2008/3/8 15:15
唐沢俊一は「むじん君」というより「むだん君」かな その他の雑学本 間違い探し編
『唐沢俊一の雑学王』 P.40 表題
×「むじん君」 ○「むじんくん」
「大石無人良房」と「大石無人良総」、どちらが正しいとするべきかは微妙だが[1]、とにかく
喜房にしても良総にしても、大石無人が「むじんくん」の由来だなどという話は、アコムの
企業サイトには全く記載されていない。 (参考: www.acom.co.jp を「大石無人」で検索)
http://www.acom.co.jp/company/philosophy/management/
>日本初の現金自動貸付機を開発
>
>「はじめてのお客さまが最も気にされるのは、店頭での対面による契約の手続き。
>これと同様の手続きを機械に代行させれば、誰の目も気にせずにご利用いただける」。
>
>社員から出されたこのアイディアが会社を動かし、平成5年7月(1993)の「むじんくん」
>デビューにつながりました。 この革新的な発想の転換が、マーケットに潜在していた
>多くのニーズを顕在化させ、アコムはもとより業界全体を発展に導く牽引力となりました。
実際には保安上の関係から無人ではないため、「無人契約機」ではなく「自動契約機」[2]
「現金自動貸付機」と呼んでいるそうだが、常識的に考えて名前は「無人」からきているの
だろうし、同じ音の「無尽」ともかけているような秀逸なネーミングと解釈するべきだろう。
アコムの創業は神戸だから、赤穂藩(早くに退身していたが)の、知名度もほとんどない
大石無人を由来にする理由も希薄。「アコム むじんくん 大石無人良房」でググっても、
ヒットはわずか 7 件で、この本の文章や漫画にあるもの以上の情報も特にない。
なお、次ページ P.41 のソルボンヌK子によるマンガの中で、唐沢俊一は
>正しくは“むにん”と読むらしいが
と言っているが、「大石無人」の「無人」の読みは、Wikipedia によると「むじん」[3]。
気になるのは、この本の唐沢のトリビアを全て信用するとすれば、アコムは「むじんくん」
(「むじん君」?) の名前を、赤穂浪士を金銭面でサポートした大石無人良房からつけたが、
なぜかそれを表立って言わないだけでなく、本当は「むにん」と読む「無人」を、間違えて
「むじん」と読んで自動契約機の名前にした少々間抜けな企業――ということになってしまう。
……アコムにとっては、いい迷惑な話では?
漫画では、制服をきたお姉さんに「アコムも大志ある人をサポートします!!」と (多分) 無断で
言わせているし。
[1] http://homepage1.nifty.com/longivy/note/li0028.htm
>2 大石無人とその父
> 大石無人の名を見ても知られるとおり、赤穂義士の頭領・大石内蔵助良雄とは親戚
>になる。はじめて浅野家に仕えた内蔵助良勝(良雄の曾祖父)の弟が八郎兵衛信云。
>無人はその信云の長男で、幼名を喜太郎、長じて名左衛門良安と名乗った。浅野家
>退身後、小山五左衛門を称し、その後大石に復し、名乗も信次・良房*などと改めて
>いる。元禄9年(1696)に薙髪して無人を称していた。
>* 大石家は藤原秀郷の末裔。さらに遡ると藤原良房が先祖になるので、無人の死後は
>これを憚って、良総と書くようになった。
[2] http://ja.wikipedia.org/wiki/むじんくん
>むじんくんの名前の由来は、「無人」ではなく「無尽」から来ているとされている。また、
>保安上の関係で実際に無人ではないため「無人契約機」という言葉を使わず、代わりに
>「自動契約機」という呼称を使用している。
[3] http://ja.wikipedia.org/wiki/大石無人
>大石無人 (おおいし むじん、寛永4年(1627年)頃 - 正徳2年5月5日(1712年6月8日))
>は、江戸時代前期の武士。大石内蔵助良雄の遠縁にあたり、大石瀬左衛門信清の伯父
>にあたる。吉良邸討ち入りの財政的支援者の一人として知られる。名は良総(よしふさ)。
>通称は無人の他に五左衛門(ござえもん)。
アコムの「むじん君」は、大石内蔵助の一族の
「大石無人良房」という人物に由来している。
×「むじん君」 ○「むじんくん」
「大石無人良房」と「大石無人良総」、どちらが正しいとするべきかは微妙だが[1]、とにかく
喜房にしても良総にしても、大石無人が「むじんくん」の由来だなどという話は、アコムの
企業サイトには全く記載されていない。 (参考: www.acom.co.jp を「大石無人」で検索)
http://www.acom.co.jp/company/philosophy/management/
>日本初の現金自動貸付機を開発
>
>「はじめてのお客さまが最も気にされるのは、店頭での対面による契約の手続き。
>これと同様の手続きを機械に代行させれば、誰の目も気にせずにご利用いただける」。
>
>社員から出されたこのアイディアが会社を動かし、平成5年7月(1993)の「むじんくん」
>デビューにつながりました。 この革新的な発想の転換が、マーケットに潜在していた
>多くのニーズを顕在化させ、アコムはもとより業界全体を発展に導く牽引力となりました。
実際には保安上の関係から無人ではないため、「無人契約機」ではなく「自動契約機」[2]
「現金自動貸付機」と呼んでいるそうだが、常識的に考えて名前は「無人」からきているの
だろうし、同じ音の「無尽」ともかけているような秀逸なネーミングと解釈するべきだろう。
アコムの創業は神戸だから、赤穂藩(早くに退身していたが)の、知名度もほとんどない
大石無人を由来にする理由も希薄。「アコム むじんくん 大石無人良房」でググっても、
ヒットはわずか 7 件で、この本の文章や漫画にあるもの以上の情報も特にない。
なお、次ページ P.41 のソルボンヌK子によるマンガの中で、唐沢俊一は
>正しくは“むにん”と読むらしいが
と言っているが、「大石無人」の「無人」の読みは、Wikipedia によると「むじん」[3]。
気になるのは、この本の唐沢のトリビアを全て信用するとすれば、アコムは「むじんくん」
(「むじん君」?) の名前を、赤穂浪士を金銭面でサポートした大石無人良房からつけたが、
なぜかそれを表立って言わないだけでなく、本当は「むにん」と読む「無人」を、間違えて
「むじん」と読んで自動契約機の名前にした少々間抜けな企業――ということになってしまう。
……アコムにとっては、いい迷惑な話では?
漫画では、制服をきたお姉さんに「アコムも大志ある人をサポートします!!」と (多分) 無断で
言わせているし。
[1] http://homepage1.nifty.com/longivy/note/li0028.htm
>2 大石無人とその父
> 大石無人の名を見ても知られるとおり、赤穂義士の頭領・大石内蔵助良雄とは親戚
>になる。はじめて浅野家に仕えた内蔵助良勝(良雄の曾祖父)の弟が八郎兵衛信云。
>無人はその信云の長男で、幼名を喜太郎、長じて名左衛門良安と名乗った。浅野家
>退身後、小山五左衛門を称し、その後大石に復し、名乗も信次・良房*などと改めて
>いる。元禄9年(1696)に薙髪して無人を称していた。
>* 大石家は藤原秀郷の末裔。さらに遡ると藤原良房が先祖になるので、無人の死後は
>これを憚って、良総と書くようになった。
[2] http://ja.wikipedia.org/wiki/むじんくん
>むじんくんの名前の由来は、「無人」ではなく「無尽」から来ているとされている。また、
>保安上の関係で実際に無人ではないため「無人契約機」という言葉を使わず、代わりに
>「自動契約機」という呼称を使用している。
[3] http://ja.wikipedia.org/wiki/大石無人
>大石無人 (おおいし むじん、寛永4年(1627年)頃 - 正徳2年5月5日(1712年6月8日))
>は、江戸時代前期の武士。大石内蔵助良雄の遠縁にあたり、大石瀬左衛門信清の伯父
>にあたる。吉良邸討ち入りの財政的支援者の一人として知られる。名は良総(よしふさ)。
>通称は無人の他に五左衛門(ござえもん)。