トンデモない一行知識の世界 OLD - 唐沢俊一の「雑学」とは -

一部で有名な唐沢俊一の一行知識に、ツッコミを入れたり派生トリビアを書いたり。
「愚かで分別のない人と思われたいなら、唐沢俊一のトリビアを引用しなさい。」

 
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2008/2/3  19:35

アカシアのワニに来られて  『トンデモ一行知識の世界』間違い探し編

『トンデモ一行知識の世界』 P.171 欄外
・紀元前十七世紀のエジプトでは、アカシアの粉を布にふくませたペッサリー
 がよく使われた。

近い情報としては:

http://www.geocities.jp/onyadosuzume/newpage2-egypt-urahanashi.html
>女を1年か2年、ないしは3年孕ませない様にする処方
>ほどよい量のアカシアとなつめ椰子を蜂蜜を少し入れて細かくなるまで摺る。それを
>混ぜた物をやわらかい綿につけ、隠しどころに入れる(エーベル医学パピルスより)

http://www.condomall.cbr-j.com/condomall/Hinin/alacarte.htm
>古代エジプトの女性はワニのフンでペッサリーみたいのものを作って、避妊をしようとした
>そうです。同じくエジプトの話ですが、リンネル地で作ったタンポン状のものに、アカシヤの
>樹液を発酵させた液体に漬けてから使用したそうです。紀元前1200年頃から、とにかく
>異物を膣の中に入れて、なんとか避妊ができないか、試行錯誤したようです。例を挙げる
>と、はちみつ・岩塩・レモン・植物の葉・・・


http://www.melma.com/backnumber_111638_1995921/
>人類最初の膣内避妊薬は、今から約3800年前に古代エジプトで既に考案されてい
>ました。紀元前1850年に書かれた「ペトリ・パピルス」によれば、一つにワニのフンを
>糊状の物質で丸めて、膣内に挿入するものでした。また、ハチミツと天然炭酸ソーダを
>膣内に挿入する方法もありました。単に迷信と一笑にふす訳にもいかないようで、結構
>科学的根拠があるようです。ワニの糞や炭酸ソーダは弱アルカリ性で、精子を無力化
>させる働きがあるのです。

最初の引用にある「エーベル医学パピルス」は紀元前 1500 年代のものだそうだから、
紀元前十七世紀」ではないけど。ワニの糞の方も違う。

また、粉を粉のままで布にふくませるのは、そもそも無理だろうというのも気になる。
唐沢以外の人たちの書いたアカシア避妊についての文章は、蜂蜜にしろ樹液にしろ、
理屈に合った説明になっているのに。

さらに、より古いとされているワニの糞の方は、しばしば「ペッサリー」と表現されるけど、
アカシアの方は、「タンポン」と言われることはあっても、唐沢俊一トリビアを丸ごとコピー
しているようなサイト以外では、「ペッサリー」とは言われていない。布または綿のものを、
子宮口を塞ぐように装着するのは無理と思われるせいか。

結論としては (?)、何だかアカシアを使う避妊法と、ワニの糞を使う避妊法を、混ぜて
しまった一行知識であるように思える。



   
 
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