トンデモない一行知識の世界 OLD - 唐沢俊一の「雑学」とは -

一部で有名な唐沢俊一の一行知識に、ツッコミを入れたり派生トリビアを書いたり。
「愚かで分別のない人と思われたいなら、唐沢俊一のトリビアを引用しなさい。」

 
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2008/3/24  23:19

死んだ犬は神の猟犬にもなれないし  その他の雑学本 間違い探し編

『ウラグラ! ベスト・オブ・裏モノの神様』 P.130
唐●「わたしを犬と呼んでください」というセリフもありますからねえ。
神●そのセリフ、聖書から来ていることを知っておるか。聖書の中の人々は
神に向かってへりくだって、 自分のことを“死んだ犬”と呼んだのじゃ。
唐●さすが神様、聖書には強い!

神に向かって、「自分のことを“死んだ犬”」だと祈りの言葉などに使う例が、聖書に
よくでてくるわけではない。“死んだ犬” はどちらかというと、人が人に対して、自分を
卑下したり (メフィボシェトがダビデに対し語ったときのように) 、相手をひどく罵ったり
するときに使われているようだ。

「死んだ犬を叩くな」が聖書由来かどうかは不明だけど、死んだ犬とは何の価値もない
もののたとえだという考え方はというのは共通。

それにしても、「わたしを犬と呼んでください」は、いくら何でも聖書由来ではないのでは。

http://www2s.biglobe.ne.jp/%7Ekitakyo/message/061203.htm
>「僕(しもべ)など何者でありましょうか。死んだ犬も同然のわたしを顧みてくださる
>とは。」(旧約聖書・サムエル記下9:8)これはメフィボシェトという人がダビデ王に
>語っている言葉です。


http://maihime5000jp.seesaa.net/article/46185461.html
>ついに,ツェルヤの子アビシャイは王に言った,「どうしてこの死んだ犬が,王なる
>我が主の上に災いを呼び求めてよいでしょう。どうか,わたしを向こうに行かせて,
>あの首をはねさせてください」。


http://www.penguinclub.net/nakao/sermons/j/j1-29.html
>ダビデは、自分を追ってくるサウルに対して「イスラエルの王はだれを追って出て
>来られたのですか。あなたはだれを追いかけておられるのですか。それは死んだ犬の
>あとを追い、一匹の蚤を追っておられるのにすぎません。」(サムエル第一24:14)
>と言いました。自分を「死んだ犬」や「蚤」にたとえたのです。伝道9:4に「生きている
>犬は死んだ獅子にまさる。」とありますので、「死んだ犬」というのは、「何の値打ちも
>無い者」という意味になります。イエスはマタイ7:6で「聖なるものを犬に与えては
>いけません。また豚の前に、真珠を投げてはなりません。それを足で踏みにじり、
>向き直ってあなたがたを引き裂くでしょうから。」と言われました。「犬」や「豚」は価値
>のない人というだけでなく、真理の価値が分からない人のことを指しています。


なお、2ちゃんのスレでの元書き込みには、「インチキを垂れるガセ神」とのご意見あり
(Read More 参照)。

http://love6.2ch.net/test/read.cgi/books/1206236626/103

103 :無名草子さん:2008/03/24(月) 15:25:25
『ウラグラ! ベスト・オブ・裏モノの神様』アスペクト 2002 P130

>唐●「わたしを犬と呼んでください」というセリフもありますからねえ。
>神●そのセリフ、聖書から来ていることを知っておるか。聖書の中の人々は神に向かってへりくだって、
>自分のことを“死んだ犬”と呼んだのじゃ。
>唐●さすが神様、聖書には強い!

聖書の中で自らを“死んだ犬”と卑下したのは、ヨナタンの子メフィボシェテであり、
かつこの言葉は“神”ではなく、ダビデ王に向けられたもの。没落した王の息子で
不具者でもあったメフィボシェテは、自分などダビデ王の恵を受けられる資格などないと、
「このしもべが何者だというので、あなたは、この死んだ犬のような私を顧みてくださるのですか」と
王に問うた(サムエル記第二9章「この死んだ犬のような私を」)。

唐沢の言葉を読むと、聖書の中では神の僕である人間は、常に自らを「死んだ犬」と称しているようだ。
こんなインチキを垂れるガセ神を、唐沢はどこから連れて来たのじゃ。



   
 
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