トンデモない一行知識の世界 OLD - 唐沢俊一の「雑学」とは -

一部で有名な唐沢俊一の一行知識に、ツッコミを入れたり派生トリビアを書いたり。
「愚かで分別のない人と思われたいなら、唐沢俊一のトリビアを引用しなさい。」

 
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2008/4/24  2:14

窒素固定菌って人間の体内でどう働くの?  その他の雑学本 間違い探し編

『笑うクスリ指』 P.68
よく、飢饉のときは日本でも豆を食べていきのびたことをいう(ママ)。
豆に付着している窒素固定菌を体内に取り入れることで、効率よく栄養を
吸収できるのかもしれない。

窒素ガスを固定する窒素固定菌を、人間の体内に取り入れたとして、どこをどうすれば
効率よく栄養を吸収できる」ようになるのだろうか。

マメ科植物の根粒には、窒素化合物を生産する根粒菌がいて、マメ科植物は根粒菌から
窒素をもらい、根粒菌はマメ科植物から糖を獲得する。根粒菌の生産する窒素は、土壌を
肥やす働きもする。

しかし、人間はマメ科植物とは異なり、窒素をもらって糖をとられてしまったら、「効率よく
栄養を吸収
」するどころの話ではなくなる。飢饉に苦しむ人向けではなくダイエッター向け
ならよいかもしれないが。

マメの根粒の部分を生で食べないかぎり、窒素固定菌を人間の体内に取り入れること
にはならないのではないかという疑問もわく。

http://www.mate.pref.mie.jp/kankyo/kisotishiki/biseibutsu2.htm
>1 窒素固定菌
> 大気の80%を占める窒素ガス(N2)は、そのままの形では生物にほとんど利用され
>ませんが、一部の微生物はこの窒素ガスを固定(=同化)し、菌体合成に利用すること
>ができます。これらの微生物を窒素固定菌と総称しています。
〈略〉
> 根粒菌が感染した根毛の表皮細胞は肥大して「こぶ状」の根粒に変化し、その中の
>菌は増殖能力のないバクテロイドになります。バクテロイドはマメ科植物からエネルギー
>源の糖を獲得し、空中より固定した窒素をマメ科植物に与えます。根粒菌による窒素
>固定量は、1年間に10aあたり少なくとも9kgといわれています。

http://ja.wikipedia.org/wiki/窒素固定
>クローバーなどのマメ科植物は根に根粒があり、窒素化合物を生産する根粒菌(リゾ
>ビウム属)の共生細菌を宿しているため、土壌を肥やすはたらきをすることが知られて
>いる。〈略〉マメ科植物に荒れ地でも生育可能なものが多いのは、いわば根で窒素肥料
>が合成できるためである。

なお、2ちゃんねるのスレでの元書き込みは Read More を参照のこと。



http://love6.2ch.net/test/read.cgi/books/1208837414/128
128 :無名草子さん:2008/04/23(水) 11:49:56
『笑うくすり指』P68

>よく、飢饉のときは日本でも豆を食べていきのびたことをいう(ママ)。
>豆に付着している窒素固定菌を体内に取り入れることで、効率よく栄養を吸収できるのかもしれない。

おい、唐沢、ちゃんと起きて書いてるか。
なんちう滅茶苦茶を書き殴るのだろう。まず、唐沢は“窒素固定”という言葉の意味が全く分かっていない。
“窒素固定”とは空気中に多量に存在する安定な(不活性)窒素分子を、反応性の高い他の窒素化合物(アンモニア、硝酸塩、二酸化窒素など)に変換するプロセスをいうのだ。
Wikipediaより。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AA%92%E7%B4%A0%E5%9B%BA%E5%AE%9A
 唐沢は“窒素固定菌”空気中の窒素を「たんぱく質」に変換してくれると本気で思っているようだが、これまたとんでもない「トンデモ科学」である。
また「豆に付着している窒素固定菌」と書いているが、マメ科の窒素固定とは、クローバーなどのマメ科植物の根には根粒があり、
窒素化合物を生産する根粒菌(リゾビウム属)の共生細菌を宿しているため、土壌を肥やすはたらきをすることを指しているのだ。
 こうしたトンデモ理論を躊躇なく開陳するということは、全くトンデモだとは思っていないからだろう。



   
 
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