2008/2/2 19：24
「〈ない〉のだった－本当だ」 と言いたい鳩パック 『トンデモ一行知識の世界』間違い探し編
『トンデモ一行知識の世界』 P.186 ～ P.187
唐沢俊一雑学をコピペしてるようなところ以外に、鳩パックはもちろん、鳩を使った
美容の話はほとんど見つからなかったし、ガセビア認定してよいのではないかと。
「イタリアの女傑」と呼ばれたカテリーナ・スフォルツァ伯爵夫人の美容法が、彼女の
死後に記録を集めて出版された「美しくなるための処方箋」という本に残っているが、
肌や髪を美しくするために使う材料は、卵の白身、サギの糞、ブドウ酒、川魚の脂、
蜂蜜、クローバーの葉も根も腐らせたもの、ぬか、苦いアーモンドの実、芥子など [1]。
それ以外のヨーロッパの美容法としては、肌の手入れにレモン・ジュースや薔薇香水、
水銀、ミョウバン、蜂蜜、卵殻、ロバのミルク [2] を使っていたとか。
鳥の糞はあっても内臓や血を使ったものは見つからないし、現代の化粧品にもないようだ。
ウグイスの糞だの尿素だの (人間の) 胎盤エキスだのを堂々と原材料にうたって販売し、
中世の錬金術だって宣伝文句のひとつにする [3] 業界 (?) だから、本当にイタリアの
貴婦人が使っていたという話があるならば、ピジョンブラッドともいうし、鳩の内臓や血を
ルビーの滴ピジョンエキスなどと売り出すくらいは朝飯前だろうに。（← 少し言い過ぎ）
まあ唐沢俊一言うところの「女性は何だってやっちゃう」は、的を射ている部分もあって、
雪や象牙のような白い肌のためなら、医者に警告されようが有害な鉛白パウダーを
使い続けるし [4]、キラキラした瞳でモテるためなら、幻覚作用も何のそのでベラドンナの
汁を目に垂らして瞳孔を開かせるし [5]、金髪にするためなら尿で髪を洗いもするし [2]、
額が広いのが美人となれば額の毛を抜いたりした [6] そうだ。
で、本当の本当に「何だってやっちゃう」をやっちゃったのが、若さを保つために処女の血を
浴槽に集めてバスタイムで有名なエリザベート・バートリー。実は、血の回春効果は昔から
言い伝えられているとの根拠で、鳩内臓パックを支持するページもあった [7] のだけど……
とにかく前述のように鳥の内臓や血を使う美容法は見あたらないし、血が効くなら効くで、
料理で鳩の血抜きをしたときの血を使えばよいだろうと思うし、エリザベート・バートリーは
イタリアではなくてハンガリーの貴族だし。
ちなみに、血を材料にした肌に塗るものというのでは、魔女がサバトとかで使う変身術の薬、
魔女の軟膏なら見つかった。蝙蝠の血や処女の月経の血、赤ん坊の血や肉を大鍋で煮て
つくる [8] のだとか。そこにも鳩は出てこないけど。そういえば、エリザベート・バートリーの
美容法は、黒魔術にハマった女性にそそのかされたからという説もある。
[1] http://blog.goo.ne.jp/reggaeman-bon/e/a1d1b61887940ef2259e5695b7bb6f13
[2] http://kuni.milky-web.net/biyou.html
[3] http://sankutyuari.jugem.jp/?eid=597
[4] http://www.melma.com/backnumber_152890_3059208/
[5] http://www.kaorukosan.com/item_love/07.htm
[6] http://monpixy.hp.infoseek.co.jp/page010a.html
[7] http://www.geocities.jp/crashinsti/elizabeth_bathory.html
[8] http://www004.upp.so-net.ne.jp/thor/FD/Magic/witch.htm
→ 派生トリビア : 似ているようで違う - 貴婦人と理不尽
ヨーロッパに戻って、イタリアの貴婦人たちは昔、美容とお肌の健康のため、
鳩パックというのをやっていた。生きた鳩の腹を割き、それをそのまま顔に
ペッタリと貼りつけるのであります。どひゃー、という感じだが、美しくなりたい
という欲望のためなら、女性は何だってやっちゃうのである。偉いなあ。
唐沢俊一雑学をコピペしてるようなところ以外に、鳩パックはもちろん、鳩を使った
美容の話はほとんど見つからなかったし、ガセビア認定してよいのではないかと。
「イタリアの女傑」と呼ばれたカテリーナ・スフォルツァ伯爵夫人の美容法が、彼女の
死後に記録を集めて出版された「美しくなるための処方箋」という本に残っているが、
肌や髪を美しくするために使う材料は、卵の白身、サギの糞、ブドウ酒、川魚の脂、
蜂蜜、クローバーの葉も根も腐らせたもの、ぬか、苦いアーモンドの実、芥子など [1]。
それ以外のヨーロッパの美容法としては、肌の手入れにレモン・ジュースや薔薇香水、
水銀、ミョウバン、蜂蜜、卵殻、ロバのミルク [2] を使っていたとか。
鳥の糞はあっても内臓や血を使ったものは見つからないし、現代の化粧品にもないようだ。
ウグイスの糞だの尿素だの (人間の) 胎盤エキスだのを堂々と原材料にうたって販売し、
中世の錬金術だって宣伝文句のひとつにする [3] 業界 (?) だから、本当にイタリアの
貴婦人が使っていたという話があるならば、ピジョンブラッドともいうし、鳩の内臓や血を
ルビーの滴ピジョンエキスなどと売り出すくらいは朝飯前だろうに。（← 少し言い過ぎ）
まあ唐沢俊一言うところの「女性は何だってやっちゃう」は、的を射ている部分もあって、
雪や象牙のような白い肌のためなら、医者に警告されようが有害な鉛白パウダーを
使い続けるし [4]、キラキラした瞳でモテるためなら、幻覚作用も何のそのでベラドンナの
汁を目に垂らして瞳孔を開かせるし [5]、金髪にするためなら尿で髪を洗いもするし [2]、
額が広いのが美人となれば額の毛を抜いたりした [6] そうだ。
で、本当の本当に「何だってやっちゃう」をやっちゃったのが、若さを保つために処女の血を
浴槽に集めてバスタイムで有名なエリザベート・バートリー。実は、血の回春効果は昔から
言い伝えられているとの根拠で、鳩内臓パックを支持するページもあった [7] のだけど……
とにかく前述のように鳥の内臓や血を使う美容法は見あたらないし、血が効くなら効くで、
料理で鳩の血抜きをしたときの血を使えばよいだろうと思うし、エリザベート・バートリーは
イタリアではなくてハンガリーの貴族だし。
ちなみに、血を材料にした肌に塗るものというのでは、魔女がサバトとかで使う変身術の薬、
魔女の軟膏なら見つかった。蝙蝠の血や処女の月経の血、赤ん坊の血や肉を大鍋で煮て
つくる [8] のだとか。そこにも鳩は出てこないけど。そういえば、エリザベート・バートリーの
美容法は、黒魔術にハマった女性にそそのかされたからという説もある。
[1] http://blog.goo.ne.jp/reggaeman-bon/e/a1d1b61887940ef2259e5695b7bb6f13
[2] http://kuni.milky-web.net/biyou.html
[3] http://sankutyuari.jugem.jp/?eid=597
[4] http://www.melma.com/backnumber_152890_3059208/
[5] http://www.kaorukosan.com/item_love/07.htm
[6] http://monpixy.hp.infoseek.co.jp/page010a.html
[7] http://www.geocities.jp/crashinsti/elizabeth_bathory.html
[8] http://www004.upp.so-net.ne.jp/thor/FD/Magic/witch.htm
→ 派生トリビア : 似ているようで違う - 貴婦人と理不尽
