トンデモない一行知識の世界 OLD - 唐沢俊一の「雑学」とは -

一部で有名な唐沢俊一の一行知識に、ツッコミを入れたり派生トリビアを書いたり。
「愚かで分別のない人と思われたいなら、唐沢俊一のトリビアを引用しなさい。」

 
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2008/4/18  2:18

イワシに手を噛まれる  その他の雑学本 間違い探し編

『キッチュワールド案内』 P.25
筆者の友人に、親代々、湯島の下町で生まれ育った、純粋な江戸っ子が
いる。

× 純粋な江戸っ子 ○ 生粋の江戸っ子

『キッチュワールド案内』 P.26
 当然、代々江戸っ子のその家では、本寸法の、加工ダネたくさんの寿司
をごちそうした。ところが相手は房州生まれ、私ゃ九十九里荒波育ち、と
言うてイワシの子ではないと歌の文句にもあるように、毎日毎日、テテ噛む
ような魚を食べて育った女性である。

× 私ゃ九十九里荒波育ち ○ 私しゃ大原荒波育ち
× テテ噛むような魚 ○ テテ噛むイワシ または 手手噛鰯

唐沢俊一と江戸文化についての考察は、元の2ちゃんのスレの書き込みを参照 (Read
More
) していただくとして。

それ以外についてまとめると、「生粋の江戸っ子」ならぬ「純粋な江戸っ子」という、後年の
ピュア信仰」という造語を思い起こさせような記述をしたかと思うと、「大原はだか祭り
祭り唄」の「私しゃ 大原荒波育ち と言うて鰯の 子ではない」 [1] と、「三之宮神社 甚句
(木遣り)」の「私しゃ九十九里 荒波育ち 波も荒いが 気も荒いよ」 [2] を勝手に混ぜて
私ゃ九十九里荒波育ち、と言うてイワシの子ではない」という「歌の文句」があることに
して、さらに友人の奥さんは「房州生まれ」なのに、新鮮な魚の表現に「テテ噛む」 という
関西弁 [3] [4] を持ち出してきた、と。

ちなみに、ググったかぎりでは、「テテ噛む」 や「手手噛」にイワシ以外の魚が続く用例は
見つからなかった。それだから、「イワシの子ではないと歌の文句にもある」と書いたとも
思われるのだが、イワシ限定では寿司のネタとしては今一つのため、「テテ噛むような魚
ということにしてしまったのだろうか。

[1] http://www.isuminavi.jp/hp/maturi/maturiuta.htm
>私しゃ 大原荒波育ち と言うて鰯の 子ではない

[2] http://www1.odn.ne.jp/katumi/kiyari.html
>三之宮神社 甚句(木遣り)
〈略〉
>私しゃ九十九里 荒波育ち 波も荒いが 気も荒いよ

[3] http://www.city.kobe.jp/cityoffice/82/nadadana_pdf/pdf/12.pdf
>●ひょっとしてテテカムイワシ?
>●なんですか?それ。
>●灘の浜でとれた、手を噛むほど新鮮なイワシを「トレトレノテテカムイワシ~」言うて
>売り歩いとったんや。
>●テテカムイワシっていう種類かと思った。
>●ちなみに漢字で「手手噛鰯」って書くみたいですよ。

http://www.geocities.jp/ron_nakamura2001/sub402.htm
>大阪では「テテ噛むイワシやでー!」と言ったりする。客に与えるイメージとしては、
>手を噛むようなイワシの方が獲れ獲れのイワシよりも新しいに決まっている。



http://love6.2ch.net/test/read.cgi/books/1208355813/

26 :無名草子さん:2008/04/17(木) 08:18:47
基本的な教養の問題

『キッチュワールド案内』 P25

>筆者の友人に、親代々、湯島の下町で生まれ育った、純粋な江戸っ子がいる。

 ○ 生粋の江戸っ子
 × 純粋な江戸っ子
 ピュア信仰ですかね。
 その江戸っ子の奥さんは房州の人で、江戸前「仕事がしてある」寿司を認めない。それというのも

>毎日毎日、テテ噛むような魚を食べて育った女性である。

 テテ噛むような魚 → 手に食いつくほど新鮮な魚
 大阪弁だが、厳密には「テテ噛む魚」。「ような」は不要。しかし、なんで唐突に大阪弁なのか。
話の流れから推して、房州の言葉だと思っていたのではないかな。

 このように基本的な教養がないのに偉そうに文章を綴るから、読んでいていらいらすることこの上なし。

27 :無名草子さん:2008/04/17(木) 09:05:05
『キッチュワールド案内』P27

上の続きね。その江戸っ子が親から、「二度とうちの敷居をまたぐな」と言われる。
それに対して
>「大体よぉ、オレの実家なんざ、貧乏長屋の下駄屋だぜ。またぐなって、またぐような敷居なんざありゃしねえじゃないか」
>という、落語でそのまま使ってもおかしくないような彼のグチは江戸文化の結晶なのではないか、と思う。

 いかな貧乏長屋とはいえ、「敷居」のない家なんかあるもんか。そもそも「敷居をまたぐ」というのは境界を越えてくるという意味だから
実物の敷居なんかなくったって関係ないのである。で、こんな会話、東京に育った人間にとっちゃ普通のもんでね。江戸文化の結晶だなんて
笑わせないでおくれ。

28 :無名草子さん:2008/04/17(木) 09:05:14
落語とか江戸弁みたいな言葉を「粋」だと思いこんでいる屯田兵だからねぇ。
唐沢みたいな世代は、ことさら「落語の粋が分からなくちゃ通じゃない」とか。
落語なんて「ただの娯楽のひとつ」だけどね。

日記などを読むと変に古くさい表現を唐突に使いたがる傾向があるんだが、
それなりに古書とかを読んでいるので目にする事もあるんだろうが、
それにしても使い方が唐突でピンポイントなので違和感しか残らない。
謹啓で文章をはじめて、バイバイまたね~で文章を締めくくるような感じ。

そもそも唐沢の読者層を考えたらもっと平易な表現に務めるべきではないか?
と思ったんだが、唐沢はこの「読者がやや理解出来ない」書き方で煙に巻いて
なんか難しそうな事書いてあると思わせる手法でこれまで活動してきたんだろうね。


29 :無名草子さん:2008/04/17(木) 09:22:54
お江戸の言葉は、さりげなく使うもんでね。
例えば―
「よござんす」
なんて言葉、実は普通に使ってるんだよね。
「ようございます」をちょっとマキ目に言うと「よござんす」になる。
でも、自然だから、変でもとってつけたようでもない、江戸文化の結晶でもないw
さりげなく使う。誰も気付かないけど「よござんす」。
電話なんかじゃしゅっちゅう使ってるけどね。

249 :無名草子さん:2008/04/18(金) 00:59:54
>>26
灘でもいうみたいですね。<テテ?む まあ、どちらにしても関西弁。

http://www.city.kobe.jp/cityoffice/82/nadadana_pdf/pdf/12.pdf
>●ひょっとしてテテカムイワシ?
>●なんですか?それ。
>●灘の浜でとれた、手を噛むほど新鮮なイワシを「トレトレノテテカムイワシ~」言うて
>売り歩いとったんや。
>●テテカムイワシっていう種類かと思った。
>●ちなみに漢字で「手手噛鰯」って書くみたいですよ。


252 :無名草子さん:2008/04/18(金) 01:09:43
>>249 では「テテ?む」と化けているけど (ごめんなさい)、テテ噛むです……。

んで、『キッチュワールド案内』 P.26 の前後の部分はこう↓なんだけど、

> 当然、代々江戸っ子のその家では、本寸法の、加工ダネたくさんの寿司
>をごちそうした。ところが相手は房州生まれ、私ゃ九十九里荒波育ち、と
>言うてイワシの子ではないと歌の文句にもあるように、毎日毎日、テテ噛む
>ような魚を食べて育った女性である。

http://www.isuminavi.jp/hp/maturi/maturiuta.htm には、
「私しゃ 大原荒波育ち と言うて鰯の 子ではない」と、大原はだか祭りの唄が
引用されているんだけど、「九十九里荒波育ち」というのもあるのかなあ?


253 :無名草子さん:2008/04/18(金) 01:24:24
あったわ<「九十九里荒波育ち」

http://www1.odn.ne.jp/katumi/kiyari.html
>三之宮神社 甚句(木遣り)
〈略〉
>私しゃ九十九里 荒波育ち
>波も荒いが 気も荒いよ

つまり唐沢俊一は、大原はだか祭りの唄と「三之宮神社 甚句(木遣り)」とを、
勝手に混ぜやがった、と。



2008/7/9  22:09

投稿者:トンデモない一行知識
http://tondemonai2.web.fc2.com/

>私は唐沢さんという人を知りませんし、本も読んだこともないです
>けど、

そうだったのですか。実は唐沢俊一という人は、と学会という組織に
属していまして、そこで出されている本の内容には、しばしば他の本
の間違いの批判が含まれ、それを面白おかしく指摘して笑いものにす
ることが少なくないのです。

と学会の本の中でもいちばん面白いと私の思う『トンデモ本の世界』
には、残念ながら唐沢俊一の文章はありませんが、次に面白い『トン
デモ本の逆襲』には執筆していますので、機会がありましたら、読ん
でみるのもよいのではないでしょうか。「間違いを、なぜそこまで批
判的に書く」と嫌悪感を表明されるような方には不向きかもしれませ
んが……。

>有名になった人をひがんでいるようにしか見えません。

……といわれても、私は唐沢俊一と業種を異にしていますし、有名に
なった人をひがむならば、よい意味で有名になった人を相手にひがむ
のが普通ではないかと思います。

>名前を出さずに書いている私が

それは、よろしいのではないでしょうか。名前も出さず好きなふうに
批判するのは、一般読者の特権でもあると個人的には考えています。
ただの一般読者が名前を出してもしょうがないし。

と学会の人たちがトンデモ本シリーズを執筆する場合は、ただの一般
読者としてのみの批判ではなく、同業者への批判という面もあること
もあって、名前を出しているのでしょうけれど。いや、それ以前に、
それを商売にしているから、ですかしら。

>反論があるのなら、インターネットで行わず

それは意見の相違ですね。私は批判の場所として、インターネット上
のブログ、サイト、掲示板、全てありだと思います。一般論として
も、企業とか自治体とかもインターネット経由で参照可能な場所で告
知・広報活動をおこなっている今日、

>インターネットは所詮は遊びの延長上です。都合の悪いことはすぐ
消せるし・・・

というのは通用しない時代ではないでしょうか。Amazon をはじめ
立派に商活動の場所にしているところも多数存在しますし。肝心なの
は、書籍だテレビだ講演だという媒体ではなく、どんなことがそこに
出力されるか、それにより、どんな反応が返ってくるかではないで
しょうか。

2008/7/9  17:39

投稿者:?

「九十九里」→「大原」間違えてましたね。訂正します。私は唐沢さんという人を知りませんし、本も読んだこともないですけど、間違いを、なぜそこまで批判的に書くのかわかりません。有名になった人をひがんでいるようにしか見えません。名前を出さずに書いている私が言うのは変ですが、反論があるのなら、インターネットで行わず、本を出版するとか、講演をするとか正々堂々とやる方法があると思います。インターネットは所詮は遊びの延長上です。都合の悪いことはすぐ消せるし・・・

2008/7/6  23:50

投稿者:トンデモない一行知識
http://tondemonai2.web.fc2.com/

すみませんが、こちらの意見は、2008/5/5 1:00 に書き込んだも
のと同様です。

>「歌の文句にもあるように」と書いてあるからには、ごく少数の
>グループが替え歌みたいにして歌っているだけでは常識的に考えて
>ダメ、ある程度一般的でないと。

それでもって、文脈から推測するに、

×それを大原が「私ゃ九十九里荒波育ち、と言うてイワシの子ではな
い」と変えて唄っているんです。
○それを大原が「私しゃ大原荒波育ち、と言うてイワシの子ではない」
と変えて唄っているんです。

ですよね、おっしゃりたいことはきっと。
このような基本的なミスまでする人の言をいれて、現地調査までする
とか、そこまで酔狂にはなれません。申し訳ないですけれど。

2008/7/6  23:37

投稿者:?

私ゃ九十九里荒波育ち、と言うてイワシの子
ではない」という歌はありますよ。インターネットに載っていないだけで、九十九里では普通に歌っています。それを大原が「私ゃ九十九里荒波育ち、と言うてイワシの子ではない」と変えて唄っているんです。大原で歌っているほうが替え歌です。現地に行って調べてみてはどうですか?

2008/5/5  1:00

投稿者:トンデモない一行知識
http://tondemonai2.web.fc2.com/

ええとですね、どこをどうすれば「唐沢さんが合ってます」になるか
真面目にわからないんですが……。

>私ゃ九十九里荒波育ち、と言うてイワシの子ではないと歌の文句に
>もあるように、

と唐沢俊一は書いているのですよ。「唐沢さんが合ってます」という
ことになるためには、「私ゃ九十九里荒波育ち、と言うてイワシの子
ではない」という歌がなければいけない。「歌の文句にもあるよう
に」と書いてあるからには、ごく少数のグループが替え歌みたいに
して歌っているだけでは常識的に考えてダメ、ある程度一般的でない
と。

で、大原も九十九里も上総国であって房州ではないとおっしゃるのな
ら、「と言うてイワシの子ではない」に続くよりも前、「ところが相
手は房州生まれ、私ゃ九十九里荒波育ち、」と書いた時点で唐沢俊一
はアウトまたはダウトということになり、「合ってます」どころでは
なくなると思うのですが。

また、「関西弁と外房総の方言は共通しているものがとても多い」と
おっしゃるその中に「テテ噛むイワシ」が含まれているかどうかは
わかりませんが、まあ含まれていないとしたらこの件に関係ないし、
含まれているとすれば関西弁と同様の「テテ噛むイワシ」であり、
唐沢俊一が捻り出した「テテ噛むような魚」ではないということで
よろしいのでは。

2008/5/4  23:14

投稿者:?

大原は上総国で房州=安房国ではありません。九十九里浜も上総国です。勘違いしている人が多いですが、九十九里浜の最南端は太東岬ではなく、大原の矢指戸というところです。唐沢さんが合ってます。また、房総半島の住人は関西からの移民が多い為、関西弁と外房総の方言は共通しているものがとても多いです。

2008/5/4  23:08

投稿者:?

大原は上総国ですよ。房州=安房国ではありません。
みんな誤解していますが、九十九里浜の最南端は太東岬ではなく、大原の矢指戸だし。唐沢さんが合ってます。

2008/4/19  10:00

投稿者:トンデモない一行知識
http://tondemonai2.web.fc2.com/

私もそうなんじゃないかなと思います。

「意図的に嘘のネタを混ぜている」でしたっけ、あれには、話のつな
がりをよくするための、不器用な捏造も含まれているんじゃないかと
いう疑惑もわいてくる今日この頃です。

http://tondemonai2.web.fc2.com/359.html に書いた、
>「情緒」のつかない「不安定性人格障害」
というのも、「不安定性」を強引に適応性に結びつける (!) ために、
ワザと情緒を削除したのではないかと、個人的には思っています。
さすがに「情緒不安定」では、いろんな人とうまくやっていける云々
と話を続けるのは苦しかったから、と。

http://tondemonai2.web.fc2.com/332.html に引用した分も、血が
どうのこうので並べるためにニワトリの生き血を注射とかトンデモ
ないものを持ち出したのではないかというのが、2ちゃんのスレに
誰かが書き込んでいたと記憶しています。

唐沢俊一という人の書く文章が悪文である理由のひとつには前後の
つながりが悪いというのがあり、本人なりにそれを改善しようとして
不器用な捏造に走っているのではないかとも想像しますが、純粋な (?)
不注意や調査不足による別のミスも重なって、改善どころかトンデモ
度を高くしているだけなのではないかと思ったりしてます。

2008/4/18  8:07

投稿者:藤岡真

房州なら大原でも良いわけなんですが、なぜか九十九里を持ってくる。疑えばキリがないけれど、唐沢は大原が房州とは知らず、うまい具合に九十九里(房州)とくっつけて、「手手噛む鰯」に結びつけたつもりなんじゃないかしら。しかも、漬だデンブだと寿司の話を続けてきたから、せいぜい酢で〆るくらいしか「仕事」が出来ない鰯は封印して「手手噛むような魚」としたんでしょうね。なんで大阪弁を持ってきたかは不明ですが、房州言葉だと思い込んでいた可能性は大。

   
 
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