2008/3/22 12:18
人皮装丁本の想定しているもの 『トンデモ一行知識の世界』派生トリビア編
『トンデモ一行知識の世界』 P.196 欄外
「日本にはまだ一冊も入っていない」だと、過去現在一度も持ち込まれたことの
ないように聞こえるけど、画家の藤田嗣治所蔵の人皮装丁本という話があって、
庄司浅水著『奇本・珍本・本の虫』には写真まで載っているそうだ。
http://12v.blog89.fc2.com/blog-entry-5.html
> この本の表紙を開くと、まずいきなり、画家・藤田嗣治が所蔵していた人皮
>装丁本(1711年 マドリッド)の白黒写真が掲載されています。
> 藤田嗣治が人皮装丁本を持っていた……というのは、けっこう有名な話の
>ようです。
ただし、藤田嗣治は海外生活が長く、最後にはフランスに帰化しているから、
日本には人皮装丁本を持ち込んでいないという可能性もある。
「人皮で装丁した本があった!」というコピーがついている『古書のざわめき』
(青弓社) によると、日本で人皮装丁本を所有している人の話は聞かないとの
こと。著者 (山下武) は藤田嗣治の所有していた人皮装丁本の話は承知のうえ、
藤田のように海外生活が長くて考え方が異国風になっていれば別だが、普通の
日本人には、人皮装丁の本をもつことは敷居が高いのではと考察している。
で、まあ、「日本にはまだ一冊も入っていない」は多少疑問が残る部分はあるが、
これはガセビアではないとして、せっかくなので人皮装丁本について。
- 人皮装丁本で一番有名なのは「ルルイエ異本」ではないだろうか。原本は紀元前
300 年頃に人類以前の言語で記され、中国語に翻訳された人皮装丁の写本を
アーカムの研究家が入手。現在はミスカトニック大学にあるという。クトゥルフ神話
作品に登場する架空の書籍だけど。
( http://ja.wikipedia.org/wiki/ルルイエ異本 )
- 実在する人皮装丁本で有名なのが、天文学者であり、詩人であり、奇人でもあった
カミーユ・フラマリオン (Camille Flammarion) の、「空の中の地 (Terres du Ciel)」
という詩集。フラマリオンのファンだった伯爵夫人が、本の表紙に自分の皮膚を
使ってくれと遺言したのをかなえたものだそうだ。
( http://shigekujira.hp.infoseek.co.jp/north/hodgson_nightland_--1912.htm
http://www.geocities.jp/kyoketu/68304.html )
- 上述の遺言による人皮装丁の他、解剖に使われた死体、死刑に処せられた死体の
皮を使って装丁された本もあり、アイビーリーグの大学の多くは、図書館に何冊か
人皮装丁本を所有しているという。
( http://en.wikipedia.org/wiki/Anthropodermic_bibliopegy )
- 比較的最近、オークションにかけられ話題になったのが、修道士ヘンリー・ガーネット
(Henry Garnet ) の皮膚でつくられているという本。彼は火薬陰謀事件 (Gunpowder
plot) ――国会議事堂を爆発させジェームズ一世王とプロテスタントの貴族の大部分を
殺そうとした陰謀――に加担した罪で処刑された。積極的な関与ではなく、陰謀の詳細
を告解により知ったため秘密を守らなければいけなかったと、聖職者は主張する。
( http://www.telegraph.co.uk/news/main.jhtml?xml=/news/2007/11/27/nbook127.xml )
・人間の皮で表紙を作った「人皮装丁本」が世界中に百冊以上あると
言われているが、日本にはまだ一冊も入っていない。
「日本にはまだ一冊も入っていない」だと、過去現在一度も持ち込まれたことの
ないように聞こえるけど、画家の藤田嗣治所蔵の人皮装丁本という話があって、
庄司浅水著『奇本・珍本・本の虫』には写真まで載っているそうだ。
http://12v.blog89.fc2.com/blog-entry-5.html
> この本の表紙を開くと、まずいきなり、画家・藤田嗣治が所蔵していた人皮
>装丁本(1711年 マドリッド)の白黒写真が掲載されています。
> 藤田嗣治が人皮装丁本を持っていた……というのは、けっこう有名な話の
>ようです。
ただし、藤田嗣治は海外生活が長く、最後にはフランスに帰化しているから、
日本には人皮装丁本を持ち込んでいないという可能性もある。
「人皮で装丁した本があった!」というコピーがついている『古書のざわめき』
(青弓社) によると、日本で人皮装丁本を所有している人の話は聞かないとの
こと。著者 (山下武) は藤田嗣治の所有していた人皮装丁本の話は承知のうえ、
藤田のように海外生活が長くて考え方が異国風になっていれば別だが、普通の
日本人には、人皮装丁の本をもつことは敷居が高いのではと考察している。
で、まあ、「日本にはまだ一冊も入っていない」は多少疑問が残る部分はあるが、
これはガセビアではないとして、せっかくなので人皮装丁本について。
- 人皮装丁本で一番有名なのは「ルルイエ異本」ではないだろうか。原本は紀元前
300 年頃に人類以前の言語で記され、中国語に翻訳された人皮装丁の写本を
アーカムの研究家が入手。現在はミスカトニック大学にあるという。クトゥルフ神話
作品に登場する架空の書籍だけど。
( http://ja.wikipedia.org/wiki/ルルイエ異本 )
- 実在する人皮装丁本で有名なのが、天文学者であり、詩人であり、奇人でもあった
カミーユ・フラマリオン (Camille Flammarion) の、「空の中の地 (Terres du Ciel)」
という詩集。フラマリオンのファンだった伯爵夫人が、本の表紙に自分の皮膚を
使ってくれと遺言したのをかなえたものだそうだ。
( http://shigekujira.hp.infoseek.co.jp/north/hodgson_nightland_--1912.htm
http://www.geocities.jp/kyoketu/68304.html )
- 上述の遺言による人皮装丁の他、解剖に使われた死体、死刑に処せられた死体の
皮を使って装丁された本もあり、アイビーリーグの大学の多くは、図書館に何冊か
人皮装丁本を所有しているという。
( http://en.wikipedia.org/wiki/Anthropodermic_bibliopegy )
- 比較的最近、オークションにかけられ話題になったのが、修道士ヘンリー・ガーネット
(Henry Garnet ) の皮膚でつくられているという本。彼は火薬陰謀事件 (Gunpowder
plot) ――国会議事堂を爆発させジェームズ一世王とプロテスタントの貴族の大部分を
殺そうとした陰謀――に加担した罪で処刑された。積極的な関与ではなく、陰謀の詳細
を告解により知ったため秘密を守らなければいけなかったと、聖職者は主張する。
( http://www.telegraph.co.uk/news/main.jhtml?xml=/news/2007/11/27/nbook127.xml )