフ」。白血球の食菌作用を提唱し1908年
ノーベル賞を受賞している。インチキな健康本を売りまくって、それを自ら試して
死んでしまった「トンデモ学者」のように描きたいようだが、「想像を絶する量の
ヨーグルトを摂取し続け」「全身ヨーグルトの固まりみたいになって死んだ」という
事実はネットでも書籍でも見つけられない。ヨーグルトを大量に摂取したところで
「全身ヨーグルトの固まり」になりかも甚だ疑問である。
優れた先駆者を無理矢理「トンデモ」に仕立てて文章をでっち上げることが、如何に
卑劣なことか唐沢は分かっているのだろうか。



   
 
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