トンデモない一行知識の世界 OLD - 唐沢俊一の「雑学」とは -

一部で有名な唐沢俊一の一行知識に、ツッコミを入れたり派生トリビアを書いたり。
「愚かで分別のない人と思われたいなら、唐沢俊一のトリビアを引用しなさい。」

 
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2008/4/20  19:00

この「胸関節」はフィギュアの用語?  その他の雑学本 間違い探し編

『キッチュワールド案内』 P.196
古いところでは海坊主と言われたスカル・マーフィーが有名だ。力道山を
ベア・ハッグで締め付けて胸関節を脱臼させた実力者だったが、彼は剃って
いたのではなく、病気で全身の毛を失った男だった。

×ベア・ハッグで締め付けて ○踏みつけて
×胸関節を脱臼 ○右胸鎖関節亜脱臼

ネット上の資料では、力道山の怪我したのは肩だという説も鎖骨だという説も存在して、
怪我の種類も骨折だ、脱臼だ、亜脱臼だと情報が錯綜していて苦労した (?) けれど
( Read More 参照 )、ナンバー誌に掲載されていたという記事の「右胸鎖関節亜脱臼」
が正解だと思われる。

http://www.geocities.co.jp/Colosseum/4429/ufokanyoko2.html
>同じ年の秋、巡業が始まる直前、東京での試合で、力道山はアメリカ人レスラーに
>踏みつけられた際、右胸鎖関節亜脱臼のケガをした。
〈略〉
><ナンバー・平成元年2月20日号「追憶のなかの力道山」寄稿文・佐瀬稔>


「胸鎖関節」は、「胸」という字を含んではいても、下記の引用にあるように「肩関節」
の中の解剖学的関節のひとつ。リンク先のを参照すると鎖骨の先 (身体の中心側)
にあるので、人によって「肩」「鎖骨」と表現していることにも納得がいく。

http://www.sportsnet.pref.toyama.jp/contents/qa/sportssyogai-qa/19.html
>肩関節には肩甲上腕関節、肩鎖関節、胸鎖関節の三つの解剖学的関節と上腕骨と
>烏口肩峰靱帯の間、肩甲骨と胸郭の間に二つの機能的関節があります。(図1)
>〈略〉関節が外れかかったが、脱臼に至らず、筋肉の力で元に戻ったような場合は
>亜脱臼と呼ばれます。

対して、唐沢俊一説の「胸関節」はどこをさすのかはっきりしない。「"胸関節"」単独で
ググると、人体ではなくドールやフィギュア、ロボットについてのページばかりがヒットして
しまうのだ。フィギュアなどでの「胸関節」の説明や「ベア・ハッグで締め付けて」との記述
からすると、胸と腹の間あたりをいっているのかと思われるのだけど (怪力で売っていた
わけでもないマーフィーが、得意技でもないベアハッグをかけて、力道山を負傷させたと
している資料はない)。


なおマーフィーという人は、子どもの頃にかかった猩紅熱が元で毛がなくなったのだが、
からかう人間から自分を守るために身体を鍛える一方、 法律を勉強して弁護士の資格
もとったインテリだったとか、昔猩紅熱にかかった夏になるとファイトが狂気じみるため、
その季節は日本からしかお呼びがかからなかったとか、控え室では紳士であったとか、
興味深いエピソードが多い人のようなんだけど。

http://www.asahi-net.or.jp/%7Euy7k-ymst/tv6/min49.htm
> 猩紅熱という恐ろしい病気で、頭髪はもちろん、全身の毛が全て無くなり、自分の
>容姿をからかう相手から身を守るために肉体を鍛え、その一方で弁護士になるために
>大学で法律の勉強までしたが、猩紅熱にかかった夏が来ると狂気が身体をおそい、
>それを鎮めるためにプロレス入りしたというスカル・マーフィの話。

唐沢俊一スルーの法則が発動しているので、『キッチュワールド案内』の中の記述は
あんまり面白くない。

その他参考 URL:
- http://blog.goo.ne.jp/tadapyon_1971/e/260f2d51c0d83552f52cf9e35760206e
- http://www.asahi-net.or.jp/%7Euy7k-ymst/tv6/min49.htm




http://love6.2ch.net/test/read.cgi/books/1208355813/25-

25 :無名草子さん:2008/04/17(木) 07:44:12
『キッチュワールド案内』P196

>古いところでは海坊主と言われたスカル・マーフィーが有名だ。
>力道山をベアハッグで締め付けて胸関節を脱臼させた実力者だったが、
>彼は剃っていたのではなく、病気で全身の毛を失った男だった。

「胸関節」って具体的にどこのことなのだろう。それをベアハッグで締め付けて脱臼させてしまうとは
恐るべき怪力だが、マーフィーはそうした怪力レスラーではなかった。1962年、ゴリラ・マコーニーとのタッグで
力道山、豊登のアジアタッグに挑戦するが、反則乱闘無効試合になり、乱入してきたムース・ショーラックが
力道山をボディスラム、そこへマーフィーがコーナーポストからフライング二ードロップを決め、
力道山の右肩を骨折させたのだ。

524 :無名草子さん:2008/04/19(土) 18:15:09
>>25
何だか、鎖骨だとか右肩だとか左肩だとか、骨折したとか亜脱臼だったとか、
ネット上でこれについて書いている人の意見が一定していないのですが<マーフィーと力道山。
ヤフオクに出品されてる「プロレス&ボクシング 昭和37年11月号 力道山」では
サポーターつきで戦っている力道山の写真があるけど……。
http://page9.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/k54318335

http://f10.aaa.livedoor.jp/%7Eraijin/page045.html
>昭和37年には、力道山&豊登組のアジアタッグ(パートナーはマコニー)に挑戦するも
>大乱戦無効試合・・・試合後ムースショーラック等が乱入し力道山を襲い左鎖骨亜脱臼
>に追い込んだが首謀者は彼であった・・・

http://homepage3.nifty.com/random/wres/giant.htm
>マーフィは超インテリでありながら史上最も凶暴であったレスラー。確か力道山の鎖骨を
>折ったのもこの人。

http://d.hatena.ne.jp/washburn1975/20070629
>力道山の肩を亜脱臼させ、空手チョップを使えなくしたのもマーフィでした(さすがにこの
>時は平謝りだったという)。

http://nomusan.exblog.jp/7929137/
>スカル・マーフィー&ムース・ショーラックのコンビが力道山さんの右肩を破壊、アメフト
>のショルダーパッドをつけた力さんが、キックだけで戦った試合を見ています。


525 :無名草子さん:2008/04/19(土) 18:22:53
>>524 続き
このマーフィーという人は、子どもの頃にかかった猩紅熱が元で毛がなくなったとか、
からかう人間から自分を守るために身体を鍛え、
一方で法律を勉強して弁護士の資格もとったインテリだったとか、
昔猩紅熱にかかった夏になるとファイトが狂気じみるため、
その季節は日本からしかお呼びがかからなかったとか、
興味深いエピソードが多い人のようなんだけど。

唐沢俊一スルーの法則が発動しているので、『キッチュワールド案内』の中の記述は
あんまり面白くない。

http://www.asahi-net.or.jp/%7Euy7k-ymst/tv6/min49.htm
> 猩紅熱という恐ろしい病気で、頭髪はもちろん、全身の毛が全て無くなり、自分の
>容姿をからかう相手から身を守るために肉体を鍛え、その一方で弁護士になるために
>大学で法律の勉強までしたが、猩紅熱にかかった夏が来ると狂気が身体をおそい、
>それを鎮めるためにプロレス入りしたというスカル・マーフィの話。


526 :無名草子さん:2008/04/19(土) 21:25:32
>>524
 諸説紛々だけど、唐沢の言う「ベアハッグで締め付けて脱臼」は大嘘。
 また、唐沢の言う「胸の関節」とか
 http://f10.aaa.livedoor.jp/%7Eraijin/page045.html
 にある、「鎖骨脱臼」とかもおかしな言葉だよね。

572 :無名草子さん:2008/04/19(土) 23:27:12
>>526
「胸関節を脱臼させた」と唐沢俊一は書いていて、
「胸関節」という言葉を使っている療術院の先生のページもあったけど、
http://akinasu.paslog.jp/article/71193.html
でも「胸関節」でググると圧倒的にフィギュアやドールのページがヒットする……
人間に使っている例よりずっと多い。

577 :無名草子さん:2008/04/20(日) 00:05:05
>>572
 自称おたく第一世代の面目躍如ですねw

594 :無名草子さん:2008/04/20(日) 15:29:21
>>526
たぶん、「胸関節」じゃなくて「胸鎖関節」が正解じゃないかと。
で、怪我は「右胸鎖関節亜脱臼」で。

この↓ページに書かれているのは「ナンバー」の引用とのことだから、信頼性はそれなりに高そう。

http://www.geocities.co.jp/Colosseum/4429/ufokanyoko2.html
>同じ年の秋、巡業が始まる直前、東京での試合で、力道山はアメリカ人レスラーに踏みつけ
>られた際、右胸鎖関節亜脱臼のケガをした。
〈略〉
><ナンバー・平成元年2月20日号「追憶のなかの力道山」寄稿文・佐瀬稔>


595 :無名草子さん:2008/04/20(日) 15:56:49
>>594
鎖骨脱臼というのもあったから、多分その右胸鎖関節亜脱臼が正解だろうね。




2008/4/20  22:46

投稿者:トンデモない一行知識
http://tondemonai2.web.fc2.com/

うわ、それは最強ですね。<リアルタイムで知っています。
フライング・ニードロップなら確かにマーフィーの得意技というし、
破壊力の点でも、より辻褄が合いそうな……といっても、私は
プロレスよくわからないのですが。

後で加筆しておこうと思います。どうもありがとうございました。

2008/4/20  19:31

投稿者:藤岡真

 この試合はリアルタイムで知っています。スカル・マーフィーはフライング・ニードロップで力道山を負傷させたと記憶しています。「踏みつける」というのはプロレスでは「ストンピング」と言う技で、これは、痛め技に過ぎないので、これで脱臼させるのは無理でしょう。コーナーポスト最上段からのニードロップはマーフィーの得意技の一つでした。

   
 
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