トンデモない一行知識の世界 OLD - 唐沢俊一の「雑学」とは -

一部で有名な唐沢俊一の一行知識に、ツッコミを入れたり派生トリビアを書いたり。
「愚かで分別のない人と思われたいなら、唐沢俊一のトリビアを引用しなさい。」

 
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2008/4/27  15:13

1980 年には最先端だったフレキシブルディスク  『トンデモ一行知識の逆襲』間違い探し編

『トンデモ一行知識の逆襲』 P.88 欄外
・通産省が「フロッピーディスク」を「フレキシブルディスク」と呼ばせようと
 したことがあったが定着しなかった。

「フレキシブルディスク」は、いわゆるフロッピーディスクの JIS 規格での名称であること、
通産省が「フレキシブルディスク」と呼ばせようとした事実は見あたらないことは、一番下に
引用する、2ちゃんねるのスレへの書き込みの通り。

http://ja.wikipedia.org/wiki/フロッピーディスク
>日本工業規格 (JIS) では「フレキシブルディスク」「フレキシブルディスクカートリッジ」と
>して定められている。

実は「フレキシブルディスク」という用語の歴史は古いようで、1980 年の国会議事録に登場
している。以下は「参議院会議録情報 第093回国会 逓信委員会 第1号」で、電電公社と
IBM との資材の長期購入契約と特許のクロスライセンスについての質問に、電電公社の
説明員が回答しているもの。

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/093/1320/09310211320001a.html
>第1号 昭和55年10月21日
〈略〉
>最近の新しい技術といたしまして、さん孔テープではなくてフレキシブルディスクという
>新しいディスクを使用したデータの挿入方法が改良されてきてございます。


一方、「フロッピーディスク」が登場する一番古い議事録と思われるのは、以下に引用する
1985 年の「衆議院会議録情報 第102回国会 商工委員会 第6号」。

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/102/0260/10203260260006c.html
>昭和六十年三月二十六日(火曜日)
〈略〉
>現在、パーソナルコンピューター用のソフトウェアの多くは、フロッピーディスクやテープ等
>の記憶媒体に記憶させまして、それをパッケージにしてユーザーに渡されているわけで
>ありますけれども、

上の引用で「フロッピーディスク」という用語を使用しているのは、通商産業省機械情報
産業局長。「通産省が『フロッピーディスク』を『フレキシブルディスク』と呼ばせようとした
は、ガセビアと断定して問題ないだろう。

(余談だが、上の議事録は、第五世代だのシグマだの、ある種のノスタルジーに浸りたい
人にはお勧めかも)。

http://love6.2ch.net/test/read.cgi/books/1208837414/455
>455 :無名草子さん:2008/04/26(土) 06:27:33
>「トンデモ一行知識の逆襲」P.86
>>通産省が「フロッピーディスク」を「フレキシブルディスク」と呼ばせようとしたことが
>>あったが定着しなかった。

>「フレキシブルディスク」は「フロッピーディスク」のJIS規格での名称。
>ttp://www.jisc.go.jp/app/pager
>上の書き方だと「E電」のようなものかと誤解を招きかねないと思う。
>なお、一通り調べたものの、通産省が「フレキシブルディスク」と呼ばせようとした事実は
>見当たらなかった。




2008/5/3  16:27

投稿者:トンデモない一行知識
http://tondemonai2.web.fc2.com/

をを、そうだったのですか<富士通は「フロッピィ」。
ロクに確認もせずにいうのはアレかもしれませんが、何だか妙に
独自路線をとるのが好きだった富士通らしいなあと思ったり。
いや、だからこそのファンの人たちも多かったんでしょうけど。


独自といえば、IBM だけは Save を「保管」と訳するというのを
小耳にはさんだことがあります。他の会社では、ファイルを「保存」
とかいう文脈で。

2008/5/3  2:10

投稿者:割也

富士通は「フロッピィ」の表記を使用しているようです(現在は「フロッピー」も使用しているようです)。

2008/4/28  0:47

投稿者:トンデモない一行知識
http://tondemonai2.web.fc2.com/

となると、リムーバルディスクとほぼ同義で、フレキシブルディスク
と呼ぶ人もいる、と。

うーん、しかし、国のお役人が皆フレキシブルディスク派ではないん
じゃないかと。「 site:meti.go.jp フロッピーディスク」でググった
結果が 748 件で「 site:meti.go.jp フレキシブルディスク」の 441
件よりずっと多く、やっぱり経済産業省とかはフロッピー派かなと
思います。

国会議事録には、光ディスクやMO、CD とかの用語が普通に使われ
ていますし、「 site:meti.go.jp CD」「 site:meti.go.jp コンパクト
ディスク」もヒット数多数ですし。

http://d.hatena.ne.jp/kyugo/20080411/1207921212
によると、フレキシブルディスクの命名は IBM とか。
裏は取ってないですが、本文に引用した議事録の話とも辻褄が合いそ
うな。
(IBM は diskette で商標を取っているぞという話もありますが)。

IEEE や ISO では flexible disk という話も。しかし、私の読んでいた
英文マニュアルとかでは、普通に floppy disk か diskette だったり
したんですが。SONY って偉いかも。

まあ「フロッピー」が JIS 用語集にないのは、かろうじて知っていま
した。それのおかげで(?)、fj とかには「フロッピィ」表記を主張する
人もいて、ROM っていて頭痛かったです。4 文字だから最後の長音を
つけるのは抵抗があって、でも「フロッピ」という表記にはもっと抵
抗があるという発想だったと推測してますが、「イ」を弱く発音する
から本当に「ィ」って感じなんですよ、みたいなことを主張する人ま
でいた覚えが。今みたら、Wikipedia にも「フロッピィ」と併記され
ていたり……。

2008/4/27  18:16

投稿者:金平糖

フレキシブルディスクというのは
柔軟性のある磁気記憶媒体を使用した取り外し可能なものの総称で
フロッピーはそのひとつでしかない
フレキシブルディスクは8インチのフロッピーが登場した当初から現在に至るまで公式用語として使われており
今でも国を相手に入札や届出、申請などをする場合は
フレキシブルディスクと呼称する
国とやり取りしてない人間になじみがないだけで
20年前からごく当たり前のように使われている言葉

ちなみに今取引してる役人はCDのこともフレキシブルディスクと呼ぶ
個人的にはそれは違うんじゃないかなとは思うものの大人なので突っ込んだりはしない

   
 
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