トンデモない一行知識の世界 OLD - 唐沢俊一の「雑学」とは -

一部で有名な唐沢俊一の一行知識に、ツッコミを入れたり派生トリビアを書いたり。
「愚かで分別のない人と思われたいなら、唐沢俊一のトリビアを引用しなさい。」

 
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2008/3/7  21:52

ナメクジを生で食べると苦いそうだし寄生虫がいるかも  『トンデモ一行知識の世界』間違い探し編

『トンデモ一行知識の世界』 P.185 ~ P.186
民間療法で、扁桃腺が腫れた場合はナメクジが効くと言われている。
砂糖にまぶして生きたまま丸のみにする。 間違えて塩をかけると
溶けちゃうので注意(笑)。

塩じゃなく砂糖をかけても、ナメクジは「溶けちゃう」。そもそも塩をかけるとナメクジが
溶けるのは、浸透圧の関係で水分が吸い出されてしまうからで、砂糖もナメクジから
立派に水分を抜くことができる。

http://ja.wikipedia.org/wiki/ナメクジ
>ナメクジの体表に塩を盛ると水分が抜けて溶けるように見える。これは水分を
>吸いだせる物(浸透圧が起きる物)ならば何でもよく、砂糖や胡椒でもよい。
>死ぬ前であれば水をかけてやると復活する。

で、上の Wikipedia の引用からわかるように、水分を吸われたナメクジは死ぬ。
砂糖の浸透圧は塩の 1/12 程度と計算できるが
( 浸透圧の違い: http://sci.la.coocan.jp/fchem/log/jiyukenkyu/866.html )
それでもナメクジを溶かして殺すにはじゅうぶんだ。

となると「砂糖にまぶして生きたまま丸のみ」とは無駄に難易度が高いように思う。
生きたまま」にこだわるのなら砂糖はかけない方がよいし、「砂糖にまぶして」が
重要ならナメクジの生死は問わないのがよいだろう。

実際、ナメクジを生きたまま飲むというのや、ナメクジに砂糖をかけて食べるという
民間療法はそれぞれあっても、「砂糖にまぶして生きたまま丸のみ」は見当たらない。
上の引用で唐沢俊一の書いている「扁桃腺が腫れた」ときには、ナメクジを生のまま
飲めというのはあるが、砂糖とナメクジの組み合わせの方は、結核か痔に対する療法と
されている。まあ痔の場合は、砂糖ナメクジを飲むのではなく、患部につけるそうだが。

http://www.gpro.com/sampo/main09.html
>■小さなナメクジを生で飲む。
>■疣痔はナメクジ六匹もあれば必ず治る。黒砂糖と練って患部に塗る。
>■ナメクジを白砂糖漬にして、患部につけると痔の特効薬になる。

http://gtm.cool.ne.jp/kainamekujikatatumurinominakantiryo.htm
>結 核:〈略〉ナメクジを生のまま呑む(香川、福岡)。
>      ナメクジに砂糖をつけて呑むか、焼いて醤油をつけて食べる(徳島)。
>風 邪:ナメクジを煎じて呑む(奈良県)。
>扁桃腺炎:生きたナメクジを呑む(山口)。
>百日咳:カタツムリを焼いて食べる(石川県)。
>      ナメクジを黒焼きにし、その粉を飲む(群馬)。
>喘 息:〈略〉ナメクジを生のまま呑む(山形、長野)。



   
 
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